【特集】プロゲーマー“チョコ”が女子ゲーミングチーム「P2G」結成―独占インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【特集】プロゲーマー“チョコ”が女子ゲーミングチーム「P2G」結成―独占インタビュー

株式会社 忍ismの取締役を務め、自身もプロゲーマーとして活躍しているチョコブランカが「日本の女性ゲーマーを発掘」するプロジェクトを始動、女性ゲーマーを増やすべくゲーミングチーム「Project Gaming Girls」(以下「P2G」)を結成しました。

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スタートアップ企業 株式会社 忍ismの取締役を務め、自身もプロゲーマーとして活躍しているチョコブランカ(以下:チョコ)。そんな彼女が「日本の女性ゲーマーを発掘」するプロジェクトを始動、女性ゲーマーを増やすべくゲーミングチーム「Project Gaming Girls」(以下「P2G」)を結成しました。今回弊誌では、同チームの結成の背景と裏側に迫る独占インタビューを実施、その様子をお届けします。

左から、yucco,チョコブランカ、はるミー、どすこい花子

――新しいプロジェクトを走らせるということですが。

チョコ:今回「P2G」という女性チームを起ち上げました。P2Gとは「Project Gaming Girls」の略です。女性ゲーマーをもっと増やしたいということと、ゲーマーコミュニティをもっと作って拡大していきたいというのがありまして、それを1人でなんとかしようというのは限界を感じたので、一緒に盛り上げてくれる仲間が欲しいなというところからスタートして、声をかけて発足しました。

――ゲーミングチームとのことですが、メンバーやゲーム、活動地域などはどのようになっていますか?

チョコ:初期メンバーは私を含めて4人で、3名の方に声をかけました。チームとして特定のジャンルや取り組むタイトルを絞る予定は特にありません。現状声をかけた3人は、『ストリートファイターV』、『スプラトゥーン』、『ハースストーン』、『クラッシュロワイヤル』といったタイトルを主にプレイしていますが、どんどん他のタイトルにも広げていきたいと思っています。あと、活動の拠点としてはまずは弊社で管理している施設であるスタジオスカイ(東京)を中心にその周辺で活動する形になると思いますが、ゆくゆくは全国でオフイベントを開催したりしたいと思っています。

まずはチームの名前にも「Girls」と入っているとおり、女性が気軽にコミュニティイベントに参加できるようなきっかけとして女性限定のイベントなどをやっていければと思っています。メンバーがそれぞれ色んなところに住んでいるので、全国的に活動を広げていきたいですね。

――チームとしてはプロチームとして活動するのでしょうか

チョコ:各メンバーへの金銭的な部分を含めたサポートはしますがP2Gはプロチームではありません。私たちの活動では何より「ゲームを好きな女子が今以上にゲームを楽しむ時間を増やせたら」という気持ちが強いので、それをメンバーそれぞれの要望や環境・ニーズに合わせて最大限サポートすることを目的としています。
声をかけた人たちはもともとゲームを楽しんでやりこんでいるメンバーなので、今以上にもっと楽しんでプレイして欲しいなと思っています。とはいえ、ただチームのTシャツやユニフォームをつくるだけでは意味がないので、チームとしてキチンとその活動が形になり、成果が測れるようなものにしたいと思っています。

メンバーとも話をした内容なのですが「ゲームを単純に楽しみたい!でも自分の力を試してみたい!海外の大会に出てみたい!」となった場合、以前は自力でお金を貯めて渡航するか、プロゲーマーとしてチームから渡航費をサポートしてもらうかという2つの選択肢しかない時代もありました。
しかしこの数年で、渡航費をネット上でカンパを募って集まったお金で海外にチャレンジしたり、特定のイベントで優勝したら海外の渡航費を出してもらえるような制度が出来たり、様々な選択肢が増えました。
私たちP2Gの役割もその数ある中の「新しい可能性」や「新しいかたち」の1つとして捉えて頂けたらと思います。プロかノンプロか、ではなく私たちは「ゲームを好きな女子」を応援し、その繋がりの輪を広げていきたいんです。

