Ubisoft Montpellier開発のパズルADV『バリアント ハート ザ グレイトウォー(Valiant Hearts: The Great War)』。開戦から丁度100年を迎える、1914年の第一次世界大戦(以下、WW1)を舞台にした本作。そのPS4版ミニプレイレポをお届けしたいと思います。
■WW1に巻き込まれた4人と一匹の犬をめぐるストーリー
本作の物語は、戦争によって引き裂かれてしまったドイツ人青年カールと、彼の妻マリーとの愛をめぐる物語です。WW1勃発によってカールはドイツへ退去させられ、エミールは仏軍へ召集されてしまいます。一度の突撃で捕らえられた彼は、捕虜としてカールと再会するもスグ離れてしまい、途中で出会う4人と1匹の犬と協力して彼の足跡を追う内容です。
■WW1と1910年代を表現するパズル要素
軍服に身を包んだエミールの姿。
一番初めに解くパズル。
プレイ開始直後の訓練では、「殴る」といったアクション以外にも「掴む」や「投げる」といった操作を覚えます。パズルは次の駅ステージから開始。パズル要素で詰まってしまったら、最大3つのヒントが追加されるので確認してみましょう。また、マルヌ会戦などの戦場描写も凄まじく、砲撃、ガス、銃撃によって斃れたフランスやドイツ兵の死体の山が描写されます。
戦闘中心の作品ではありませんが、戦場描写は妥協していません。
捕虜のエミールと衛生犬ウォルトとの出会い。
犬のウォルトに指示すると、人が行けない場所や離れたところのスイッチを操作してくれます。また、ベルギー人のアンナによる治療パートは、音ゲーの様に左から流れてくる心電図のマークに合わせてボタンを押して治していくといった内容です。さらに、本作はWWI当時の史実や歴史解説が特に充実しています。物品や毒ガス、砲撃、捕虜など、その種類は多肢にわたります。
前線だけでなく戦線後方の町なども登場。
軽快な乗り物パートもあり、手前から流れてくる障害物や砲撃などを避けて進行する内容です。
この映像で、ゲーム内の解説は英語ですが日本語版は日本語で表示されます。
戦場ステージでは、砲撃によって追い立てられる他、爆発によって盛り上がった土が障害物となっている場所があります。その場合、ショベルなどで土を削りながら進むのですが、当てれば即死の不発弾がいたるところに落ちているので、慎重に行動しなくてはなりません。そのような砲撃戦後の戦地も本作は表現しています。
■まとめ
『バリアント ハート ザ グレイトウォー』は、ゲームだとあまり注目されていなかった第一次世界大戦と真摯に向き合った作品です。コミック風グラフィックや戦場描写、そして前線だけではない後方にもスポットを当てることで一枚岩ではない大戦の模様を写しています。また2014年7月28日にWW1開戦から100周年となったので、この節目を機会に当時を知るチャンスかもしれません。
本作は国内でPS4/PS3/PC向けに2014年7月31日発売予定で、価格は1,480円(税別)です。