「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」受賞発表!【年末年始特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」受賞発表!【年末年始特集】

年の瀬といったらトイレ・オブ・ザ・イヤーに決まってんだろ!

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!注意!本記事には、不潔なトイレやグロテスクなトイレの画像が登場します。それらが苦手な方や食事中の方は閲覧にご注意ください。

「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」発表式

皆さん!2020年は本当にクソでしたね!

世界中にコロナウィルスが蔓延したことで、人々は、他者との繋がりが分断されただけではなく、苦境に立たされて先が見えない毎日を送っています。しかし、アメリカをはじめとした各国でワクチンの接種が開始され、ようやく希望の光が差し込んできました。

……というわけで、もうすぐやってくる2021年に向けて、気持ちを切り替えていきませんか?そう、まさにトイレのレバーを引いて水を流すように。

Game*Sparkの毎年恒例企画「トイレ・オブ・ザ・イヤー(TOTY)」は、今年リリースされた「トイレが登場するゲーム」の中で、最も作り込まれたトイレを決めるアワードです。

このアワードは、元々TOTY審査委員長である私、真ゲマの思いつきで始めたものですが、まさか6年も続くとは思いませんでした。これは、読者はもちろんのこと、編集部やゲームメーカー・ゲームライターといったノリのいい人達の協力のおかげです。

そして6年目である今回の「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」には、なんと世界的なゲームクリエイターである中村育美氏が特別審査員として参加。この勢いでいけば、将来的にThe Game AwardsやGolden Joystick Awardsといった偉大なアワードのひとつとして数えられるようになるのかもしれません!まぁ、それはとにかくとして彼女が選んだトイレにも注目したいところですね。上記の発表式の映像には、私はもちろん中村育美氏も参加しているので良かったらご視聴ください。

さぁ、栄光の「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」に輝いたのは一体どのタイトルなのか、気になる結果をご覧ください!

トイレの作り込みが素晴らしいシリーズで賞

『Call of Duty: Black Ops Cold War』

発売元(開発元):アクティビジョン(Treyarch/Raven Software)
ゲームジャンル:FPS
機種:PS5/PS4/Xbox One/Xbox Series X|S/PC

審査委員長のコメント:アクティビジョンのFPS『コール オブ デューティ』シリーズは、歴代「トイレ・オブ・ザ・イヤー」で何かしらの賞を獲得していました。2017年には『コール オブ デューティ ワールドウォーII』が「トイレ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれています。

私は、れ、レイトイレーシングじゃなかった……レイトレーシングが有効になっているPS5版『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』をプレイ。今回もトイレの作り込みにかけて一歩先を進んでいます。

そんなわけで『コール オブ デューティ』に「トイレの作り込みが素晴らしいシリーズで賞」を授与することにしました!


VR空間でトイレ掃除できるで賞

『Half-Life: Alyx』

発売元(開発元):Valve
ゲームジャンル:VRアクションシューター
機種:PC
情報提供者:ちゃび様、RIKUSYO様



審査委員長のコメント:今年到来したVR元年を象徴する『Half-Life: Alyx』は、美しくもあり、おどろおどろしくもある『Half-Life』の世界に入り込み、コンバインやヘッドクラブといった敵と戦うことができます。

できるのは敵と戦うことだけではありません。スッポンやブラシをもって便器をゴシゴシできるのです。仮想空間で便器を掃除する前に自宅のものを掃除するべきかもしれませんが、やはり仮想空間での現実的な作業は、「ごっこ」をしているようで楽しいもんです。

それに勉強とか仕事とかをしている時って普段しない掃除を無性にしたくなりますよね。コンバインと戦わなければならないのに、トイレ掃除をしてしまうプレイヤーは、まさにこの心理ではないでしょうか。いや、そんな場合じゃないんですけどね。


清潔感があるトイレで賞

『ファイナルファンタジーVII リメイク』

発売元(開発元):スクウェア・エニックス

ゲームジャンル:アクションRPG

機種:PS4

情報提供者:RAY様、ゴンガガ観光課様、poko様、なんべー様

審査委員長のコメント:『ファイナルファンタジーVII リメイク』のトイレは、今年発売されたどの作品よりも清潔感があります。よく見ると、便器には赤外線センサーが搭載されているので、人が近づくと水が流れるようになっているのでしょう。そして便座も白光りしているところから抗菌仕様かもしれません。

