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『BioShock』を産みだしたIrrational Gamesが小規模スタジオへと縮小、コアゲーミング層へ向けたタイトルに集中へ

『System Shock 2』や『BioShock』シリーズなど、ゲームに深い物語性を加えることで有名なIrrational Gamesにて、レイオフが実施されることが明らかにされました。

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『System Shock 2』や『BioShock』シリーズなど、ゲームに深い物語性を加えることで有名なIrrational Gamesにて、レイオフが実施されることが明らかにされました。設立者の1人であり中心的なデザイナーであったKen Levine氏は、今後スタジオはコアゲーミング層へ向けたタイトルにフォーカスすると伝えています。

Levine氏は「Jon CheyやRob FermierとIrrational Gamesを17年前に設立したと時、我々の目的は視覚的に独自の世界を創造し、そこに個性的なキャラクター達を住まわせることだった」と公式サイトにてコメント。ラプチャーやコロンビア、リトルシスターとビッグダディ、ブッカーとエリザベスと共にIrrationalの成長の歴史を振り返ると、現在取り掛かっている『BioShock Infinite』の最後のDLCの次に我々は何をやるのかと切り出し、小規模チームへと転換することを明かしています。
    Ken Levine: 「何かの仕事をするという上で、例え最高の仕事であっても17年間という月日は長い。Irrational Gamesで素晴らしいチームと働くことは、私が生きてきた中で実に最高の仕事だった。共に成し遂げてきたことを深く誇りに思うが、一方で私の情熱は以前に手がけていたような種類のゲームを作ることへと変化していった。この問題に対処するため、私は小規模なチーム上で自身の取り組みへと再びフォーカスし、フラットな構造でゲーマーたちとよりダイレクトな関係性を持つ必要がある。様々な意味で我々がスタートした頃のやり方へ戻るということだ、コアゲーミング層のためのゲームを作る小規模チームへとね」
具体的にIrrational Gamesは今後15人のチームとしてTake-Twoと関係を断ち切らず再出発を目指す予定で、「高いリプレイ性を持つコアゲーマーへ向けた物語主導のゲーム」を開発することに専念していくとのこと。ファンとの関係性を可能な限り大事にするため、デジタル配信限定のコンテンツにフォーカスしていくことも明らかにされています。一方レイオフを受けた人員たちは、ほかのTake-Twoスタジオやサードパーティーなどへ移籍できるよう出来る限りの支援が行われる予定。

なお今回の小規模チームへの転換は当初、ゲームをデザインするために多大な時間を要するIrrationalの開発体制を考慮して、リスキーでクラシカルなスタートアップモデルでの再出発のみが視野に入れられていたとLevine氏。しかしTake-Twoから「新章を追い求めるのならば我々以上に良い場所などない」と説得され、それに応じたことを打ち明けています。

灯台と男と都市で紡がれてきた『BioShock』シリーズのユニバースは、2Kへと手渡されることが明らかにされており、Levine氏はそのため「我々の新たな試みは完全にリプレイ性のあるナラティブへとフォーカスすることができる」と説明しています。一方で、もし運が良ければ『BioShock』に関する何かを構築できるかもしれないとも伝えていますが、その何かは「something half」とも表現されており、完全に新作を担当するということは今後無い模様です。


今世代のゲーマー達にIrrationalとKen Levineの名を知らしめた『BioShock』

Irrational Gamesは、元はステルスFPS『Thief』や初代『SystemShock』などを産みだしたLooking Glass Studiosから友好的に独立したスタジオ。初代タイトル『SystemShock 2』がコアなゲーミング層から賞賛を浴びた後は、『Freedom Force』や『SWAT 4』や『Tribes: Vengeance』などの開発を担当。そして2007年に初代『BioShock』を生み出し、多くのゲーマーへとその名を知らしめました。

一貫して言えるのは、Ken Levine氏とIrrational Gamesが独自の世界観とキャラクターを構築してきたということで、同スタジオが今後どのような新作を手がけるのか、新たな船出に注目が集まるところです。
《ishigenn》
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