はるミー:たしかに昔はプロかプロじゃないか…という2つの選択肢しか知らなくて、こういう選択肢があること自体を自分自身が知らなかったから。プロというと物凄く期待されたりとか、配信に出て自分を強くアピールしたりだとか、私はそういうのは苦手なので、もともと自分はプロになりたいですとは言いにくかったですね。

yucco:ゲーム業界に入ったのは、Twtichでのストリームをきっかけにこういうお仕事を色々させていただけるようになって、今までは1人で黙々とゲームをしていたのが、ストリーミングによって仲間が増えたというか、視聴者が応援してくれたりといった環境がすごい面白くて。
私もプロゲーマーになりたいというよりは、ゲームの仲間を増やしたい、一緒に共感できる仲間を増やしていきたいなと思っています。


――ストリーマーしかり、女性ゲーマーしかり、日本中探せば結構いると思うんですが、選定ポイントはどのあたりでしょうか。

チョコ:まずはそのゲームを楽しんでやっている人、かつ初期メンバーなので、周りの女子を巻き込んでいったり、教えることができたりですとか、そういう人間性を持っている人がいいなと思って声をかけさせていただきました。大きな目標としては女子ゲーマーの発掘ですが、まずはゲームを楽しくできて、一緒に輪を広げていってくれる仲間たちということで。

――もともとお付き合いはあったのでしょうか

チョコ:はい、ありました。大会やイベントに行けば会ったりとか。ちなみに、はるミーとはゲーセンで出会ったのがキッカケですね。どすこい花子ちゃんもイベントで、yuccoさんは弊社(忍ism)でやらせて頂いているハースストーンの国際交流戦に選手として出場して頂いたのがキッカケで。

――改めて、P2Gに参画しているメンバー紹介をお願いします


はるミー:今メインでやっているのは『ストリートファイターV』で、キャラクターは「いぶき」を使っています。元々はゲームセンターでCPU戦ばかりやっていました。自分が好きなキャラクターを動かすことが好きだったんです。CPUと対戦するタイトルは5歳からやっています。きっかけは友達の家にあったゲームをプレイした時にすごく面白くて感動して、そこから「やりたい!やりたい!」で。でも両親はあまりゲームが好きではなかったので、毎日家ですることはできなくて、週末買い物に行った時にゲームセンターで1クレだけ…といった感じでずっと楽しんでいました。

――初めてやったタイトルは何でしたか?

はるミー:『ストリートファイター2』でしたね。家の近くにゲーム機が置いてあったんですが、もちろんお金を持ってないのでできないじゃないですか。でもデモ画面を見るのが好きで、所持金がなくなったときにはデモ画面を眺めて、それで家に帰るっていうのをしてました。

――ゲームはそこからずっとやっているのですか

はるミー:しっかり対人戦をしていたわけではなくて、スキあらばやっていました。

――配信などは行っていますか

はるミー:全くやっていないですね。今後もとくに予定はありません。

チョコ:なんかこの前言ってくれたのが、何年か前に、私がはるミーに「大会出ようよ」って誘ったらしくて。

はるミー:出会いは『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション Ver.2012』の時です。まだゲームを買ったばかりでコマンド入力がやっとできるようになったぐらいに、ゲームセンターの大会を見に行ったら、チョコさんに話しかけられました。たぶん当時も女性が少なかったからだと思います。

チョコ:私は当時、主にイベントを運営する側(ゲームセンターの店員をやっていたことも)でして、女の子を見るといつも声掛けに行くので。名古屋はその頃女性が全然いなくて、女の子を見ては誘ってましたね。「やりましょ!」って。

はるミー:なので対人戦を初めたのはその頃です。だいたい5年前くらい前から始めました。

――チョコさんからP2Gやろうよって言われた時は即答みたいな感じでしたか?

