【特集】人気海外ストリーマーKripparrianインタビュー!『ハースストーン』や伝説の『Diablo III』チャレンジなど直撃 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【特集】人気海外ストリーマーKripparrianインタビュー!『ハースストーン』や伝説の『Diablo III』チャレンジなど直撃

南国の地・バハマにて日本時間3月23日から3月27日の間に開催された『ハースストーン』冬季選手権にて、ストリーミングを行なっていたKripparrian氏へインタビューを実施しました。

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南国の地・バハマにて日本時間3月23日から3月27日の間に開催された『ハースストーン』冬季選手権。Game*Sparkでは現地にて『ハースストーン』という作品を取り巻く様々なキーマンにインタビューを行ってきました。

本稿では、Blizzard Entertainment作品を始めとした様々な作品のストリーミングを行なっているストリーマー、Kripparrian氏へ『ハースストーン』の魅力から、同氏の名を世界的に広めたと言っても過言ではない『Diablo III』の衝撃的なチャレンジまで様々な質問をぶつけてみました。


◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

―――自己紹介をお願いします。
Kripparrian氏:Kripparrianです。ストリーマー歴は5年ほどです。最初の頃は一日20時間配信しようと実践してましたが、2週間持たなかった。そこから一日12時間、8時間半と減ってきて、今は一日大体5時間、新拡張とかが配信された際は7時間、配信をしています。最近はYouTubeのコンテンツにも力を入れているので、空いた時間はそっちの制作を奥さんと一緒に作っています。

配信では『ハースストーン』をプレイすることが多いけど、最近はプロモーションの一環で他のカードゲームもプレイします。『ハースストーン』では「闘技場」や「酒場の喧嘩」が中心で、対人戦はあまりやりません。ただ、新拡張がリリースされた際、面白いカードやデッキができた際は、対戦もすることもあります。良い映像作品をコンスタントに作り続けていることで、近年たくさんの人が注目してくれるようになりました。


―――ありがとうございます。バハマはエンジョイしてますか?
Kripparrian氏:楽しんでます。ビーチがすごく良いですね。ブルーラグーン島にも行ったし、エンジョイしてますよ。今回かなり辛いスケジュールで、招待されたストリーマーたちは、試合開始前の早朝に配信をするんです。よりたくさんの人に試合を観てもらって、大会を盛り上げるためにね。そういう意味では、Blizzard Entertainmentの人選は間違っていないと思っています(笑)。

―――Kripparrianさんがビデオゲームに触れるようになったのはいつからですか?子供時代から、どんなゲームをプレイして人生を歩んできましたか?
Kripparrian氏:原体験は3歳だと思います。その頃ルーマニアに住んでいて、父が大学で理工学部に勤めてて、当時にしては珍しく、自宅にパソコンがありました。そのパソコンを使って、『レミングス』やその他のピクセルゲームをプレイしていました。7歳になってカナダに移住したんですが、その頃からコンソールゲームも触れていました。

Blizzard Entertainmentの作品は、人生を通して遊んでいると言っても過言じゃありません。初代『Diablo』も『World of Warcraft』もリリース直後にプレイをし始めて、『Diablo II』も本当に長くプレイしていました。

中学生、高校生になった頃には、より真剣にゲームに取り組んでいました。ゲームを「科学」と捉えてやっていたんです。『World of Warcraft』を始め、様々なMMO作品がリリースされてきた時期でもありました。その中で重要視されていたのが、キャラクターの最適化でした。僕もより理解を深めて、適したキャラクターを作るために、分析を重ねてスプレッドシートに情報をまとめていました。自分のキャラクターの最適化に関しては、凄く自信があったんです。だから、ほとんどの作品でベストプレイヤーになることができましたよ。

―――いつからゲームのストリーミングや動画のアップを始めましたか?きっかけや、最初に配信したゲームは?
Kripparrian氏:最初は『Diablo III』がリリースされる頃ですね。その前に、『World of Warcraft』でアメリカのトップギルドのひとつだった「Exodus」に在籍していました。リーダーとして動いていて、400人くらいのメンバーリストと電話番号を持っていましたよ(笑)で、その中で『Diablo III』攻略チームを結成したんです。『Diablo III』がどういうものか理解するために、スプレッドシートを使って分析をしながらプレイしていました。

それと同じ頃に、遊び半分でYouTubeで『World of Warcraft』のプレイ動画をアップしてました。実力があったので、自分がどうやって『WoW』をプレイしているのか、ファンが見たがってたんです。そこで、ある程度注目を集められたと思います。確か2012年の初頭までは、YouTubeからの収入がなかったんです。でも、キャラクターを自慢したり、テクニックを見せつけたり、ゲームについての色々なことを教えるのが格好良いものだとされていたから、動画をアップしていたんです。


2012年初頭以降は、YouTubeの仕様が変わり、収入を得られる様になった。当時は、一回の動画で200ドル程度稼いだのかな?ただ、これだけでは生活を賄うのは当然ながら無理でした。でもこれを毎日やれば、当時のなんでもない仕事くらいは稼げる、と思ったんです。だから仕事を辞めて、動画制作に専念すると決心したんです。さすがに(当時の仕事を辞めたのは)賭けでしたけどね(笑)

