きみの愛馬が歴史を作る!競馬SLG最新作『Winning Post 9 2021』は安定したシステムと新要素で止められない【プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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きみの愛馬が歴史を作る!競馬SLG最新作『Winning Post 9 2021』は安定したシステムと新要素で止められない【プレイレポ】

シリーズ最新作のプレイレポートをお届け。新たなシステム「開始年シナリオ」で歴史的場面に介入せよ!

連載・特集 プレイレポート
きみの愛馬が歴史を作る!競馬SLG最新作『Winning Post 9 2021』は安定したシステムと新要素で止められない【プレイレポ】
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コーエーテクモゲームスは、競馬シミュレーションシリーズ最新作『Winning Post 9 2021』をPC/PS4/ニンテンドースイッチ向けに2021年4月15日リリースしました。

プレイヤーは馬主兼牧場主となり、競走馬の育成や生産、繁殖牝馬や種牡馬などの買付や売却、牧場の拡張などを行います。また、登場する他の牧場主や調教師、騎手たち交流して人間関係を築き上げることも可能。特定のキャラクターと結婚し、子孫を残すこともできます。

そこで本記事では、シリーズ最新作である同作のプレイレポートをお届け。本作から追加された新要素などを中心に、最近にわかにゲーマーたちにも注目を集める競馬界に、自ら乗り出して歴史をつくることができる本作の魅力を紹介していきます。

『Winning Post 9 2021』とは

本シリーズの歴史は長く、第1作『Winning Post』の発売は1993年までさかのぼります(現在Steamでも購入可能)。第1作から馬主としてプレイするシステムの根本は完成しており、ナンバリングを重ねるたびに大きなUIなどを作り直しつつも、イベントや育成面での強化を行ってきました。『Winning Post 7』では史実馬による歴史的イベント、『Winning Post 8』では結婚イベントが初登場しています。

最新作『Winning Post 9 2021』は、『Winning Post 9』シリーズとしては3作目。新システム「開始年シナリオ」を搭載し、ミスターシービーなどが活躍する"1984年"、エアグルーヴやスペシャルウィークが登場する"1998年"など5つの時代からゲームを開始し、その年を彩った名競走馬との対決や配合を楽しむことが可能です。

開始年シナリオは史実馬の登場方法だけでなく、開始年ごとに主流血統やニックスなどの配合に関する組み合わせ相性も異なります。また、最新年"2022年"を選ぶことで、既存競走馬がすべて引退済みの世界を舞台に、アーモンドアイなどの子孫と対決するIF展開を体験することもできます。

また、新たなレースイベントとして 「世界最強馬決定戦」が登場。その時代の有力馬たちの活躍によりレース内容が決まり、世界でもトップクラスの競走馬達が集まって開催される特別なイベントです。レースに勝つことで「世界一」の称号が得られ、繁殖馬となった際に大きく評価が上がります。

そのほか、競走馬の活躍によって遺伝ボーナス「因子」を入手可能に。新たな「全きょうだいインブリード」などの搭載により、これまで以上に配合が深みを増して個性的な馬を生産しやすくなりました。もちろんキャラクターたちとの交流イベントの大幅な強化、中央競馬はもちろん地方や海外などの最新データも反映されています。

馬主生活スタート!最初の愛馬はキングヘイローに決定!

ゲームを開始すると、まず今回の目玉である「開始年シナリオ」の選択画面になります。選択できる年代ごとに競馬新聞のようなレイアウトで、メインとなるライバル馬たちが紹介されます。年代決定後は難易度や「史実通りに馬を登場させるか」などの設定を行い、最後に自分のデータ入力と秘書を選択すれば終了です。

今回のプレイで選んだ時代は1998年。まずは初期資金(30億円の借金)からゲーム開始時の所有馬を購入することになります。すでにデビュー済みの3歳牡馬/牝馬を譲ってくれるというので、まずはおすすめされた「キングヘイロー」を購入しました。開始年1998年から2年後の2000年にはGIレース「高松宮記念」を勝利する名馬ですが、簡単に譲ってくれるのはちょっと驚きですね。

最初の2年はほぼチュートリアルのため、さまざまなキャラクターとの出会いやシステムの説明が続きます。本作は、基本的に調教やレース選択などはその専門家に任せるシステム。もちろん方針に指示を出すこともできますが、通常はある程度任せてしまっても問題ないと思います。指示に従いながら持ち馬を増やしつつ進めていくうちに1998年は終了。キングヘイローはこの年のレースでは勝利することはできませんでした。

なお、本作には「プレイ評価」というゲーム内目標が設定されています。初年度は「通算3勝」「皐月賞で5着以内」などの目標があり、達成することでポイントを獲得。ポイントが一定以上になることでプレイヤーランクが上がり、さまざまな特典を得ることができます。本作の(一応の)区切りであるエンディングを見るためにもポイント達成が必要です。

筆者は久しぶりの『Winning Post』シリーズだったのですが、チュートリアルを含めシステム説明の親切さに驚かされました。データ量は多い作品ですが、これが初となるプレイヤーでも遊びやすく工夫されている印象です。

人との絆は宝物!人脈こそが勝利の鍵だ

本シリーズの特徴に人間関係の重要さがあります。本作に登場するキャラクターには「牧場主」「馬主」「調教師」「騎手」「知人」があり、それぞれに役割があります。また、キャラクターには友好度があり、仲良くなることで「絆コマンド」を獲得可能。絆コマンドにより競走馬の調子アップや育成、繁殖牝馬の受胎率アップなどさまざまな効果を得られます。