はるミー:最初は「ゲーミングチームからのサポート=プロ」みたいな感覚と受け取っていたので、自信ないな…と思い断ろうかと思っていましたが、詳しいお話を聞いて決めました。

――では続いて、yuccoさんの自己紹介をお願いします。


yucco:私は『ハースストーン』と『クラッシュロワイヤル』、『PUBG』をメインでやっています。『ハースストーン』と『クラロワ』に関してはレジェンドに到達しているぐらいですね。主な活動は、Twitchでの個人ストリーム(配信)と、時々YouTubeで動画を投稿したり、ゲームメディアに出演させて頂いたりしています。

――もともとゲームをされていたんですか?

yucco:母がゲーム大好きでした。『ドラクエ』のリアルタイムアタック(RTA)をやるぐらいにゲームをやりこんでいて、今はスマホでソーシャルゲームをやっています。私はその隣でいろいろなゲームをやってきて、対人戦をやり始めたのは『ハースストーン』が初めてです。

――スマートフォンタイトルをプレイすることが多いのでしょうか

yucco:最近はデバイスは主にPCとタブレットですね。『ハースストーン』と『PUBG』はPCで、『クラロワ』はiPadでやっています。

――配信は週何回ぐらいやっていますか?

yucco:多いときで3~4回、少ない時は0回です。仕事の関係で、忙しい時はなかなか配信ができないのが悩みですね。

――声をかけたきっかけは?

チョコ:『ハースストーン』の国際交流戦の時に、女性プレイヤーの方でレジェンドに到達されたストリーマーの方がいるということで知り合って、そこで出演依頼をさせて頂いてからですね。話してみても可愛いし、交流戦も海外の人気女性プレイヤーや有名な男性ストリーマー相手に勝ち続けていて、すごく良いなと思いまして。あと、やっぱり楽しそうにゲームをしているというのが大きかったですね。

――『PUBG』も楽しくプレイするのですね

yucco:楽しいですね。配信中は豪快に車で自爆したりですとか、大声で叫んでしまったりですとか、好き勝手に遊んでいますが、ストリーマーとして楽しんでもらえたらと思って『PUBG』をやっています。

―――では続いて、どすこい花子さんの自己紹介をお願いします


どすこい花子:メインでプレイいるのは『スプラトゥーン』です。ウデマエについてはカンストは出来ていないですが、その手前くらいまではいくつかの武器で到達しています(S+90程度)。いわゆる「エンジョイ勢」ですね。そのほかでは『AC北斗の拳』をプレイしていて、格闘女子部というのを結成して、大山ニュートンとかでメンバーを集めてオフ会をやっていたりしました。3歳で『ストリートファイター』に出会ったのがきっかけでゲームをずっとやっています。

――P2Gのオファーが来た時はどういった印象を持ちましたか

どすこい花子:自分でいいの?って思いました。大会で実績を残しているわけでもなかったので。

――どすこいさんがP2Gでしたいことは?

どすこい花子:知らないゲームもあるので、教えてもらったりもしたいです。誰かにゲームを教えることもしたいです。強くなるために教えたり教えられたりというのではなく、楽しむために教え合ったりしたいです。スプラトゥーンでも自分は「このゲームを楽しむ」ために教えるのが得意な方だと思っているので。

――はるミーさんとyuccoさんはP2Gの活動を通じてやりたいことはありますか?

yucco:私はストリーミングを始めたきっかけが「仲間が欲しい」というところだったので、イベントが開催された際は色々な方に来ていただいて、仲間を見つけて、もっとゲームを楽しんで欲しいですし、自分自身が続けるモチベーションを上げて欲しいなと思っています。私個人としてはストリーミングの活動を活発にしていきたいですし、イベントなどで女性プレイヤーの皆さんと交流したいです。

――イベントやオフラインパーティもやりたいですか?

yucco:そうですね。対人戦は基本的にオンラインで見えないプレイヤーとしか戦えないので、リアルでの交流も持ってみたいですね。

――はるミーさんはどうですか?

はるミー:人前に出たり配信したりとか自分で何かイベントを開くというのはいまだに苦手です……。女性プレイヤーが性別の壁で前に出ていけない、女性一人での海外への渡航など、個人的に不安なこともあり海外大会にチャレンジしにくいというのもあったのですが、P2Gに入ったことでチームメンバーとして海外大会にも行けるチャンスがあるかもしれないので、参加できた際は、女性でもここまでできるというのを見てもらって、他の方にもどんどん出てきていただくキッカケをつくれたらと思います。

あと、一番の目標は自分がもっと腕を磨いて、強さを求めていきたいと思っているので、こういうチームに入る機会ができたので、チームからサポートを受けながらオフラインの大会にも積極的に参加し、勉強をしようと思っています。

――具体的に今後どういった活動をしていくというのは決まっていますか?


