【特集】3D“パンツ”アクション『Panty Party』プレイレポ―色んなパンツがよりどりみどり? | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【特集】3D“パンツ”アクション『Panty Party』プレイレポ―色んなパンツがよりどりみどり?

台湾のインディーデベロッパー、Animu Gameが2017年1月24日に発売した3Dアクション『Panty Party』。画面中に走り回り空飛ぶパンツが溢れかえる、余りに特異なビジュアルの本作のプレイレポをお送りします。

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【特集】3D“パンツ”アクション『Panty Party』プレイレポ―色んなパンツがよりどりみどり?
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台湾のインディーデベロッパー、Animu Gameが2017年1月24日に発売した3Dアクション『Panty Party』。本作は敵もプレイヤーも皆“女性用下着”即ちパンツ。画面中に走り回り空飛ぶパンツが溢れかえる、余りに特異なビジュアルに興味を持った方も多いのではないでしょうか? 今回はそんな本作のプレイレポをお送りします。


パンツに変身できる“愛の戦士”となり、恐ろしい(?)陰謀を打ち砕け!


本作は会話シーンと戦闘パートからなる全20ステージの“ストーリー”、使用キャラもといパンツを選んでステージを次々と攻略していく“アーケード”の2種類のモードから構成されています。

敵も味方もパンツだらけ、終わるころにはパンツの文字がゲシュタルト崩壊しているかもしれません


まずは本作のストーリーモードからご紹介しましょう。普通の女子高生「夢理科(ゆりか)」はある朝、登校中になんと“喋るパンツ”と衝突してしまいます。夢理科を“愛の戦士”と呼ぶそのパンツに敵が来ると言われ、気がつけば自身もなんとパンツと化していた夢理科。


襲い掛かってきた追手を撃退し人間に戻ったものの、夢理科は“喋るパンツ”「バカパン」から、自身がパンツに変身できるパンツ愛に溢れた“愛の戦士”であることと、悪のパンツ「パンジ」によって進行中の、全人類をパンツ好きにしてしまう恐ろしい計画が成就すれば、永久にパンツから戻れなくなってしまう事を聞かされてしまいます。

他の“愛の戦士”も可愛い女の子。……みんなパンツ愛に溢れていますが

こうして夢理科が「バカパン」や他の“愛の戦士”と共に陰謀に立ち向かうこととなるというのが物語の概要。

なお、少なくないユーザーが思っていたことはキチンと突っ込んでくれます


物語は非常に軽いノリで最後まで展開するスラップスティック・コメディとなっており、いわゆるパロディネタも殆どないので、上記のあらすじが気に入ったのならばすんなりと楽しむことができるでしょう。プレイ時間も各ステージ会話込み5分前後となっており、2時間と少しもあれば大半のプレイヤーはエンディングにたどり着ける気軽さはゲーム全体の雰囲気と相まってありがたい所。


アーケードモードは特にストーリーもなく、使用パンツを選んだ後は次に進むルートを選択して最後まで到達するのが目的の作りとなっています。こちらも1周に要する時間は30分程度のため、気軽に楽しめるのが魅力です。

特異なビジュアルとは裏腹の、手堅くまとまった3Dアクション


気になる実際のゲームパートですが、これは特異な内容とは裏腹に、スタンダードなTPSの操作系の3Dアクションとなっています。各パンツに用意された武装は基本3種類、各々に残弾やエネルギーを表したゲージがあり、これを一定量消費することで攻撃を行います。攻撃や被弾などで“情熱”ゲージが貯まればボタン一つでパンツへの情熱を開放、“情熱”モードとなって様々な追加能力や強化武装を一定時間用いることが可能です。


格闘やロックオン武器は、ロックオンサイトが近い敵をオートロックするようになっているので、ロックしたい敵がハッキリとしている時はそこまで意識せずに済むことでしょう。ゲームの速度面も、パンツが故地面に足がついていなかったり空気抵抗が大きいからなのか、全体的に浮遊感があるのと、そこまで高速に展開するわけではないので、アクションが非常に得意でなくとも理解がしやすい内容に仕上がっています。


本作の多くの部分は丁寧に作られており、全体のバランスそのものは決して悪くはないですが、難点もあります。防御動作がなく、当てたもの勝ちになりやすい上、本作の特異な設定により敵も味方もモーションが分かりづらいので相手の動作を見て行動するような戦闘は困難。ゴリ押し気味になるか、常に回避を意識しながらの中遠距離でのプレイになりやすいでしょう。同様に、特に後半の大型敵キャラクターのダウン状態が分かりづらいのも難点かもしれません。

これに追い打ちをかけるのは、ロック切り替えの操作性の悪さ。ロックオンはサイトが近い敵を優先して行うようにはなっているのですが、敵が密集した場合切り替えができず、ダメージ覚悟で攻撃してしまったほうがいい場面も多いです。


