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「Yo!俺はMCエイヴォルだぜ」『アサシン クリード ヴァルハラ』で遊んでいたら、いつのまにか海賊辞めてラッパー目指してた

ヴァイキング流MCバトル最高!

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「Yo!俺はMCエイヴォルだぜ」『アサシン クリード ヴァルハラ』で遊んでいたら、いつのまにか海賊辞めてラッパー目指してた
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ヴァイキング文化をたっぷりと堪能できるオープンワールド型アクションゲーム『アサシン クリード ヴァルハラ』。荒くれ仲間と酒飲み比べ対決をしたり、ボードゲームで遊んだり、気が向いたら近くの集落を略奪したりと、発売当初からマイペースに海賊ライフを送っている筆者は、一ヶ月経った今でも飽きることなくヴァイキングの世界にどっぷりと浸かっています。

それにしても我々日本人から見れば、ヴァイキングの文化には驚くものばかり。そのなかでも一際異彩を放っているのが、口論詩ではないでしょうか。

これは、即興でこしらえた詩で相手を言い負かすという、いわば"言葉の殴り合い"ゲーム。リズムや韻を意識して言葉を発する必要があり、現代風にたとえるならラップのフリースタイルバトルに近いでしょう。実際のヴァイキングも酒の席などで口論詩を楽しんでいたらしく、史実に基づいたミニゲームであるというのだから驚きです。

正直、これがめちゃくちゃ楽しいのです!もはやハマりすぎて各地に散らばっている口論詩のプロたちと勝負するためにイングランド全土を渡り歩いているといっても過言ではないほど、筆者は海賊行為そっちのけで楽しんでいます。

というわけで、本稿では気高き戦士エイヴォルが天才MCとして名声(カリスマ)を得ていく過程をドキュメンタリー形式で追ってみることにしました。Let"s check it out!

MCエイヴォル vs MCアルヴィス



いつからだろうか。斧ではなく、言葉を己が武器とするようになったのは……。

そんなことを考えていそうなエイヴォルの憂いある表情。ワルなストリート感を出すために、髪を剃って刺青を見せつける上半身裸スタイルに変更させました。ラッパーというより格闘家みたいになってしまいましたが……



ちなみに腕を組んでいるのは威圧感を醸し出すためであって、決して寒いからではない……はずです。

本編ではじめて口論詩が行えるのは、最序盤の拠点地。ここにいる詩人アルヴィスに話しかけると、口論詩についてレクチャーを受けながら実際に勝負をすることができます。


海賊を辞め、偉大なラッパーになるために、今日から俺は世界へと羽ばたくぜ……そんな心境を胸に抱いていると、師匠アルヴィスから「エイヴォル、言葉の決闘をするか!」と声をかけられます。海を越える前に、まずは俺を超えていけ!という意味なのでしょうか。その勝負、受けて立とう!


「いつでも来い」とエイヴォルも自信たっぷりです。

口論詩のルールはいたってシンプル。相手から投げかけられる煽りに対して、適切な言葉を三つの選択肢の中から選ぶだけ。合計三回のラリーのうち、二回適切な言葉でディスることができればエイヴォルの勝ちです。

では、最初はアルヴィスのターン。


アルヴィス「いつも言葉の選択、思慮深くあれ」
口論詩で大事なのは、韻と律動。音と尺を守るのが勝敗を分ける肝になるとのこと。さあ、エイヴォルはどう返す……?


三つの選択肢の中から反撃にふさわしい言葉を選びます。


エイヴォル 「詩で競うとききたれば、師のごとくあれ」
上手い!"詩"と師"、"思慮深くあれ"と"師のごとくあれ"で韻も踏めていますし、リズムもかみ合っています。これにはアルヴィスの口からも「いい返しだ!」と褒め言葉が。

しかし勝負ははじまったばかり。ここから師匠アルヴィスが本格的に仕掛けてきます。


アルヴィス「さあ、返してみろ。腑抜けのバカ者」
なんというド直球な煽り。はたしてこれが詩なのかと首を傾げたくなりますが、カッとなって言葉が乱れては相手の思う壺。エイヴォルは感情に流されずうまく切り返すことができるのか?


エイヴォル「浅はかな言葉、まるで笑いもの」
見てください、この余裕の表情を。お前のdis(ディス)なんてたいしたことねーよと言わんばかりです。口論詩のプロに物怖じしない胆力、かつ怒りに惑わされずに機知に富んだ返しができる知性。実にお見事です。


これにはアルヴィスも「おお、いいじゃないか」とご満悦の様子。エイヴォルに秘められた言葉のセンスを認めた瞬間ではないでしょうか。その実力に感動したのか、これからラップ(口論詩)界隈に殴り込みをかけようとしている愛弟子にたむけの言葉を送ってきます。