チョコ:具体的に彼女達と一緒にやりたい、やってほしい活動は、とにかく「楽しんでゲームをプレイすること」が1つです。あとは一緒に小さなオフラインのイベントを主催してもらったりして、各タイトルの女子コミュニティの盛り上げに協力して欲しい、と思っています。プロゲーミングチームみたいにカチッと決まった契約はないので、それぞれが得意な活動をそれぞれにあった形でサポートしていきます。

――日本国内の女性プレイヤーを増やしていきたい?

チョコ:そうですね。まずは国内からですね。

――『PUBG』をみんなでやろう!という企画もありそうですか?

チョコ:うーん、はじまったばかりなのでそこは今の段階ではわからないですけど(笑)。私も 『ストリートファイター』以外のタイトルもやりますし、勿論「PUBG」をメンバーでやってもいいですし、何か特定のタイトルは”やらない”とは決めていないですしね。基本的に可能性は潰したくないので、あれダメ、これダメっていう形にはしないです。
というわけで、是非様々なタイトルで楽しそうな企画にチャレンジしていければと思いますね!

――メンバーは今後も募集する予定でしょうか

チョコ:はい。募集をかけさせて頂いたりスカウトしたり、色々な形で仲間を増やしていきたいなと思っています。あと目的の1つである「女子ゲーマーの発掘」もですね。

――P2Gをサポートしてくれる人も増やしていきたいですよね。

チョコ:そうですね、もっと大きく活動していきたいので、そういった面で既にお話させていただいている企業様もいらっしゃるんですが、スポンサーさんですとか、主旨を理解した上でご協力いただけそうな方々は引き続き探しています。活動はメンバーの選定・入れ替え含め1年ごとに報告書にまとめ、レポートとしてスポンサー様や一部の内容は皆さまにもご覧いただけるようにホームページに追加しく予定です。

――視聴者や応援してくれている人と実際に会うイベントは想定していますか

チョコ:はい、もちろんです。皆さんと直接お会いできるオフラインの女子会のようなイベントは近日中に第一弾が発表できるよう準備をしておりますし、配信などもやる予定があるので、是非応援していただけたらと思っております。あと先ほどもお話させていただいたように全国各地へメンバーとお邪魔出来たら…というのは1つやってみたい企画なので、少しでも早く実現できるように頑張ります。
やはり直接お会いしてみなさんとお話したり、思い出づくりとして写真を撮らせて頂いたり、ゲームを一緒にプレイさせて頂きたいですね。

――女性がもっとゲームを楽しむかを考えるチームっていいなと思いました。

チョコ:日本だからこそですよね。アメリカや韓国に比べても日本のe-Sportsの市場は小さくて無いに等しいので、同じやり方ができません。日本らしいe-Sportsのやり方を模索しているところなんだと捉えています。
そして何より、5年後、10年後も何かしらの形でゲームと関わっていたり、ゲームを楽しんでいる自分やメンバーや女子ゲーマーたちがそこにいるかという部分をやはり大切にしていきたいです。e-sportsという一過性かもしれない、しかも市場があるとは決して言えない国内のブームの中で、ただでさえ少ない女子のゲーマーたちが一方的に消費されていくだけにはならないようにしていきたいですね。
楽しさの延長に、ゲームと長くつきあえる環境や道筋、仲間ができたらそれが一番だなと思っています。

――最後にチョコさんからメッセージをお願いします。

チョコ:メンバーのみんなとこれから一つ一つ試しながら「P2G」を作っていければいいなと思っているので、皆様よろしくお願いいたします。一緒にゲームを楽しみましょう。


個性豊かなメンバーを揃え始動するチョコブランカが率いる「Project Gaming Girls」。今後、どういった活動を行なっていくのか、注目です。
《森 元行》

森 元行

海外のゲームショウにてeスポーツの大会に出会い衝撃を受け、自身の連載「eスポーツの裏側」を企画・担当。プロプレイヤーはもちろん、制作会社や大会運営責任者、施設運営担当者など「eスポーツ」に携わるキーマンに多くのインタビューを実施。 2022年3月 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科 博士課程前期課程(修士/MBA)修了。

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