2020年8月27日から30日までの3日間開催されたgamescomにて、パブリッシャーAnother Indieは、Obscure Talesが開発中の2Dサバイバルホラー『Lamentum』の最新トレイラーを公開しました。
Obscure Talesは、ピクセルアーティストのFran氏と、プログラマーのNicolas氏の2人が立ち上げたゲーム会社です。同社は2019年7月に本作のKickstarterを成功。2021年にPC(Steam)/PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ版向けでリリースが予定されています。
本稿では「gamescomの気になるデモ版プレイレポ」と称して、今年5月にSteamにて配信された最新デモ版のプレイレポをお送りします。なお、日本語にも対応する予定ですが、デモ版は日本語未対応となっています。
『Lamentum』とは
本作はクラシックなサバイバルホラーとピクセルアートを融合させたゲームで、『バイオハザード』『サイレントヒル』といったホラーゲームや「クトゥルフ神話」に触発されており、ゲーム中に行った選択に応じて結末が変わるマルチエンディングを採用しています。
ピクセルアーティストのFran氏は、ラブクラフトやマグノリアに関連するものが大好きとのことで、本作は特にクトゥルフ神話を意識して制作されています。
ストーリー
このゲームは、ラメンタムの世界で稀な病気の治療法を見つけるために、絶望的な旅に出る「若い貴族Victor」を操作しながら進みます。私たちの最後の希望は、願いを叶えることができる伯爵の暗い邸宅の中にあります。グローヒルの邸宅はその扉を開き、永遠に閉じ込められるかもしれない悪夢の世界に私たちを誘うのです。
ラメンタムは19世紀半ばにニューイングランドで設定された、ピクセルアート・サバイバルホラーゲームです。グローヒルの邸宅の奥に隠されている暗い秘密を解決するためには、恐ろしい生き物でいっぱいの悪夢の世界に身を浸す必要があります。
『Lamentum』のデモ版・実内容に迫る!
本作はゲームパッド、マウスとキーボードに対応しています。ただし、マウスとキーボードを使った操作の場合は、会話送りの際に画面内をクリックしていると会話が進まないことがあるので、ゲームパッドでの操作がオススメ。デモ版はプロローグのグローヒル邸宅にたどり着くまでの経緯と、邸宅到着後の序盤の一部をプレイできます。
調べられる箇所は、頭の上に「目のマーク」又は「握りこぶしのマーク」が出る様になっています。「目のマーク」は観察するか読む場合に表示され、「握りこぶしのマーク」は手に入れられるアイテムがある場合に表示されます。また、アイテムがある場所は光が点滅するので、暗がり以外は見逃すことはほとんどありません。
冒頭、仲睦まじい主人公VictorとAlissaの生活が描かれますが、その一年後にAlissaが治る見込みない病に侵されます。都会から遠く離れた場所に、理解を超えた知識を持ち忘れられた科学を使う達人がいるという噂を耳にし、会ったことのないEdmond Steinrot伯爵を訪ねてグローヒルへ向かう2人。
馬車が重厚な洋館に着くと、深夜にも関わらず直ぐに伯爵が会ってくれるといいます。 伯爵に会い、挨拶も早々に「治療に対してどれほどの覚悟があるか」と伯爵に尋ねられ、Victorは「どんなことでもする」と誓います。
明日は長い日になると告げられ伯爵の部屋を出ると、Alissaが馬車の中に「何かを忘れたが、何を忘れたか思い出せない」と困っています。
探してくるから先に休んでくれと伝え外へ出ると、何故か馬車を走らせていた御者が居なくなっています。不審に思いながらも馬車の中を探すと、「Alissaがこれまで一度も外したことのない指輪」を見つけます。
邸宅内に戻ると執事から「部屋の準備ができ、Alissaが待っている」と伝えられ、ホール中央にある巨大な像や壁に掛かっている絵画を眺めながら、彼女の待つ部屋へ向かうため階段を上がります。すると、鎖で開かない様に閉じられた扉がいくつも並んでおり、奥に進むにつれて怪しい雰囲気が漂い始めます。
長い廊下を歩いていくと、気味の悪い絵やロウソクが並びはじめ、白いドレスを着たAlissaが廊下で佇んでいます。明らかに様子がおかしく「どうして永遠に何かを忘れた気分なのかしら」と呟き、暗闇の奥へ消えていくAlissa。追いかけていくも、その先に見たものは……。
血みどろのVictor自身がベット横たわっており、悪夢と共に気を失います。 目が覚めると、痛む身体。画面の周りが赤いのは何かの演出かと思いきや、ダメージを深く負うと血に染められていく様になっており、ヘルスバーの役割をしているようです。傷を負っていますが、Alissaが手当をしてくれたよう。しかし彼女の姿が見当たりません。
周りを見渡すと、回復薬「Laudanum」とセーブする為に必要な「Ink」を手に入れます。「Ink」は特定の部屋でセーブを行うのに使います。使用回数に限りがあるので注意が必要です。
体力を回復させ、とりあえず周りの探索を開始。”カギが掛かった部屋”が2つ、”血みどろのバスルーム”と”奇妙なクモの巣と女の子のすすり泣く声が響く気味悪い部屋”の4部屋を見つけます。
それぞれの部屋を調べると、バスルームでは人の歯の様なモノを見つけ、女の子の声が聞こえる部屋ではカギを入手。声はどうやら壁の亀裂から聞こえている様です。手に入れたカギでロックされた扉を開けれるか試しに行きます。カギを装備して扉を開け、中に入ると……。
部屋の奥には、死体を夢中で貪るモンスターが!しかも、その奥にあるテーブルにキラリと光るアイテムを2つ発見。アイテムを取ろうと近づくと、モンスターが襲ってきます。移動速度はそれほど早くないため、走って敵を避け、テーブルに置かれているアイテムを入手。ひと先ず部屋から逃げます。
手に入れたアイテムは「人形」と「赤いチェスト」。今できるであろうことはただ1つ、”亀裂の入った壁”の向こう側にいる女の子に人形を渡します。すると鳴き声が止み、もう一つのカギが掛かった扉を開けてくれました。
部屋を出て玄関の大ホールへ戻ってみると、全く別の世界に入り込んでしまったかの様に変わり果てた邸宅。Alissaを探し出すために探索をはじめます。
一通りデモ版をプレイした印象は2D版『バイオハザード』といった感じ。ゲームシステムが近いため慣れていることもあり、プレイし易かったです。デモ版でも「ナイフ」や「銃」を使いモンスターと戦えます。
また武器として使うだけではなく、アイテムとして他の用途に使用するシチュエーションもありました。即死罠などもあり、各部屋やフロアを行き来しながら謎を解いていきます。
NPCとの会話などはVictorがメモを取ってくれているので、話の内容やヒントを忘れても思い出すのに役立ちます。部屋によっては暗いところもありますが、ランタンを手に入れることで探索しやすくなります。
画面の明るさは変更可能ですが、雰囲気を壊さないためにもあまり明るくしないことをオススメします。デモ版のボリュームは1時間程度。大ホールに戻った後にどの様な冒険が待ち受けているのか、是非デモ版をプレイして体験してみてください。
『Lamentum』は2021年に、PC(Steam)/海外PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ版向けにリリース予定です。