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「Tom Clancy's」お祭り新作『エックスディファイアント』記念!いまさら聞けないゲーマーのための「トム・クランシーって誰?」【特集】

「Tom Clancy's」の名を持つゲームシリーズはたくさんあります。

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ユービーアイソフトは、新作アリーナシューター『エックスディファイアント(Tom Clancy's XDefiant)』をPC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Google Stadia向けに近日配信することを発表しました。

本作は『ゴーストリコン』『スプリンターセル』『ディビジョン』など、「Tom Clancy's」の名を持つシリーズ作品の勢力が登場する6vs6のアリーナシューター。長いビデオゲームの歴史を持つ“トム・クランシー”ワールドの新たな展開として、新たな世界観を作り出す作品としています。

ところで、今やさまざまなゲームでおなじみのトム・クランシー氏とは一体いかなる人物かご存知でしょうか。「Tom Clancy's」作品のゲームを遊んだ事がある、小説を読んだことがある、映画を見たことがあるなど人によって異なるかもしれません。それほどに多くの作品を作り上げている人物です。

本稿ではトム・クランシー氏の人物像とあわせ、彼の名を冠するさまざまな作品を紹介していきます。なお、記事内の著書名や作品名は日本語版表記です。

トム・クランシーってどんな人物?簡単に紹介!

トム・クランシー氏ことThomas Leo Clancy Jr.は、1947年アメリカ・メリーランド州ボルチモア生まれ。幼い頃から軍事に興味を持ち、一般の本よりも海軍の歴史の記録や日記などを読んでいたようです。中学から大学まで生まれたボルチモアで過ごし、大学ではチェスクラブの代表を務めていました。

軍隊へと参加したいという考えを持っていた同氏は、アメリカ陸軍ROTC(予備役将校訓練課程)に参加を希望。しかし、強い近視のために参加資格を満たすことができなかったようです。ちなみに同氏は眼鏡をかけており、それがトレードマークにもなっています。

その後は保険代理店へと就職。仕事の傍ら、9年間の準備期間を経て1982年から「レッド・オクトーバーを追え」を執筆開始しています。この原稿はさまざまな経緯を経て、これまでフィクション作品を扱っていなかった出版社Naval Institute Pressより1984年に初刊行。非常に高い評価を受けています。

「レッド・オクトーバーを追え」は、当時のアメリカ大統領であるロナルド・レーガンが完璧な物語であると評し「面白すぎてこの本を手放せなかった」とコメント。このコメントが話題を呼び、たちまちベストセラーになっています。

その後、クランシー氏は「レッド・ストーム作戦発動(1986)」「愛国者のゲーム(1987)」「いま、そこにある危機(1989)」「日米開戦(1994)」など次々と新作を発表。「レッド・オクトーバーを追え」の主人公であるジャック・ライアンをメインにしたいわゆる「ジャック・ライアンシリーズ」と呼ばれる一連の初期人気作の多くが映画化されています。

クランシー氏は、2013年に地元ボルチモアの病院で死去。世界中で翻訳され、合計1億部以上売り上げた作品は今も愛され、今後公開が予定されている「レインボーシックス」など、メディア展開もまだまだ続いています。なお、ジャック・ライアンシリーズの小説は新たな作家に引き継がれています

自らゲームスタジオを設立!

トム・クランシー氏作品で初めてゲーム化されたのは1987年の海外PC向けストラテジー「The Hunt for Red October」。1990年には映画版を原作としたPCゲームが、1991年にはコンシューマー向けにも発売されています。日本では、ゲームボーイ版とスーパーファミコン版が発売されていました。なお、スーパーファミコン版はスーパースコープにも対応していたようです。

1996年に著書「SSN」を原作とするPCゲームを発売したのち、クランシー氏はゲームスタジオ「Red Storm Entertainment」を共同設立。スタジオ初のゲーム作品は「千年紀の墓標」を原作とした『Tom Clancy's Politika』でした。そして1998年にはタクティカルシューター『Tom Clancy's Rainbow Six』がついに登場、非常に高い評価を受け拡張コンテンツも発売されました。実は最初はユービーアイタイトルじゃなかったんです『レインボーシックス』。

