
先月ゲームの重要性を鑑み部の名称を変更をした南カリフォルニア大学(USC)のInteractive Media & Games Division (IMGD)に、The Bachus-Summers Fundなる基金が創設されました。出資者はUSC卒業生のKevin Bachus氏とChanel Summers氏。目的はインタラクティブエンターテイメントの革新のため。双方向性と没入感のある、新興の分野で独創性を発揮した学生に資金提供されます。
Bachus氏は、Microsoftで初代Xboxの企画立案にたずさわった4名のうちの一人であり、また、WindowsテクノロジーにおけるDirectXシリーズをグループプロダクトマネージャーとして主導した人物。現在は、レストランとエンターテイメントのDave & Buster’s社にてEntertainment & Game Strategy部門シニアバイスプレジデントを務めています。なお、それ以前にはCapital Entertainment GroupやNival Interactiveなど、複数の技術・ビデオゲーム関連企業で重役クラスのポジションについています。
一方のSummers氏はゲーム業界トップクラス企業で、初期からデザイナーやプロデューサーとして様々な革新的製品の開発へ広範にかかわってきました。Microsoftのマルチプレイヤーゲーム『Fighter Ace』に衝撃を受けたのち、同社初のオーディオテクノロジーエバンジェリストに就任。初代Xboxスタートアップでは、新システムのオーディオ昨日のデザインとプロモート、コンテンツ制作者向けのサポートチームの結成などの実績があります。Microsoft退社後は、シアトルとロサンゼルスにオーディオプロダクションのSyndicate 17社を共同設立。プロのドラマーの間で幅広い人気を集めました。IMGDでもオーディオ関連の講師として教鞭をとっています。
Bachus氏いわく、
これほどの才能と情熱を持ち合わせた人材らとともに、明日の伝説となるゲームスタジオを創る好機など、そうそうお目にかかれるものではありません。インタラクティブエンターテイメントの革新へ向けてThe Bachus-Summers Fundは、もっとも革新的な成果をみせたIMGDの学生を認知・報奨します。くわえて、生徒自身が卒業後様々な目的のために自らの未来を創り上げることも奨励します。また今後、この基金の受賞者が永続的で創造的、そして商業的な成功のためのツールをもたらすことを期待するものです。
私は実体験として、有意義な取り組みというものが、常にビジョナリーたちがリスクをとり垣根を取り払うことで成立することを知っています。クリエイティブで有能な個人が夢を実現することは認められなければなりません。いかなるリソースを割いてでも、です。本基金について検討していた際、将来の起業家精神溢れるリーダーを手助けする足がかりになることこそが一番重要なポイントでした。
私は実体験として、有意義な取り組みというものが、常にビジョナリーたちがリスクをとり垣根を取り払うことで成立することを知っています。クリエイティブで有能な個人が夢を実現することは認められなければなりません。いかなるリソースを割いてでも、です。本基金について検討していた際、将来の起業家精神溢れるリーダーを手助けする足がかりになることこそが一番重要なポイントでした。
なかなか国策にゲームが織り込まれない日本を尻目に、活気づく海外のゲーム業界における産官学連携。あと十年ほど似たような状況が続けば、国内からも「本気でゲーム創りたいから海外留学するよ」という世代が生まれてきてしまうかもしれません。
(ソース: USC via Polygon)【関連記事】『風ノ旅ビト』陳星漢氏らの母校、南カリフォルニア大学のIMDがゲームを強調するよう改称
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