『ファイヤープロレスリング ワールド』開発者インタビュー―「Mod開発者とも直接やり取りしている」 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『ファイヤープロレスリング ワールド』開発者インタビュー―「Mod開発者とも直接やり取りしている」

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『ファイヤープロレスリング ワールド』開発者インタビュー―「Mod開発者とも直接やり取りしている」
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総監督の松本朋幸氏(左)と開発ディレクターの田村季章氏(右)

12年ぶりに遂に復活を果たした、スパイク・チュンソフトのプロレスゲーム『ファイヤープロレスリング ワールド』。Game*Sparkは、開発総監督である松本朋幸氏と開発ディレクターの田村季章氏にインタビューを実施し、新日本プロレスコラボの追加情報や『ファイヤープロレスリング ワールド』の新展開について、生の声を聞かせていただきました。



――まずは、『ファイプロワールド』正式発売おめでとうございます。

松本朋幸氏(以下、松本):ありがとうございます。

――『ファイプロワールド』正式発売ということで、新たなユーザーさんが多くゲームを購入していると思いますが、新規ユーザーからはどのような評価が届いているのでしょうか。

松本:UI以外は好評です(笑)。ぼくはTwitchで配信も行っているのですが、そこで自分で糞UIと言ってしまったぐらい(笑)。もうちょっとなんとかなるだろうと。それ以外ではアーリーアクセスからスタートできた、ユーザーさんの声を聞きながらバージョンアップをすることができたのが良かったのかなと。

――言いづらい話かもしれませんが、『ファイプロワールド』正式発売以降の売上についてお聞かせください。アーリーアクセス開始直後のTwitch配信で松本さんが“弱気”とも取れる発言をされていたので、心配しているユーザーも多いと思うのですが。

松本:大丈夫ですよ、売れてますよ、多分。12月の製品版でガンと上がりました。やはり安いですしね。(筆注:『ファイプロワールド』はアーリーアクセス終了後、2017 Steamウィンターセール終了まで最安値のセールを行っていました)同時にSteamのセールが始まったこともあって注目度が上がったというのもあります。

――『ファイプロワールド』正式版までの開発で印象に残ったことなどはありますか?

松本:開発といえば、田村さんに。

田村季章氏(以下、田村):そうですね……。ユーザーさんの声をインターネットで拾って、簡単なものならばすぐにお応えできる、というのは、今回大きくて。今までの『ファイプロ』では、1枚円盤を出したら、ユーザーさんにインターネットなどで感想を書いていただいても、あるかわからない「次」のためにメモをストックしておくことしかできなかったんです。(今作では)できることならば、僕がそれこそ1時間でやれてしまうことなどもあって、そういうことはすぐ次に、2週間ぐらいのスパンで要望にお応えできる。ユーザーさんにリアクションを提供できるのもあるのですが、ユーザーさんとやりとりをしながらゲームを開発できるというのが、今回は嬉しくもあり楽しくもありという感じです。それで作品としてのクオリティーがドンドン上がっているというのは非常にいいことかなと思っています。

――今回、PC先行かつアーリーアクセスという、国内大手メーカーさんとしては凄く実験的かつ先進的な試みをしているわけですが、結果的に良いものが得られたのでしょうか。

松本:本当に実験ですよね(笑)。「Steamってどうなの?」っていうのがあって、アーリーアクセスでユーザーの意見を聞きながらやるというのは他ではやっていないので、ではうちがやっちゃえ、ということで。それに対する結果としては本当に満足しています。本当にやってよかったですね、アーリーアクセス。

――では“本当に良かった”と。

松本:そうです。何もマイナスなことないですからね。本当に、これが「ゲームづくり」なんじゃないかと思っちゃうぐらい楽しいですよね。開発で中々「楽しい」ってないんですよ。(普通は)辛いですよね。

――『ファイプロワールド』の開発は楽しかったのですね。

松本:辛いこともありましたけど(笑)。

田村:もちろん辛いこともあったけど。

松本:それでも楽しかったことのほうが多いという感じですね。

――『ファイプロワールド』は正式版になりましたが、今後もアップデートが行われていく、とTwitterやTwitchなどで松本監督の方からメッセージの発表が行われています。これについては新パーツや新技が追加されるという感じなのでしょうか。

松本:(2018年1月)12日に追加しますよ新技。しかも新技だけじゃなくて、“わざと飛び技を受けるための操作”が追加されます。コーナーの近くでダウンした際に、既存の“狸寝入り”のような感じでちょっとづつムーンサルトプレスなどを受けられる体制に入れるという。

――ああー、なるほど(笑)。

松本:新技や新操作以外にもバグフィックスなどもさせていただいています。もちろんこれで終わる気もありません。

――そうなると、例えばUIとか、その他の改善の余地がある部分には、大きく手が入っていったりもするのでしょうか。

松本:(UIは)本当ならデザインから全部作り直したいですね。ただそこまでは余裕が無いので、より使いやすく改善をしていく形になります。ユーザビリティーとかマルチプレイの改善とかもですね。

――今回『ファイプロワールド』では、先進的なことにユーザーの“Mod”をある程度認めてらっしゃると思うのですが、そういったものから機能などが公式に導入されていくことはあるのでしょうか?