その後、2000年にはスタジオがユービーアイソフトに買収され、以降は開発スタジオとして活動。続けて『ゴーストリコン』『ディビジョン』などの「Tom Clancy's」ブランド作品を開発するだけでなく、『ファークライ』などユービーアイソフトの他の作品でも開発協力を行っています。なお近年の「Tom Clancy's」ブランドは共同開発が多いものの、単体でのゲーム制作も続けており、VR対応の「スタートレック」ごっこゲーム『Star Trek: Bridge Crew』の開発は同社です。

ところで、意外なことに、クランシー氏の小説をそのままゲームにした作品はそこまで多くありません。『The Sum of All Fears』(映画「トータル・フィアーズ」ベース)などいくつかの作品はありますが、今も愛されているシリーズ作品の多くは「トム・クランシー原案」の作品として描かれています。

じゃあ、『レインボーシックス』は?と言われると、意外なことに小説執筆とゲーム開発がほぼ同時期に行われています。小説の発売は1998年8月3日、ゲームのシリーズ第1弾の発売は1998年8月21日。日本で言えばメディアミックスに近い形だったようです。そのため、同名タイトルながらゲームではほとんど小説の内容が反映されていません。しかしながら、ゲームの内容とは異なるとはいえ小説版は内容も濃く、展開も面白いのでぜひ読んでほしい一冊ですね。最後のセンサーを使いたい。

なお、ユービーアイソフトは2008年に「Tom Clancy's」に関連した各種権利を取得しています。

夏休みに配信サイトで!トム・クランシー関連映像作品

トム・クランシーとゲームについては大体わかった、けどカロリーの高い翻訳小説はちょっと……な皆様のために、この項ではトム・クランシータイトルへの入門がしやすいよう、氏関連で映像化されている作品を紹介します。なお、紹介作品は「映像配信サイトにて見放題サービスがあるもの」に限定。「トータルフィアーズ」など一部の作品はレンタルなどでお楽しみください。

「レッド・オクトーバーを追え!」 (1990年公開 原作小説:「レッド・オクトーバーを追え」)


冷戦時代、突如大西洋上に現れたソ連の原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」。アメリカはその目的を探るため、CIA分析官のジャック・ライアンを調査に向かわせることに……。

アメリカとソ連それぞれの事情と駆け引き、ジャック・ライアンや潜水艦艦長マルコ・ラミウスたちの思惑などが多重に絡みとても良質なサスペンスを作り出しています。そして何よりラミウス役のショーン・コネリーが最高にかっこいい。

配信サイト:Netflix/U-NEXT/dTV/TELASAなど

「パトリオット・ゲーム」(1992年公開 原作小説:「愛国者のゲーム」)

「レッド・オクトーバーを追え!」の続編として制作された、「ジャック・ライアンシリーズ」第2弾。ロンドンにてテロ事件に巻き込まれたジャック・ライアンが家族を守るため、テロリストとの戦いを繰り広げるアクション映画です。

原作小説「愛国者のゲーム」は、時系列としては「レッド・オクトーバーを追え」以前の物語。そのため、映画と小説で設定などが一部異なっています。アクション映画としての要素が強く、家族を守るために戦うハリソン・フォードの姿がとてもかっこよく描かれています。

配信サイト:Netflix

「今そこにある危機」(1994年公開 原作小説:「いま、そこにある危機」)

「ジャック・ライアンシリーズ」第3弾で、本映画ではなんと後にレインボーシックス創設者となる「ジョン・クラーク」が登場します。コロンビアの麻薬カルテル撲滅作戦を命じられたジャック。その背後に隠された陰謀に対抗するため、ジャックとジョンの2人は密かに作戦を開始することとなります。