ステージ構成は、複数のWaveに分けて出現する敵を撃破していくものと、強敵との1vs1の2種類に分かれています。ステージのバリエーションを増やす意味でも、欲を言えば味方AIとの協力場面も欲しかったところかもしれません。前述した通り、本作は1周のボリューム自体は少なめです。しかしながら、ストーリーモード中で各ステージに設定された一定の条件を満たす事で、各モードで新たなパンツを使用することが可能となっており、ゲームのリプレイ性を高めています。

表示されている19種のパンツはストーリーモードのみで開放可能


ただし、ストーリーでは話の流れ的にも、夢理科からキャラを変更する理由があまり無い上に、他のモードでもいかんせん全てパンツだけに基本画面の見栄えの変化が少ないのは寂しいところかもしれません。攻撃のバリエーション自体は多く用意されているのは好印象で、最終的にはアーケードモードを様々なキャラで楽しむのがメインの楽しみ方であることを想像させます。

個性豊かなパンツを一部紹介!



    夢理科:主人公機、もとい主人公パンツ。ストーリーの多くのステージでは彼女を使うのが楽でしょう。癖のないスタンダードな性能に“情熱”モードでのダメージの爆発力も高いです。難点は性能が格闘寄りなので、相手がスーパーアーマー持ちや完全な射撃戦になった場合は不利になる所。




    春佳:くまちゃんパンツへの愛に溢れた二人目の“愛の戦士”。全体的に耐えながら接近してボクシングコンボを叩き込んでいくキャラクター。唯一の通常遠距離武器であるマシンガンが残弾制で、撃ち切らないとリロードされないのには注意。“情熱”モードでは敵を一気に引き寄せるアンカークローが利用可能になって攻撃性能が飛躍的に向上します。




    凛:第三の“愛の戦士”。剣道を嗜んでいるのか、攻撃は全て剣を使ったもの。“一閃”での高速移動+攻撃を有効に使えば遠距離の弱さを補いつつ戦えます。ちなみに袴を履いているせいでパンツらしさが微塵もないのは良いのでしょうか。



    クールクマパンツ:ストーリーでの味方キャラの1人である彼は遠距離主体の性能。実際このタイプのパンツがあっても対象年齢がどっち付かず気味なのと履きづらそうなのは置いておきましょう。




    セーラーパンツ:セーラー服+パンツ。最早実用性のあるパンツなのかは不明ですが、それを言ったら主人公の夢理科も同じスタイル。“海兵”らしく魚雷や艦砲、艦載機(もちろんパンツ型)を用いての遠距離攻撃が主体。艦砲使用時は実際に砲を背負っているのも芸が細かいです。



    マジックパンツ:こちらも何がなんやらな区分ですが、魔法攻撃を主体とした攻撃を得意としています。魔法の杖も出してますし魔法少女のパンツ、的な意味なのかもしれません。それにしては少々大人びている気がしますが……。



    くまちゃんパンツ:序盤の中ボスで、クールクマパンツの追っかけパンツ。やっと無難なものが出てきた気がします。



    縞パン:分かりやすい普通のパンツ。序盤の中ボスなのでそれ相応な性能ですが、(フィクション世界での)普及品が故の弱さでもあるのでしょうか。

なお、本作では余り“大人”なパンツは出てきません。人によっては期待ハズレかもしれませんが、全体的に明るく楽しい雰囲気の本作なので致し方ない所かも知れません。

“愛の戦士”を名乗る謎の少年ボンジ。何処かで聞いたような名前だが……

あまりの特異なビジュアルにともすれば一発ネタになりがちな所、一見した雰囲気を外すこと無く、全体的に丁寧に構成された本作『Panty Party』。しかしながら、丁寧な作りで豊富なキャラ数やアクションとしての性格がきちんとすればするほどに、やはりマルチプレイヤーの欠如が寂しさを感じさせざるを得ません。基本システムが対戦向きに構成されているのももちろんながら、ネタ的にもパンツを愛するプレイヤーたちが熱い決闘を行える所まで行ければ、なお素晴らしかっただけに惜しい所です。

パロディはないものの所謂“お約束”は使われています。次のギャグの前フリですが

とはいえども、本作が提供するひとときのシュールな笑いと小粒ながらも手堅いアクションは、価格分の楽しいひと時を過ごすには十分なクオリティを持っていると言えるでしょう。

パンツ、宇宙へ……

『Panty Party』はSteamにてPC向けに980円で発売中。スペシャルプロモーションとして2月1日までは10%引きの882円にて購入可能です。
《Arkblade》

関連業界のあちこちにいたりいなかったりしてる人 Arkblade

小さいころからPCゲームを遊び続けて(コンソールもやってるよ!)、あとは運と人の巡りで気がついたら、業界のあちこちにいたりいなかったりという感じの人に。この紹介が書かれた時点では、Game*Sparkに一応の軸足を置きつつも、肩書だけはあちこちで少しづつ増えていったりいかなかったり…。それはそれとしてG*Sが日本一宇宙SFゲームに強いメディアになったりしないかな。

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