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7インチ液晶のゲーミングUMPC「OneGX1」はどこまでゲームができるのか…試作機で検証してみた

7インチディスプレイを持つゲーミングUMPC「OneGx1」を1週間以上使用した筆者が、その魅力や使い勝手、残念なポイントなどレポートします。

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7インチ液晶のゲーミングUMPC「OneGX1」はどこまでゲームができるのか…試作機で検証してみた
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中国に本社を置くPCメーカーONE-NOTEBOOK Technology社が開発し、日本では8月に発売予定の7インチ液晶を持つゲーミングUMPC「OneGX1」。同社初のゲーミングマシンとなり、ニンテンドースイッチのような脱着式のコントローラーが用意されているのが特徴です。

本稿では、試作機のテスターに当選しOneGx1を1週間以上使用した筆者が、その魅力や使い勝手、そして残念なポイントなどをレポートします。

バランスのいい設計ではあるものの、ゲーム用途としては少し頼りない内蔵GPU


OneGx1の試作機が入った箱。


本体以外の付属品は取扱説明書、充電用のUSB Type-CケーブルとACアダプタのみ。(試作機は国内の技適取得済み)

OneGx1の起動画面。

側面にはMicro HDMIポート。反対側にはSIMカードとMicroSD用のスロットがある。ディスプレイを開く角度は写真の状態が限界であるが、コントローラーを左右に装着することを考えれば180度近くまで開いてほしいところ。

背面にはUSB Type-C × 2(1つは給電兼用)、USB-A × 1、3.5mmヘッドフォンジャック、そして排熱用の給気口が。青く光るリング状のライトと各端子の配置など、そのデザインはALIENWAREのゲーミングノートを彷彿とさせる。

ゲーミングPCらしくLANパーティで自分のPCをアピールできるカラフルに発光するキーボード。キーの配置はやや変則的であるもののタイピング感は良好。

OneGX1は、第10世代のインテルCore i5プロセッサー、スタイラスペンにも対応した7インチの1920x1200のタッチディスプレイ(IPSパネル)、4色のバックライトを内蔵したキーボード、小型のポインティングデバイス、Wi-Fi6対応の通信システム、オプションとなりますが4Gのモバイル通信モジュールも搭載しています。(中国本土では5Gに対応)

UMPC(ウルトラモバイルパソコン)は、同じ中国のGPD社が2016年に発売したゲーミングUMPC「GPD WIN」から国内外の一部でブームとなり、後を追うような形でONE-NOTEBOOK社がスタイラスペンが使用できる7インチのコンパーチブル型2 in 1「OneMix」シリーズを展開していました。

OneGx1は同社初のゲーミングPCとなりますが、CPUには省電力モデルである「Intel Core i5 10210Y」を採用しており、グラフィックは内蔵GPUの「Intel UHD Graphics」に依存します。キーボードやポインティングデバイスはOneMixシリーズで培ってきた技術がいかんなく発揮されており、使い勝手が良いものに仕上がっています。

OneGX1は実際にどれほどのゲーム体験ができるか


「GeekBench5」によるOneGx1のCPUのベンチマークは2500台で、これは最新のSurface Pro Core i5モデルと比較して1/1.8程度の性能、最新のMacbook AirのCore i5モデルと同程度の性能となります(ただし、Macbook AirはOSが異なるため単純比較は難しい)。メモリは8~16GB、ストレージは256~512GBと、普段使いだけでなく、仕事用としても十分なパワーを持っています。

Intel Core i5 10210Yの内蔵GPUで実際にどこまでゲームがプレイできるのでしょうか。手持ちのゲーム使って検証してみました。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ』のベンチマークは、解像度1280x800、標準品質(ノートPC)でスコアが2863。「やや快適」との評価になり、それなりにストレスなく遊べそうです。

PS4からの移植でPC向けとしては最新タイトルとなる『DEATH STRANDING』は、最低設定、最低解像度(1280x720)で5~10fpsと、まともなプレイは期待できません。

比較的最近のタイトルである『モンスターハンターワールド:アイスボーン』は、800x600の最低設定であれば概ね25~35fpsでプレイ可能でした。

同じカプコンの『バイオハザード7』は、解像度1280x800でも30fps前後で安定していました。

ニンテンドースイッチ版も出ている『ウィッチャー3』ですが、全てを最低設定にしても15fps程度しかでませんでした。

グランド・セフト・オートV』は800x600で25~35fps。

Unreal Engine 3で開発された『GUILTY GEAR Xrd REV 2』はフルスクリーンの処理速度優先設定で、60fps固定で快適にプレイ可能。

メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ』は1024x768であれば中設定で30fps前後。

地球防衛軍4.1』は1024x940で影をオフにすれば40fps前後で安定。

筆者はOneGx1で『モンハン:アイスボーン』がどこでもプレイできるようになればいいな、と思っていたので、ある程度快適さやグラフィックに目をつむればその期待には答えてくれる結果となりました。最新ゲームのプレイはなかなか難しいものの、設定次第ではプレイ可能なタイトルもあり、PS3/Xbox360世代のゲームは解像度1280x800であればAAAタイトルでもほとんどが快適に動くようです。

ニンテンドースイッチに似た脱着式コントローラーは面白いが……



OneGx1の特徴の一つが、ニンテンドースイッチのように2つのコントローラーを本体左右にドッキング可能というもの。このコントローラーはBluetooth接続ですが、本体には最初からドライバがインストールされており、電源を入れるだけで認識してくれます。充電は下部のUSB Type-Cポートから行う形式で、設定次第でニンテンドースイッチのように別々のコントローラーとしても使用可能です。


本体背面にあるスリッドにスライドさせながら差し込む方式。

コントローラーを使ってみてまず気になったのが、本体とのジョイント部分に隙間があり、手で握ると少しグラつくところです。トリガー部分となるZL/ZRがアナログ入力ではなくスイッチで、クリック感が固めである点、OneGx1がアルミの削り出しであるのに対し、コントローラーはプラスチック製であるためややチープに感じるのも残念です。また、コントローラーを装着して手でホールドした際に、ディスプレイの開閉角度がもう少し欲しいと感じました。できれば180度開いて欲しかった……。


実際に『モンハン:アイスボーン』『GUILTY GEAR Xrd REV 2』『地球防衛軍4.1』でプレイしてみたところ、アナログスティックと各ボタンの配置が人間の手の形に対して不自然で、感度も大味であるため、細かいエイムや格闘ゲームのコマンド入力はやり辛く感じました。アクション要素の無いRPGやシミュレーションなどであれば問題なくプレイできそうです。

ただ、今回提供されたコントローラーはあくまで試作品であるため、製品版とは仕様が異なる可能性があります。


《Daisuke Sato》
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