そのあとに『Diablo III』がリリースされたんですが、(前述の)『Diablo III』の攻略チームが「普段プレイしている様子を録画するといいよ」と言ってくれて、その頃からキャリアがスタートしました。

Kripparrian氏と奥様のRania Hatzi氏。公私共にKripparrian氏をサポートする

―――その頃の映像ってまだ観られるんですか?
Rania Hatzi氏:彼が初めの頃に配信を準備する動画もまだ残っていますよ。(注意:現在の動画とはクオリティに大きな差がある点ご留意ください)配信中全く席を立たないで良いようにドライフルーツとか栄養補給できる食料を置いてるんですけど、それを食べてる様子を配信をしてる動画も残ってると思います(笑)。

―――そうなんですね(笑)。次にお伺いしたいのが、『Diablo III』のInfernoモードクリアについてです。Kripparrianさんは、とてつもない難易度だった『Diablo III』初期のInfernoモードを、世界で最初に、しかもハードコアモードでクリアしたことでも知られています。その時の挑戦や体験について教えてください。
Kripparrian氏:(初期の)『Diablo III』はとんでもない難易度だったので、2週間がかりで(Diablo IIIの攻略を)準備していたところ、突然Blizzardから「明日パッチでモンスターをNerfする」と発表がありました。

パッチでモンスターのダメージや体力が半分になるというもので、そんな簡単になったら、私のキャラクター(Barbarian)は様々な装備の効果でダメージをほとんど受けなくなって、ラスボスのディアブロを倒す意義がなくなってしまいます。

2012年当時の記録映像

そこで私と友人のKrippiは、パッチが当たる前にディアブロを倒そうと決断したのです。まずはAct 3までクリアしたものの、Act 4にランダムで出現する一部のモンスターは強すぎて倒すのが不可能で、しかも逃げることさえできないため、とにかく難しく、少しずつしか進めませんでした。

でも、モンスター出現の運にも助けられてディアブロまで到達したのです。ディアブロ戦は、先にソフトコアで同じようなステータスのキャラクターを用意して、本当に倒せるかを試しました。パッチ前のInfernoは、ガチガチに防御重視のタンクキャラでも一撃くらうだけでHealthが70%削られ、さらにパーティーを組むと1キャラあたりモンスターのダメージ/Healthが50%増しされるという仕様でした。

それでもソフトコアのテストを経て、(一回でも死んだらキャラと装備が消失する)ハードコアで挑戦して、私とKrippiはパッチのためのサーバーダウンの数時間前にディアブロを撃破できたのです。私とKrippiがハードコアInfernoのディアブロを倒す瞬間は、2012年当時のTwitchで前代未聞の50,000人くらいが同時に視聴していました。信じられないような数字です。

Rania Hatzi氏:その後、TwitchConでTwitch社員からは、あの時が一番最初のストレステストだったよ、と言われてました(笑)。


―――偉業ですね!『ハースストーン』の話に移りますが、Kripparrianさんが『ハースストーン』をプレイし続ける理由は何でしょう?どんなところに惹きつけられているのでしょうか。
Kripparrian氏:『ハースストーン』は興味深いカードゲームです。『マジック:ザ・ギャザリング』も14年くらいプレイしていて、カードゲームには馴染みがありますが、『ハースストーン』が他のゲームと比べて優れている点は様々なゲームモードが存在する点です。

もうひとつは、(プレイを)見る人の体験にあると思っています。他人のプレイを見ながら「(そのプレイヤーが)どういった判断を下しているのか」「今の判断はどうだったのか」「自分ならどう判断するか」といった、“見る楽しさ”があるのが特徴だと思っています。視聴者のコミュニティは、視聴者自身も『ハースストーン』をプレイしている感覚を得られる。そういった点において、他のカードゲームは『ハースストーン』には敵わないと思っています。


―――ゲームストリーミングをやってみたい人に何かアドバイスはありますか?
Kripparrian氏:インストラクションマニュアルはないですね(笑)。配信というものは、競い合うものなので、全員が成功するわけではないです。自分が成功するのに何が必要かを、自分自身で探す必要があります。定期的に配信する、配信に没頭する、といった基本的なことを出来ていない配信も今まで見てきましたが、ゲームプレイに関しても、視聴者を獲得することに関してもベストを尽くさないといけないと思います。また、SNSやYouTubeなどを使う、他のゲームをプレイする、など自分のメインのゲーム/配信以外にも力を入れるべきだと考えてます。

―――ありがとうございます。日本でもKripparrianさんの配信を観てるファンがいますが、最後にそれらのファンへ一言お願いします。
Kripparrian氏:孤立したコミュニティもあるし、言語の問題もあるので、世界的にファンがいるという実感はありませんが、日本を含め、異なる国や異なる文化のコミュニティからも応援してくれる人がいるのは嬉しいです。

―――わかりました。ありがとうございました!
Kripparrian氏:ありがとうございました。

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nl_Krippのライブビデオをwww.twitch.tvから視聴する
本インタビュー直後のバハマでの配信

インタビューでは様々なことを語ってくれたKripparrian氏。世界的に見て人気の高いストリーマーのバックボーンには、周りのサポートと共に、努力と、それに裏付けされた自信が満ち溢れていると感じ取れました。

同氏の配信はこちらのTwitchチャンネルYouTubeチャンネルでチェック可能です。


取材協力:Blizzard Entertainment
《Game*Spark》
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