アルヴィス「では楽しみに見守ろう、将来の大器」

エイヴォル「なら世界に知らしめよう、次世代の才気」
ーー天晴れ。この威風堂々たる貫禄、本当に世界のトップを狙える逸材なのかもしれません。

MCエイヴォル vs MCヨンガルフ


師匠アルヴィスに勝利したエイヴォルは、海を越え、七つの王国が散らばるイングランドに上陸しました。世界に名を轟かせるにふさわしい地です。ついに海外デビューです。

口論詩の対戦相手を探すために、イギリス中をくまなく探すエイヴォル。おや、あそこにいる男……どこか自分と似た匂いを感じます。



アサシンの如くそっと近づいてみると……。


やはり、言葉の戦士でした!しかも「デーン人は頭も舌もよく回らないらしいな」といきなり喧嘩をふっかけられたではありませんか。そもそもエイヴォルはデーン人ではないですし。これはノルウェー式の礼儀を叩き込んでやらねばなりませんね。



ヨンガルフ「俺は王者たちと戦い、ここまで全勝」
--これに対するエイヴォルの返しはどうだ?


三つの選択肢の中から適したリリックを選びます。


エイヴォル「尽きないとんだ妄言、弱さの象徴」
出だしは好調です。ヨンガルフの取り巻きの小男も「ヨンガルフ、油断するな!」とエイヴォルを見る目が変わりました。ふん、今さら後悔し始めても遅い。


ヨンガルフ「貴様など、のけ者、ばか者、うつけ者!」

エイヴォル「ならこうだ、軟弱、貧弱、愚か者!」
ディスリのラッシュ!テンポが良さが最高です。さあ、残るはもう1ラリー。最後の返しもうまくカウンターできるか、エイヴォル?


ヨンガルフ「俺は最強の詩人、韻文の巧み」

エイヴォル「目を見張る大物ぶり、見事な空振り」
くはー! 強い、強すぎるぞエイヴォル。ドヤ顔で言い放った本人からすれば顔が真っ赤になりそうなdisですが、しかしヨンガルフは悔しそうな表情ひとつすることもなく、エイヴォルに敬意を表しているではありませんか。


ヨンガルフ「驚いたな。腰の斧に引けを取らない切れ味だ」
人は圧倒的な実力差の前では、逆に清々しい気持になるもの。ヨンガルフは”ノース人"エイヴォルの存在を生涯忘れることはないでしょう。こうして、エイヴォルは海外デビュー戦を堂々の勝利で飾ったのでした。

MCエイヴォル vs MC噂好きのチャドウィック


イングランドに来て早々に幾人ものラッパー(詩人)を倒したエイヴォル。すでにその名はじわじわと国中に知れ渡りはじめているようで、イーストアングリア地方の町を練り歩いていると、突然自分の名前を呼ぶ輩に遭遇しました。



噂好きのチャドウィック「皆言ってるぞ、デーン人エイヴォルは腰抜け、卑劣の、ヒル野郎」
散々な言われようです。それにここでもデーン人と間違えられていますし。ふん、馬鹿にされてちゃ黙ってはいられません。さっそく口論詩でギャフンと言わせてやりましょう!


噂好きのチャドウィック「よく聞け、誰もがお前をバカ者呼ばわり」

エイヴォル「そいつらは粉うことなき間抜けの集まり」
相変わらずキレが良いですね。「バカ者呼ばわり」を「間抜けの集まり」で鼻面にカウンターを浴びせています。この調子でガンガンディスっていきましょう!


噂好きのチャドウィック「お前は腰抜け、いの一番に逃走」

エイヴォル「哀れな妄言我が強さにみな恐々」
個人的にかなり好きな返しと表情です。ビビッて逃げるのはお前らの方だぞと切り返す余裕っぷり。堂々とした佇まいに惚れ惚れしちゃいます。


噂好きのチャドウィック「噂じゃお前は、ひどいろくでなし」

エイヴォル「すぐに騙されるお前は知恵なし」

それまでは陰口を叩く烏合の衆をディスっていたエイヴォル。とどめの一撃はチャドウィック自身に向けた痛烈な批判です。フェイクに踊らされていたお前が一番のアホだ、というメッセージでしょう。


「おい、こりゃ驚きだ!参った!」とMCチャドウィックも負けを認めました。さっきの対決でも書きましたが、人は圧倒的な戦力の違いを見せつけられると逆に笑い出してしまう生き物。ご覧ください、彼は憑き物が落ちたかのような晴れやかな顔をしているではありませんか。そんなチャドウィックに対して、エイヴォルは最後にこう言い残します。


エイヴォル「ただのウワサを信じるな。ただし我が口論詩は、心に刻んでおけよ」
俺の言葉こそがリアルだ―ーエイヴォルの力強い瞳がそう告げているように思えてなりません。イングランドの七王国に、いや、この世界の全てに彼の名声と実力が広まるのはそう時間がかからないでしょう。

MCエイヴォルの物語は、まだはじまったばかり――。




規制問題などで発売当初からSNS上を騒がせていた本作。しかし、ゲームの内容は非常に濃厚で、日本人には馴染みのないヴァイキング文化がたっぷりと描かれています。ヴァイキング=海賊というイメージは、過去のものなのかもしれませんYo!
《春井メイゾウ》
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