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今更聞けない……『モータルコンバット』シリーズってなんなのさ?~前編~

2022年には実は30周年を迎える『Mortal Kombat』。モータラーを増やすべく、前後編に分かれた熱い解説記事の前編となります。

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今更聞けない……『モータルコンバット』シリーズってなんなのさ?~前編~
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まさかの3度目の実写映画化版のディスクメディアがこの度日本でも無事発売され、Game*Sparkでも試写会が行われるという快挙を達成した格闘ゲーム『モータルコンバット』。日本でも「名前だけは知っている」という層から隠れファンまで知名度は幅広くあり、コアな洋ゲーファンは一度は通る道なのかもしれません。

2022年には実は30周年を迎える本シリーズですが、日本では特に近作が全く発売されておらず「実は全然知らない」という方の方が多いのではないでしょうか?本記事ではそんな『モータルコンバット』というシリーズの流れを、前後編に分けてモータラーを増やすべく熱く解説させていただきます。

長い戦いの歴史を追う。

まずは、世界を彩る物語の流れを追っていきましょう。初代ではストーリーがまだ洗練されていなかったこともあり大幅に違うのですが、2以降のストーリーは2011年に発売された9作品目の『Mortal Kombat Komplete Edition』で整理・統合されました。この際にはキャラクターの設定なども大きく変わってはいるのですが、8作目にあたる『Mortal Kombat: Armageddon』までのストーリーラインはある程度保たれています。

本作の基本的な世界観に関してですが、舞台となるのは太古の神々により作られた18の不可侵の世界領域。主人公であるリュウ・カンや神であるライデンが守護者である「Earthrealm」、悪魔や魔族と呼ばれるような者たちの領域である「Netherrealm」、皇帝シャオ・カーンが覇を唱える戦争狂の世界「Outworld」(大体この辺を知っていれば大丈夫です)などが存在し、それぞれの領域には守護者と呼ばれる神が存在しています。

本来不可侵であるそれぞれの領域ですが、太古の神々の取り決めにより、攻防戦にあたるMotal Kombat(このゲームのタイトルである「モータルコンバット」はこの戦いのことを指す)を10回連続で制すれば他の領域に対して侵略を仕掛けることができるのです。

初代Mortal Kombatの設定ではEarthrealmは既にOutworldに9回連続で負けており、選ばれし地球の戦士は奥義(Faitality)を身に着けトーナメントに挑みます。あと1回であわや侵略されるというところでOutworldからの刺客シャン・ツンをリュウ・カンが倒しトーナメントを制します。

2ではシャン・ツンを送り込んだシャオ・カーンが再び地上に対して侵攻をしかけようとモータルコンバットを開催しますが、リュウ・カンに再び止められます。その後、3ではエデニアという別の世界へ侵攻し策を弄したシャオ・カーンの計略により、地上へとOutworldが侵出したことで世界は崩壊の憂き目に遭うことになります。別の世界へは干渉できないEarthrealmの守護者ライデンはシャオ・カーンを止めるべく反乱軍を結成し、シャオ・カーンの侵略を撃退しますが、ライデンがかつて封じた悪神シノックが再び復活しエデニアに新たな脅威が迫ることになります。エデニアを守るべく地上の戦士が再び集うのが4という流れになっています。

話は飛びますが、更にシリーズが続くことで8作目の『Mortal Kombat: Armageddon』で販売会社でもあったMidwayで制作された本シリーズは会社の倒産と同時に一度終わります。物語の上でも、全ての世界の戦士がシャオ・カーンに破れ、世界は遂にシャオ・カーンの手に落ちることになりました。

そんなバッドエンドで終わってしまった本シリーズは開発スタッフ全員が独立し、WB Gamesの傘下としてNetherRealm Studiosという名前で再出発することになります。主要なスタッフはほぼ変わっておらず、本シリーズはそのまま続いていくことになったのです。

それにあわせストーリーも9作目である『Mortal Kombat Komplete Edition』で、実質リセット。いわゆるアメコミでよくあるクライシス級のイベントからのリブートというやつです。9作目では過去シリーズのストーリーは知っていれば楽しめる程度のフレーバーになっています。

戦いの進化を追う。

そんな長い遍歴を持つ『モータルコンバット』の初代が生まれたのは1992年のアメリカ。『ストリートファイター2』の影響を色濃く受けた本作品は、元々忍者をテーマにした格闘ゲームを作ろうとして当時の販売会社(Midway)に却下されたところから始まっています。


当時のスタッフ陣は大きなキャラクター表示を使ったゲームを作りたいと考えていたようで、今でもメインスタッフでもあるジョン・トビアス氏の私物のビデオカメラを使ってキャラクターの実写取り込みが行われました(上記ツイートはエド・ブーン氏が公開している当時の撮影風景現場とスコーピオンのアニメーションが生まれるまでの流れ)。

画期的なシステムとして今でも残っているトドメシステムでもある「Fatality」は「ピヨりはゲーム中に出ると嫌だけど、ピヨッた相手をボコるのは面白いから、ゲームの最後に入れるのはどうだろうか?」という発想により生まれた物で、当時はその特異性とグロテスク描写などもあいまり今でも北米におけるレーティング機関であるESRBの設立に一役買っています。

