『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労

突然の成功は、必ずしも良いことばかりではないようです……。

ゲーム文化 カルチャー
『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労
  • 『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労
  • 『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労
  • 『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労
  • 『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労
  • 『Among Us』開発者は大ヒットにより「燃え尽きた」―突如人気になったインディーゲーム開発者が明かす大きな期待を背負う苦労

2018年末にリリースされた後、2020年の夏頃にTwitchストリーマーが起爆剤となり一躍大人気となった宇宙人狼ゲーム『Among Us』。そんな突然の大成功を収めた同作ですが、この成功は必ずしも良いことばかりではなかったようです。

YouTuberのAnthonyPadilla氏によるインタビュー動画で開発スタジオInnerslothのアーティストAmy Liu氏が語ったところによると、当初3人だったスタジオの規模が拡大していく中で、チームメンバーは突然大きな期待を背負ったことによる燃え尽き症候群に陥り、苦んだことを明らかに。Liu氏は本作が話題になった際「よし、これが私の人生だ。」と確信し、9月から12月にかけてXboxやPlayStationと話し合いをしたときに、通常半年から1年ほどかかるコンソールでの発売を「3ヶ月でやろう!」と思ったといいます。

しかし、期待の重さはパンデミックが流行している最中にチームに襲いかかります。本作に関する仕事をこなす間、多忙やそれによる疲れで休暇に家族や友人にも会えず、一人で過ごさなければならなりませんでした。

もちろんオリジナルメンバーは孤立無援だったわけではなく、アーティスト兼ゲームデザイナーのMarcus Bromander氏は「新たに得た資金がさまざまなストレス要因を解消してくれた」と語ったものの、それは同時にプレッシャーにもなったといいます。

『Among Us』およびInnerslothが注目されるにつれ、ありとあらゆる小さなことが話題になり、批判されるようになってしまいました。例えば、ある時必要に迫られてフォントを変更した際には「昔のフォントに戻せ!」「この新しいフォントは好きじゃない」と言われたり、『Among Us 2』の開発を中止し今作のアップデートに注力する際にも、常に人々から「オワコンゲーム」と呼ばれ続けました。

こういった中傷目的のコメントを無視する方法を学べたものの、建設的な意見を見つけるためにコメントを選別するのには苦労したそうです。

そもそも『Among Us 2』を開発しようと思った理由は、1作目をアップデートをすることで壊れやすい構造になっていたからだと、プログラマーであるForest Willard氏は語ります。しかし、プレイヤーにはその見た目から「新コンテンツを作るのは簡単だろう」と思い込まれていたうえ、プレイヤーの期待値と現実的な側面を一致させるのが難しく、期待に追いつきながら新しいものを作ろうとすると、すべての時間を費やさなければならなくなります。「何億人ものプレッシャーの中では作業に何ヶ月もかかると理解してもらえない」と苦労が垣間見えるエピソードが語られました。

Innerslothは今後も新たな高みへの到達を目指していますが、もちろん永遠にトップにはいられません。「できる限りのことをしなければならない」というプレッシャーがあるかも知れませんが、少なくとも開発者たちはピークを迎えることは決して悪くはないと考えているようです。

『Among Us』は、もはや焦ったり数字を維持し続けなければならないというプレッシャーに駆られず、今後もゆっくりとアップデートを続けできることをやり、アイデアが出なくなったら無理強いはしないと語りました。

※ UPDATE(2021/06/18 20:31):デベロッパーの名前に誤りがありました。正しくはInnerslothです。お詫びし訂正いたします。コメント欄でのご指摘ありがとうございました。

《みお》

取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲーム文化 アクセスランキング

  1. お値段53万の“リアル”感!『バイオ RE:4』 より「アシュリー・グラハム」が1/2 スケールで立体化、台座にはLEDライトを内蔵

    お値段53万の“リアル”感!『バイオ RE:4』 より「アシュリー・グラハム」が1/2 スケールで立体化、台座にはLEDライトを内蔵

  2. 国際的に見た、ロボゲーにおける、非常に独特な文化的交差点の理解【オリーさんのロボゲーコラム】

    国際的に見た、ロボゲーにおける、非常に独特な文化的交差点の理解【オリーさんのロボゲーコラム】

  3. 海外「ゲーマーグランマ」78歳でこの世去る…ユーモア溢れる映像で240万人以上のTikTokユーザーの心つかむ

    海外「ゲーマーグランマ」78歳でこの世去る…ユーモア溢れる映像で240万人以上のTikTokユーザーの心つかむ

  4. 新エンドコンテンツ実装の『モンハンワイルズ』無料アプデ第4弾、否寄りレビュー続くもプレイヤー同接数は安定

  5. 『アーマード・コア』議論を日本語で繰り広げる海外ゲーマー。その正体は『AC』全作日本版でプレイ&『バーチャロン』筐体所有歴もあるロボット愛溢れる人物だった

  6. フロム・ソフトウェア新年企画、『エルデンリング ナイトレイン』などオリジナル壁紙&非売品グッズが当たるキャンペーン実施中

  7. 『モンスターハンター』最もエッチなサイトに投稿された“モンスター”ランキングを有志が作成―マスコット猫と首位を争う迅竜

  8. ドラマ「フォールアウト」の“ルーシー”1/4スタチューが登場。あのくっきりした眼もリアルに再現

  9. 上半身だけのパートナーと接合した状態で旅を進める!ポストサイバーパンク・サバイバルホラーRPG『GRAFT』

  10. 『ドラクエ』“ロトの伝説”テーマのくじが再販!“レベルアップ”するサウンドブロック、「序曲」収録のスライムめざまし時計などズラリ

アクセスランキングをもっと見る

page top