前作以上にポリティカルサスペンス映画として作られており、決して派手ではなく全体的に重厚な雰囲気の物語が描かれます。アクション要素はそこまで多くありませんが、ジャック役のハリソン・フォードとジョン役のウィレム・デフォーが魅せる各所シーンがとても印象深い作品です。

配信サイト:U-NEXT/dTV/TELASAなど

「ネイビーシールズ」(2012年公開 企画協力)

米海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」をテーマにしたミリタリーアクション。拉致されたCIAエージェントの救出作戦後、首謀者が全世界規模のテロ計画に関わっていると知り、各隊員は戦場へと赴きます。登場隊員・武器・戦闘機・潜水艦など、アメリカ海軍の協力のもとにすべて本物が使用されたという異色作です。

クランシー氏は本作では企画協力として関わっています。本物だからこそ出せる戦闘の迫力と説得力、そしてFPS視点での銃撃シーンの雰囲気など、ミリタリーシューター好きにはぜひ見てもらいたい作品です。

配信サイト:Amazonプライムビデオ/U-NEXT/dTV/など

「エージェント:ライアン」(2014年公開)

(キャラクター原案)

トム・クランシーの原作小説がなく、ジャック・ライアンを主役としたオリジナルストーリーとして制作されたサスペンスアクション。ウォール街で働く職員とCIAアナリストの2つの顔を持つジャックが、ロシアによるアメリカへの経済テロに挑むストーリーです。

クランシー氏の原作がないためかわかりませんが、軍事的よりもスパイアクション映画としての要素が強め。作品としては全体のテンポが良く、クリス・パインやケビン・コスナーといった名優たちの演技や活躍が楽しめます。

配信サイト:Amazonプライムビデオ/ Netflix/U-NEXT/dTV/TELASAなど

「ウィズアウト・リモース」(2020年公開 原作小説:「容赦なく」)

「今そこにある危機」にも出演したジョン・クラーク誕生のエピソードを描く作品です。関わった事件の報復で愛する妻を殺されてしまったジョン。復讐を求めていくうちに、ジョンは国家に関わる大きな陰謀に巻き込まれていくことになります。

時代設定や相対する存在、キャラクター設定など原作小説「容赦なく」とは多くの点で変更されており、あくまで原作ベースのオリジナル映画という雰囲気の作品。なお、本作の続編としての「レインボーシックス」の制作も決定しています。

配信サイト:Amazonプライムビデオ

「トム・クランシー/ CIA分析官 ジャック・ライアン」(2018年、2019年公開)

ジャック・ライアンの活躍を描く海外TVドラマで、シーズン2まで制作されています。CIA分析官のジャックがテロリストや暗殺などの大事件の解決に奔走する内容で、幾層にも織り込まれたストーリーが楽しめます。ジャックは高い分析力とピンチを乗り切る戦闘力の持ち主。仲間や上司、対立するさまざまな人物など多くの思惑が交わり緊迫感を感じられるストーリーです。

本作の公開は2018年、クランシー氏は亡くなっているため制作に関わっていません。制作チームにはカールトン・キューズ、グレアム・ローランド、マイケル・ベイなど高い実績を持つメンバーが集められ、新たな“ジャック・ライアン”ストーリーを作り上げています。

配信サイト:Amazonプライムビデオ

ほとんどの映像作品はどうしても原作と異なる描写が多い印象です。しかし、どの作品も戦闘や戦略、陰謀に挑む姿などさまざまなこだわりがあり、多くの作品が娯楽作品として楽しめると思います。

個人的にはやはり「レッド・オクトーバーを追え!」が好みですね。ショーン・コネリーが本当に格好良く、流れるBGMも最高です。Amazon musicでは配信もしていますよ。


トム・クランシー氏作品ゲームのキャラクターが多数登場する『エックスディファイアント(Tom Clancy's XDefiant)』は、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Google Stadia向けに近日配信予定です。

《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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