松本:ああー。Modに関しては黙認しますが、公式としては導入できないですね。やりたいのは山々なのです。例えば、“フリーカメラMod”(筆注:本来、画面斜め上方見下ろし固定な本作の視点を、様々な視点に切り替えて遊べるMod)とかめちゃくちゃ面白いですよね。凄く良かった。

ただ、あれって、ベースとなる固定画面があって、Modでやってるからこそ光るものだと思いますし、あれを公式機能として導入する際に、選手のモーションが角度的におかしくなるとか、表示のずれがあったりだとかの何らかのバグが発生した際に対応しなければならないことを考えると、やはり公式でやるには時間が必要になってしまいます。その時間があったら新技にかけたいですね(笑)。コストを他の部分に掛けたいし、今回の新日さんコラボのような部分に注力していきたいです。少なくとも近々にModの機能を公式に取り入れる予定はないですね。

ただ、Modを作っているMod製作者の方々とは実はもう直接やりとりしています。彼らの意見を聞いていますし、彼らからも(Modを)無料で提供するぐらいのことは言われてるんです。非常に有り難いのですが、今のところはいいです、という感じですね(笑)。ただひょっとしたらいつかは、ということもあるかも知れないです。その際は恐らく該当するMod製作者の方を『ファイプロ』スタッフとして正式に雇う形になると思います。

フリーカメラMod。特徴的な『ファイプロ』のカメラアングルが別のものになっている

――海外メーカーさんが度々やっているスカウトですね。

松本:実はSteamの規約的に“Modの導入は駄目”というのがあって。だったらもしやるならその人を公式にスタッフにしてしまえばいいという感じです。

――しかし、Mod製作者の方々と直接やり取りしているというのも凄いですね。

松本:向こうから直接連絡来るんですよね(笑)海外の方ですと、Twitch公式配信でも出ている、うちのスタッフのデイブ、彼が直接やり取りして向こうの方の意見を聞いたりとかMod職人とメールでやり取りしたりとかも全部やってます。後、海外だとゲームデータを解析して色々内容を言っちゃうんですよ(笑)。なので本気で不味いものについては直接メールして公開を控えるようにお願いしてますね(笑)。

――コミュニティーとの関係を良好に保つ意味もあるのですね。

松本:そういう意味もありますね、もちろん。


――新日本プロレスとのコラボが遂に発表となりましたが、実名選手はどれぐらいの範囲と人数で収録になるのでしょうか?

松本:まず、ヘビー級の主要どころですね。ストーリーモードはヘビー級の話なので、まずはそこからです。その後はジュニア。その後はまだ謎。という感じです。3回ぐらいに分けてDLCとしてのリリースになると思います。金額もそんなに高くはない、お買い求めやすい価格で出させて頂きます。収録人数は未定ですね。なお、入場曲については収録されないと思います。会場のイベントで曲が流れていたのは、『ファイプロワールド』の機能紹介(ユーザーによる入場曲導入機能)の紹介的な意味合いです。ヤングライオン(筆注:新日若手選手のこと。)を入れれるかはまだ分からないです。余裕があればという感じですね。ヤングライオンさんは大分キャラ立ってますし、入れていかないとならないかも知れませんが(笑)。

――そうなると新日本プロレスとのコラボは、全て有料DLCの形式ですね。

松本:そうですね。全てそうなります。

――新日本プロレスとのコラボで気になるのは、元新日選手であったり、現在フリーとして新日のリングに立っている選手がどうなるかですよね。基本は現在新日に在籍されている方ですよね。

松本:はい。なので(真壁選手がイベントで言っていた)“ハリケーン力丸”は駄目なんですよ(笑)

――そうなると、“ファイター大和”……。

松本:駄目ですね(笑)今回のコラボはいま在籍されている方、新日に参戦されてるフリーの方でご本人が承諾されてる方に限ります。ただ出来る限り、「新日DLCなのにこいついないのかよ~!」とは言わせないようにしますので期待して頂ければ。


――一人特に気になる方だと、飯伏幸太選手ですよね。新必殺技“カミゴェ”は『ファイプロワールド』に連動的な実装もされましたし。

松本:ですよねー(笑)実は“カミゴェ”は、「イベントで今度新技出すんで先行して『ファイプロワールド』に入れられるように教えますね」と言われてたら先に使われてしまったという……なのですぐ実装してもらったという(笑)