このように清潔感が過剰なまでに演出されていますが、床のタイルにはヒビが入っています。私はここに歪さを感じました。

本作の舞台はミッドガルという都市であり、そこには貧富の差が明確に現れています。都市の下層に暮らしているのがインフラが整っていない貧困層で、上層に暮らしているのは清潔感があふれる富裕層。そう、これはヒビが入っている床のタイルと綺麗な便器の関係と同じではありませんか!まさか公衆トイレがミッドガルの社会構造を表しているとは思いませんでした。

ただただ清潔というわけではないところも評価したいポイントです。


自由自在にトイレを楽しめるで賞

『あつまれ どうぶつの森』

発売元(開発元):任天堂
ゲームジャンル:コミュニケーション
機種:ニンテンドースイッチ
情報提供者:KANZZY様、MONO96消しゴム様、はゃにぇ様

審査委員長のコメント:『あつまれ どうぶつの森』の便器は家具です。家具ですから自宅のどこにでも設置できますし、なんなら自宅の外でも設置できます。

同作のスクリーンショットを送ってくれた情報提供者の中には、文字通り、花を摘みに行けるように花畑の中にトイレを置いたり、ウンコの化石を置いて危険な雰囲気と臭いが漂う公衆トイレを演出したりと、クリエイティビティを思う存分に発揮している人がいました。

前述の通り、「トイレ・オブ・ザ・イヤー」は今年発売されたゲームに登場する最も作り込まれたトイレを表彰するアワードですが、同作の場合、トイレを作り込むのはクリエイターではなく、プレイヤー。同作は、2021年もアップデートを続ける予定なので、今後も魅力的なトイレの登場に期待できそうです。


汚すぎるトイレで賞

『The Last of Us Part II』
発売元(開発元):ソニー・インタラクティブエンタテインメント(Naughty Dog)
ゲームジャンル:アクション・アドベンチャー
機種:PS4

審査委員長のコメント:『The Last of Us Part II』の冒頭の舞台であるジャクソンには、しっかりとした社会秩序が構築されており、それはトイレの清潔さにも繋がっています。

ジャクソンから離れると荒廃した世界が待ち受けていて、そこには過去の遺物と化したトイレが多数存在しています。どれも不潔極まりないものばかりです。もう数十年は放置されているのだから当然でしょう。

トイレというのは使っているからこそ清潔な状態が保たれるのだと改めて実感させられました。

そんな学びを与えてくれた同作に「汚すぎるトイレで賞」を授与します。


トイレが機能的に作り込まれているで賞

『天穂のサクナヒメ』

発売元(開発元):マーベラス(えーでるわいす)
ゲームジャンル:和風アクションRPG
機種:PS4/ニンテンドースイッチ/PC
情報提供者:negitoro様、suika様、mariusXV様

審査委員長のコメント:『天穂のサクナヒメ』に登場するのはトイレというより厠。この厠には、サクナ達の夕餉の成れの果てが放り込まれています。そして、それは肥だめに運ばれ様々な材料と混ぜられて、稲を実らせる肥料となるのです。

厠がゲームシステムのひとつとして機能していて、そこに不自然なところがありません。ここまで機能的なトイレをこれまで見たことがないです。これは「作り込まれたトイレ」の定義に一石を投じるものであり、トイレに対する意識を変えた記念碑的な作品といっても過言ではないでしょう。

……実際のところ、12月初頭まで『天穂のサクナヒメ』が「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」の最有力候補でした。今年は、素晴らしいライバルが現れたことで、残念ながらTOTY獲得を逃してしまいましたが、それでも素晴らしいトイレ……いや、厠であることは間違いないです。


中村育美賞(特別審査員賞)

『港詭實録 ParanormalHK』

発売元(開発元):Gamera Game/Ghostpie Studio(Ghostpie Studio)
ゲームジャンル:3D探索&鬼ごっこホラー
機種:PC

中村育美氏のコメント:私はホラーゲームをプレイしながら叫び声を上げることはまずないのですが、この作品だけはプレイ冒頭から叫んでしまいました。それくらい、本当に怖いゲームです。

そして、作品の舞台でもある香港・九龍城砦に出てくるトイレは、インディーデベロッパーの高い技術力を感じるクオリティで、本当に臭いまで伝わってくるような素晴らしいものでした!


トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020

『サイバーパンク2077』

発売元(開発元):CD PROJEKT RED/スパイク・チュンソフト(CD PROJEKT RED)※PS4パッケージ版のみスパイク・チュンソフトが販売
ゲームジャンル:オープンワールドRPG
機種:PS4/Xbox One/PC
情報提供者:本間覚様、ヴァニーニャ様、RAY様、すくいど様、なんべー様

審査委員長のコメント:「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」を獲得したのはオープンワールドRPG『サイバーパンク2077』です。この結果に誰か反論できる人いますか?誰もいないんじゃないでしょうか。

一見、無機質と思われる本作の舞台であるナイトシティには、食べ物に関する広告が溢れています。それに登場人物たちも食べ物に関する話題をよく振ってきます。人々は、機械の体になっていても、空腹を満たしてくれる美味しい食べ物を求めているのです。その美味しい食べ物は、人間の口に入り、食道を通過し、胃に到達し、そこで消化されながら腸へと向かい……最終的に肛門から飛び出します。そして、その受け皿となるのは便器です。その便器は、ゲームシステム的にも流せるようになっています。おそらく、流された先はナイトシティの下水道でしょう。

「この街がすべてを変える」これは本作のキャッチコピーですが、ナイトシティがただの街ではないという意味のほかに、ナイトシティを魔物のように捉えているようにも感じます。作中でも登場人物たちがそのように捉えていました。

ナイトシティという魔物は、己を発展させるために、食欲を刺激する食べ物を大量生産して人々を集めています。そして、それを食べた人々は、市内にある多数のトイレで汚物を流していく……こうやって良い環境を維持してきたわけです。

ただ、ナイトシティはなにもかもイカれており、汚物を処理しきれていません。異様なまでに清潔なトイレがある一方で、飲んだくれの寝室になっていたり、殺人によって血だらけになっていたりと、まるでこの街の様相を表しているようです。

そう、これらのトイレは、ナイトシティを写す鏡としての役割も果たしています。これが今回本作を表彰した最大の理由です。

そして小さいことですが、もうひとつあります。Vの自宅にあるトイレです。そこには、トイレットペーパーの代わりに貝殻が3枚置いてあります。これらの貝殻の使い方はわかりませんが、これが1993年に公開された「デモリッションマン」のパロディであることはわかっていました。こういったユーモアも評価したポイントです。ほんと、どうやって使うんでしょうね?

……というわけで「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」獲得おめでとうございます!


さて、「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」の結果はいかがでしたか?皆さんの印象に残ったトイレは表彰されたでしょうか?「この結果はおかしい!あのトイレが表彰されていないじゃないか!」など、このアワードに物申したい人は当記事のコメント欄でお願いします!

来年の「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2021」では、一体どのようなトイレが登場するのか、そして特別審査員は誰になるのか、今後さらに開催規模が拡大されるのか、色々気になるところがあると思いますが、今年以上に盛り上げたいと思っています!(いや、何も決まってないんですけどね)それでは皆さん、良いお年を迎えてください!

2ページ目では、「トイレ・オブ・ザ・イヤー 2020」をはじめとした各賞を逃したものの、それぞれに個性が光るトイレを紹介します。もしかしたらこの中にあなたのベストトイレが見つかるかも?



《真ゲマ》

『ドラゴンフォース』が一番好き 真ゲマ

吉田輝和の絵日記やトイレオブザイヤー、ギャグ漫画「ヴァンパイアハンター・トド丸」、洋ゲー漫画「メガロポリス・ノックダウン・リローデッド」など、これまでゲームメディア業界に影響を与える様々な企画を立ち上げてきました。他社メディアでも活動中なので、気軽にお仕事の依頼をお願いします。 ちなみに、ユウキレイ先生が手掛ける4コマ漫画「まほろば小町ハルヒノさん」(まんがタイムで連載中)で教師役として出演中です。

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