包囲下耐久ストラテジー『Diplomacy is Not an Option』―ほんの数ターンだけ遊ぼうと思っていたのに、気づいたら朝になっていてほしい【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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包囲下耐久ストラテジー『Diplomacy is Not an Option』―ほんの数ターンだけ遊ぼうと思っていたのに、気づいたら朝になっていてほしい【開発者インタビュー】

「夕方に20分だけ、ほんの数ターンだけ遊ぼうと思っていたのに、気づいたら朝になっていた」…若い頃はよくありました。

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包囲下耐久ストラテジー『Diplomacy is Not an Option』―ほんの数ターンだけ遊ぼうと思っていたのに、気づいたら朝になっていてほしい【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Door 407開発、PC向けに2月10日に早期アクセスが開始された包囲下耐久ストラテジー『Diplomacy is Not an Option』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、街づくり、タワーディフェンス、RTSといった要素を組み合わせたストラテジーゲーム。プレイヤーは一国一城の主となって押し寄せる敵から城と領民を守る為に奮闘します。メインとなる戦闘要素では城壁から投石機や弓矢で遠距離攻撃を仕掛けるのは勿論、城外に配置した兵をうまく動かして押し寄せる敵軍をキルゾーン内に留まらせるなど、戦術的思考が求められます。疫病が発生しないよう城内の衛生環境に注意を払ったり、領内から算出される資源を上手にやりくりしたりと、内政への注力も必須。記事執筆時点では日本語未対応です。

『Diplomacy is Not an Option』は、2,570円で早期アクセス配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Olegこんにちは、本作のリードゲームデザイナーであり、Door 407スタジオの共同創設者でもあるOlegです。開発チームはロシアにあります。メンバーのほとんどはモスクワとゼレノグラード(モスクワ地方の小さな町)に住んでおり、残りのメンバーはロシア国内の様々な場所に散らばっています。

「一番好きなゲームは何ですか?」というのは難しい質問ですね。これまでにかなりたくさんのゲームを遊んできましたので、一つのゲームを選ぶというのは簡単な作業ではありません。特に、私はかなり幅広いゲームが好きです。ストラテジー、都市建設、そしてサンドボックスゲームを遊ぶことが多いですが、時にはシューターのようなゲームも遊んでみます。いつもやられてばかりですが、楽しんでプレイしていますよ。最後に、『pyramida』というインディーストラテジーゲームや『Death Stranding』も楽しんでいることを付け加えておきます。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Oleg上でも述べたように、私はストラテジーゲームをたくさんプレイしてきました。大好きだというのもありますし、何より、どのようになっているのか理解しているというのが重要です。私が初めて作った『Ancient Planet』というゲームはたくさんの明るく鮮やかな思い出を残してくれましたし、今は本作の開発を楽しんでいます。このジャンルに対して熱狂的な開発チームを作り上げることができたことは、本当に幸運だと思っています。メンバー1人1人がPC向けRTSに取り組んでいるのは、ただ仕事というだけでなく、心から楽しんで開発を行っているのです。

――本作の特徴を教えてください。

Oleg死んだ戦士を埋めるところですね。(笑)

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Oleg昔のストラテジーゲームファンの方々に喜んでいただけるよう、本作を作りました。夕方に20分だけ、ほんの数ターンだけ遊ぼうと思っていたのに、気づいたら朝になっていた、みたいなやつですね。

――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのですか?

Oleg正式リリースの具体的な計画についてはまだ発表できません。現在、プレイヤーからのフィードバックや提案を集めており、今後の開発の正しい方向性を見極めているところです。今後ゲームに追加するシステムの数によりますが、今年の9月に正式リリースできるか、もしくは2023年の前半になるでしょう。

今後、重要な選択を迫られる、12ミッション以上で構成されたシングルプレイヤーキャンペーンは間違いなく追加予定です。選択の一つ一つがゲームの展開に大きく影響するのです。例えば、特定のユニットタイプがプレイヤーの名簿に追加されたりします。または、特別な建物を建設する能力を得られたりもします。

また、敵側とプレイヤー側の両方で、新しい派閥ももちろん追加されます。城の包囲戦により多様性を持たせるためのアイデアもいくつかあります。そのため、新しいシステムを導入しなくてはいけません。少なくとも一つの新モード、そしてエンドレスモードも追加されます。実際、正式リリースを待たずにそのいくつかは今後のアップデートで追加される予定です。また、プレイヤーの皆さんから最も要望の多いマップエディタについても検討しています。

――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。

Oleg全体的に上手くいったと思います。開始直後、ユーザースコアは96%だったのですが、一週間経つと89%に落ちてしまいました。とは言え、想定以上の良い結果です。当初は技術的な問題や、バランスの問題もありました。早期アクセス開始以来、24時間体制でバグ修正を行なっています。早期アクセス開始時点でバグやバランス問題があったため評価や売り上げに影響があったのは事実です。おそらく、本作はもっと多く売り上げるポテンシャルを持っていると思います。今は近日中にリリース予定のアップデートを用意しており、このホットフィックスにより、本作のクオリティを改善し、ファンの方々にもより満足していただければと思っています。そうすれば、やっと少し休憩することができるでしょう。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Oleg昔の『Knights and Merchants』『Stronghold』シリーズから、時を超えた名作『Age of Empires』や『Warcraft』まで、影響を受けたゲームのリストはかなり長くなってしまいます。もちろん、『They Are Billions』の影響も忘れられません。キャンペーンのプロットは世界史から影響を受けており、具体的に言うと、異なる文化がお互いにどう影響を与えていたか、と言う点ですね。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Oleg正式リリースでは日本語を追加したいと思っていますし、もしかしたらそれよりも早く対応するかもしれません。有志翻訳は大歓迎です。以前、コミュニティメンバーが素晴らしい校正作業をしてくれました。ローカライズ作業に参加したい方は、Discordで直接メッセージをお送りください(私のニックネームはDeepspaceです)。またはメールでご連絡いただいても結構です。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Oleg開発当初、私たちにはオフィスがありませんでしたし、パンデミックとそれによる制限の中、自宅からの作業は影響を受けませんでした。しかし、チームメンバーの半分以上が新型コロナにかかってしまい、数人はかなり深刻な症状でした。これにより、開発と開発期間に影響が出てしまったのです。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Olegどのような配信も大歓迎です。収益化もまったく問題ありません。私たちのゲームを使って好きなように視聴者を楽しませてください。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Oleg日本でPCゲームが人気になってきているのは嬉しいです。私が知っている限り、日本のゲーマーの皆さんには家庭用ゲーム機の方が人気だったと思います。しかし、それとは逆に、私は日本のゲームのPC移植版しか遊んだことがありません。私の経験上、『マリオ』や『ベヨネッタ』シリーズのようなアクションから、『ファイナルファンタジー』のような戦略性のあるRPGまで、日本の皆さんはゲームが得意な方が多いと思います。日本の皆さんは挑戦が好きなのか、日本のゲームは難しいものが多いですね。本作が皆さんの好む挑戦しがいのあるものとして、皆さんを満足させることができると心から嬉しいです。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。


《Chandler》
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