――それで、飯伏選手の収録は……。

松本:出ます!それはもう出ていただけます。

――そして、新日本プロレスとのコラボ発表直後に聞くことではないのかもしれませんが、他の団体さんとのコラボも考えられていたりはするのでしょうか。

松本:考えています。ただ本当に、考えているだけなので、まだ何もしていないです(笑)。まずは新日本プロレスさんとのコラボとPS4版をしっかりとやってからかなと思います。『ファイプロワールド』の名に恥じないように広げていきたいとは思っています。

――なるほど。プロレス団体とのコラボとは違いますが、過去の『ファイプロ』の資産の利用などは他にもあるのでしょうか。『ファイプロワールド』にもアップデートで、『ファイプロ・リターンズ』の音声が収録されましたね。例えば過去の入場曲の再録とかはあるのでしょうか。後は『ファイプロ外伝 ブレイジングトルネード』のキャラ・技の収録や、そして、須田剛一氏がシナリオ担当として有名な『ファイプロスペシャル』のストーリーモード主人公の収録であるとか。

松本:実は、まだ詳細は公開できませんが、『ファイプロ』過去作に関連した動きがあります。ただ入場曲に関しては無理です。何故ならば、あまりに元曲に似すぎてますからね(笑)

――次に『ファイプロワールド』の2018年1月の展開ですね。遂に1月末前後に“団体運営モード”が導入されますが、ベースとなった『ファイナルファイプロ』のそれと比べてどのような変更点があるのでしょうか。

松本:『ファイプロワールド』用に追加変更されている部分もありますが、大体同じです。

田村:ベースはあれで、近年向けのカスタマイズを加えた状態ですね。

――そうなると勝利条件もトップ団体になってから2年維持、のままですかね。

松本:大分遊ばれてますね。基本同じです。

田村:ただ、年数制限については今回は“制限なし”にもできるようにしています。プレイ年数は自分でカスタマイズが可能な形です。短くプレイしたい人は短めの年数を設定して、そこまでに勝ちましょうと。ただ、このモードは、勝つためにやっているユーザーさんより、世界を構築して運営していきたいと思ってる方が多いんじゃないかなと。

――“団体運営モード”で気になるのは導入できるレスラーの最低人数・最大人数ですね。また、途中からレスラーの追加は可能なのでしょうか。

松本:まだそのあたりは調整を加えている感じです。

田村:ただ最大は無制限ではないですね。あと、このモードではゲーム開始時にデータを1つのパックにしてしまうので途中からのレスラーの追加はできません。追加したい場合は再度1からという形になります。逆に“団体運営モード”を始めた後にワークショップからレスラーを削除したり変更などしても、“団体運営モード”のデータには影響はありません。

――発売時期が2018年夏と発表された、来たるPS4版。PS4にはSteamワークショップのような仕組みはありませんが、レスラーデータのやり取りはどうするのでしょうか。

松本:Steamワークショップはありません、ので独自サーバーを建てますのでご安心下さい。

――独自サーバーでSteamワークショップ的なことができると。

松本:そういうことができるように頑張っています。Steam版とPS4版のレスラーデータの相互の共有はできませんが、数日経てば数千、数万という感じでレスラーが投稿されると思うので心配はいらないかなと。

――今後の『ファイプロワールド』のDLC予定についてお聞かせ下さい。新日コラボ以外のものですね。「シーズンパス」としてもDLC販売が行われるということで、第二弾、第三弾と期待してみたくなるのですが。

松本:開発中です。まだ言えませんけども(笑)ボリューム云々よりも「えー!」「いいの!?」という驚きある内容になると思います。

――最後にファンに皆様へのコメントをお願い致します。

田村:僕自身は今回『ファイプロ』10作目なのですけど、今まででは考えられない新日とのコラボ、ということで本当に『ファイプロ』新しい領域へと入ってきているな、と思いますので、これからも、よりユーザーさんに楽しんで頂けるようなものを作って行きたいなと。今まで以上の情熱を持ってやっていきたいなと思っておりますので、応援をよろしくお願いいたします。

松本:『ファイプロ』においてのコラボということが、禁じ手と言うか“掟破り”的なところがあるじゃないですか。『ファイプロ』というものをイメージした時に。ただ、『ファイプロワールド』というものは新しい『ファイプロ』として、これからドンドン続けていくというか発展させていかなければならない、ということで、殻を破っていきたいという気持ちで今回コラボをさせていただくということになったということで、PS4版に関しても「この『ファイプロ』が最強だろ!」と言うものを目指して作っていますので、是非是非ご期待頂ければと思います。

――ありがとうございました。
《Arkblade》

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