そのため、本作品が家庭用機で販売された際には『Night Trap』というまた別の実写ADV作品とセットで、アメリカ上院議会にてビデオゲームにおける暴力描写が青少年に与える影響について議論されています(この際に画像でも有名な背骨抜きが焦点に挙げられました)。

ただ、初代はアメリカ全土でブームになったこともあり家庭用機への移植も活発で、日本ではスーパーファミコンとメガドライブとメガドライブCDでも当時のアクレイムジャパンより販売されていました。しかしながら、その世界観もさることながらガードボタンという当時の格闘ゲームでは一般的でないボタンや操作性の部分でとっつきづらかったこともあって、日本ではコアなファンはいたもののアメリカのようなブームになることはありませんでした。ですが、このとき日本語版のサブタイトルにもなっていた究極神拳という言葉は日本でのみ後のシリーズにも受け継がれることになります。

初代のヒットは予算の拡充と開発環境の向上に繋がり2は初代よりもアニメーションも綺麗になり劇的な進化を遂げています。1993年に登場した2はキャラクターの追加だけでなく特定状況で使用可能なFatalityの追加や、研究により編み出された空中コンボや即死コンボなど対戦ツールとして2と3は今でも愛好者が多いタイトルです。

Fatalityの他、対戦相手と友好をはかるFriendshipや、相手を赤ちゃんに変えるbabarityといった独特な演出も追加されました。

また、「Toasty!」のサウンドと共に時折画面右下に出てくるサウンド担当のダン・フォーデン氏が出てくる演出もこの2から登場しています(画像は3)。隠しキャラクターとの対戦契機になっていたり、他のゲームでもオマージュされるほど強烈なインパクトを残しました。後のシリーズでもネタに挟まれたり、9作目では本人が改めて出演するなどシリーズ通しての定番にもなっています。

シリーズのヒットは続編だけでなく映画や舞台公演、アニメにコミックスと大きく広がっていきます。ゲームとしても、3になると2では正式な要素ではなかったコンボの概念のほか、ダッシュボタンが追加されるなど今の最新作に近い形になっています。3はヒットを受け、後にフリーアップデートという形でULTIMATEにバージョンアップされ、後の移植作品などはこちらがベースになっています。

当時の実写映画の方はかなり設定が変わっていて、過激なFatalityもなくマイルドになっていますが、ゲームの実写化という点ではよく出来ていたのではないでしょうか(写真は当時の映画トレイラーより)。

この実写映画も大ヒットし、最新作である『MK11』でこの実写映画版での役者本人の吹き替えと見た目のスキンDLCが販売されるなど、近年にまさかのリバイバルも行われています(Steamでは日本から入手する手段がないので筆者も流石に手に入れられませんでした)。

ここまで続くとキャラクター人数も増えたことで演者の役も色の数だけ増えるなど大変なことになっています。

ですが、1997年に家庭用機向け発売した『Mortal Kombat Mythologies: Sub-Zero』という初代の前日譚にあたる人気キャラクターサブゼロのスピンオフ作品を最後に、実写取り込みというシリーズの特徴もここで終わりを迎えます。

日本でも格闘ゲームブームが落ち着き、ゲームセンター自体が下火になってきたのもありますが、それでもゲームセンターがまだ多く残っていたのと違い、海外では大きく事情が変わります。アメリカでは日本のようなゲームセンターというスタイルはあまりなく、ショッピングモールの一角や、バーなどのお店の片隅に置いてあるというのが定番でした。そしてレーティングや治安などの問題を受け、アーケードゲームの市場が衰退してしまったこともあって、4を最後に『モータルコンバット』というシリーズは家庭用機へとシフトしていくことになります。

同時に、『鉄拳』など世の中の3D格闘ゲームのヒットもあり『モーコン』も4で3Dへと移行することとなったのです。

4では3Dになったことでライン移動や武器攻撃といった新しいシステムが増えており、後のシリーズでのキーパーソンとなる旧神シノックや妖術師クァンチーなどが初登場したシリーズになります。

3Dになったことでサブゼロの背骨抜きなどFatalityは以前のように過激に戻りました。

ですが、3D格闘ゲームとして、ポリゴンとはいえフレームアニメーションも綺麗で既に海外人気の高かった『鉄拳』や、ライン移動の攻防の熱かった『Dead or Alive』と比べてしまうと、どうしても新機軸をあまり感じないぎこちない作品となってしまい、評価としてはそこまで振るわない結果に……。

今旧シリーズをプレイするのであれば、1-4までのシリーズ作品はGoGで1-3と4が販売されています。1-3はMS-DOSへの移植作品がベースのため正直に言ってそこまでグラフィックは綺麗ではありません(4はWindows以降のPC版ベースのため、綺麗になっています。)

過去には『Mortal Kombat Kollection』というアーケード3作品をまとめたパッケージもSteamで購入できましたが、Windows Live Gamesのシステムを利用していたため現在は販売されておりません。過去作品に触れること自体はGoGで購入すれば問題はありませんが、やはりアーケード原盤ではないというのは少し残念なところです。

次回、後編では家庭用機へ移ったシリーズの紹介と、人気キャラクターの紹介を通して最新映画の見所などを交えたお話をお送り致します。


《rate-dat》
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