友好度を上げるためには「調教師」であれば馬を預けて勝利する、「馬主」であれば対戦するレースで勝利するなどの条件があります。調教師や騎手は絆が上がれば持ち馬の能力を引き出してくれるため、まずはある程度仲良くする人物を絞って友好度を上げていきましょう。知人はそれぞれ友好度の上がる条件が異なります。結婚するためには、さらに細かく条件が必要な場合も存在します。

ちょっとした依頼や重賞レース勝利など、さまざまな条件を満たすことで馬の交換に使用できる「お守り」も獲得可能。また、知り合った人物経由で新たな牧場施設が増築できるようになることもあります。人との「絆」は自分の牧場のためにもなる大切な要素。自分の馬だけでなく、人々との交流を考えながらプレイしていくのも本作の魅力です。

目指せ重賞勝利!資金を稼いで牧場を強化せよ!

ある程度プレイしていると、やはり重賞レースへの勝利を目指したくなるもの。しかし、施設も資金も小規模な序盤では、そう簡単な話ではありません。なによりゲーム開始時に背負った30億円を返済する必要があります。返済自体は、開始から30年間、毎年12月に1億円ずつという優しい形なのでご安心ください。

お金を稼ぐ方法はレース賞金のほか、所有種牡馬の種付け料や観光収入などがあります。レースで勝つことが最も大きく稼ぐ方法ではあるのですが、そう簡単な話ではありません。筆者が譲ってもらったキングヘイローはGI勝利を得ることがなく、数年後には引退して種牡馬になってしまいました。これは勝負の巡り合わせもあるのですが、やはり人脈や施設があまりに貧弱だったことにも問題があります。

本作では資金に余裕があるうちに、牧場施設の強化や良血馬の導入が必須です。筆者はまずセリ市で2歳馬のダイヤモンドビコーを4億円ほどで落札。休養中に能力をアップする施設を牧場に建て、絆コマンドを集中させる戦略を取りました。その結果、我が愛馬ダイヤモンドビコーは「宝塚記念」「大阪杯」「エリザベス女王杯」を制覇して殿堂入り。引退後も繁殖牝馬として活躍してくれています。

今回はキングヘイロー時代とは逆に、運が良すぎた部分があります。しかし、やはり良血にこだわるのは重要だと思わされました。ダイヤモンドビコーが稼いだお金で繁殖牝馬の購入や新たな2歳馬を購入し、我が牧場は比較的安定。開始から10年近く経つ頃には自分のオリジナル産駒で勝負できるようになりました。

観光施設を作れば安定収入も。

あの名馬とライバルに!自分だけの歴史を作り出せ!

「開始年シナリオ」を導入した本作の最大の魅力として、歴史に介入する楽しさがあります。史実馬との戦いはもちろんこれまでもあったのですが、開始年が選べることでよりドラマチックに世界観が広がった印象があります。

本作には、その時代を彩る世界の名馬たちのライバル関係を表示する「決戦図」があります(『Winning Post 9』より登場)。1998年スタートであれば「エアグルーヴ」「スペシャルウィーク」「グラスワンダー」「メジロブライト」などの歴史的名馬が登場する、そのライバル馬たちの関係にプレイヤーの馬が名乗りを上げることもできるのです。

ライバル関係は本作で重要な関係。重賞などのレースで名勝負を繰り広げた後には、イベントで両馬がライバル関係になるイベントが発生することもあります。一部のキャラクターは「ライバルの馬に勝利すること」で友好度が上がり、結婚への道が拓けることもあるようです。

比較的シンプルなUIの本作ですが、GIレース前の有力馬紹介やライバル関係表示などは印象的な演出を見せてくれます。歴史を彩るその演出に、なんとしても自分の愛馬を登場させたいという気持ちにさせてくれます。


ここまで紹介してきた『Winning Post 9 2021』。長い歴史を持つシリーズだけあり、シリーズを毎年重ねてプレイし続け過去ナンバリングの優れた機能などを求めているユーザーにはともかく、新規に楽しむ分には人間関係やドラマに重きをおいた競走馬シミュレーションとして非常に安定しています。情報量は非常に多いのですが、多くの部分を自動で行ってくれることで、プレイ自体には悩むことがありません。気がつけば数年単位でプレイしていることもあり、すっかり本作にハマっていました。

開始年シナリオは、プレイヤーの好きな競走馬が登場する時代を楽しめる要素として非常に魅力的。数々の名馬と歴史を共に歩み、ライバル馬として戦う喜びに溢れています。種付けも多くの要素が増えており、ニックスやインブリードだけでなく獲得した特性を活かすための配合を考えるだけでも楽しめます。やはりオリジナル産駒が活躍するのは競馬ゲームの醍醐味です。

ディープインパクト産駒に武豊騎手が騎乗してGI勝利すると専用セリフが発生。
細かい部分ですが嬉しい。

ただし、比較的シンプルなUIに対し情報量が多く、少し操作が快適ではない部分も。また、アップデートは行われていますがいくつかのバグも報告されています。筆者はせっかく勝ったGIレースで、乗っていたはずの武豊騎手がまったく違う馬に乗っているという不可思議な現象が発生しました。進行に影響はないのですが、勝ちコメントで愛馬を託した記憶のない騎手がいるのはなんとも微妙な気分にさせられました。

『Winning Post 9 2021』は、PC/PS4/ニンテンドースイッチ向けに配信中。さまざまな歴史的名馬をゲーム内での実績を重ねることなく入手できるDLCなどもリリースされています。詳細は公式サイトをご覧ください。

そして物語は続いていく。


《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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