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武侠世界を自由に旅しよう!ターン制オープンワールドRPG『夢江湖』【中華ゲーム見聞録】

「中華ゲーム見聞録」第107回目は、古代中国の武侠世界を自由に旅するオープンワールドRPG『夢江湖』をお届けします。

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中華ゲーム見聞録」第107回目は、古代中国の武侠世界を自由に旅するオープンワールドRPG『夢江湖』をお届けします。

本作は侠客工作室によって、2022年7月13日にSteamで配信されました。2020年にリリースされた中国のモバイルゲーム『我的侠客』を、PC用のシングルプレイ作品として再構成した作品です。

中国では、日本で言う「ライトファンタジー」のように、「武侠」が人気ジャンルの一つとなっています。武術による肉弾戦だけでなく、手や剣から風や炎を飛ばすなど、魔法のような要素も多分に含まれており、「中華ファンタジー」といった内容ですね。

本作は、そんな武侠世界を自由に旅し、思いのままに生きていくことのできるオープンワールドRPGです。システムとしては、以前に紹介したオープンワールドRPG『太吾絵巻』と似た、ターン制ストラテジー的な形式になっていますね。一体どんなゲームなのか、早速プレイしていきましょう!

まずはキャラメイクから!

ゲームを開始すると、2種類のシナリオが選べます。ノーマルモード「魔君乱江湖」と、戦闘中心で難度の高いハードコアモード「破天逆命伝」があります。最初はノーマルモードから行きましょう。

まずはキャラの特性を決めるため、いくつかの質問があります。幼い頃に重視したものについて、「書籍」や「銅銭」「木剣」などから選択。ここは武力優先で「木剣」を選んでみましょう。

次に、どのような人生目的を持つかの質問ですね。武功で名を上げる「神功無敵」、幸せな結婚生活を送る「白首同心」、気ままな旅人となる「雲遊四海」、多くの人と友情を育む「勝友如雲」があります。ここは「神功無敵」で武術を極めていきましょう。

善悪に関する質問。劇を観ている時に、目の前でお金を盗んでいる人を発見しました。「戦う」「役人を呼ぶ」「我関せず」の3択。武侠者なので戦うを選択。他にもいくつか質問があり、物語形式で回答をしていきます。最後に結果が出ますが、気に入らなければやり直しができます。

キャラ選択。戦闘パラメータは「素手」「剣」「刀」「蹴り」「奇門(魔法のようなもの)」「暗器」「医術」「内功」と細かく分かれています。基礎パラメータは「攻撃」「生命」「真気(魔力)」「防御」の4つ。一部のキャラは、ゲーム内で条件を達成するとロック解除されます。画面右下のダイスクリックで、何度でもパラメータの振り直しができます。

デフォルトキャラの外見が気に入らない場合は、自分で作成することも可能。髪型や顔、目、口、鼻、装飾品など、細かく設定できます。眉の太さも細かく変えられますね。ただ戦闘時のキャラが、用意されたモデルからしか選択できないのが難点です。

そんなわけで、出来上がったキャラがこちら。名前は「素覇君(スパくん)」。「剣」は90、「攻撃」は644と、結構な武闘派になりました。「天賦」には「天命之人」(全能力+5%)があり、なかなかの好スタート。それでは冒険に出発!

武当山での戦闘!

惰眠をむさぼっていたスパくんは、父親・田老六に起こされます。村に大侠(偉大な侠客)の燕飛鵬が訪れるので、出迎えに行かなければなりません。燕飛鵬は田老六の旧友で、スパくんが16歳になったら、どこかの武術の門派に入門させる約束があるとのこと。

外へ出ると、燕飛鵬が登場。いかにも風来坊な出で立ちですね。スパくんに対して、16年前に起った出来事の話を始めます。ここからチュートリアル開始。全体マップは四角のマスで区切られており、馬車がプレイヤーの位置になります。

チュートリアルでの主人公は、何亭雲白芋芋の2人。これから大理(現在の雲南省大理市。「大理石」の産地で有名)へ向かわなければなりません。途中、武当山に立ち寄る予定です。マップをクリックか、W,A,S,Dキーで馬車を動かしていきましょう。

武当山の側まで来た時、張三という山賊が現れました。「金目の物を置いていけ」とのことで、戦闘に突入。行動の早さ順にキャラが動けるターン制バトルです。まずは何亭雲を張三の側まで隣接させ、画面下に並ぶスキルから「虎爪攻」をクリックして攻撃。威力がありますが、2ターンのクールダウン時間が発生します。

一発で張三を仕留め切れなかったところへ、背後から山賊の集団が登場。白芋芋が囲まれてしまいました。ここで周囲の敵を一掃する、白芋芋の範囲攻撃「幻月腿法」を使用。あっと言う間に山賊たちを殲滅させてしまいました。強い。

残った張三も倒して勝利!「1回で敵を8人倒した」「仲間が誰も倒れなかった」など、戦闘内容によって評価点が上がります。画面左上の「戦闘記録」をクリックすると、戦闘で受けたダメージなど、細かいデータも閲覧可能。

武当山にたどり着くと、湯鴻宇という男が現れました。何亭雲を「師兄」と呼んでいます。何亭雲はもともと武当山で修行をしていましたが、何らかの理由で離れてしまいました。そのため、武当山には長居したくない様子です。

本作に登場するキャラは全員。パラメータや装備、アイテム、特性、人間関係が細かく設定されています。画面左下にあるハートマークの数字は「好感度」。20以上で交渉可能、60を超えると仲間に加えることができます。早速パーティメンバーに参加してもらいました。

大理を目指して!

マップから地域に入ると、どのような行動を取るかの選択ができます。地域内に人がいれば交流が可能です。マップ画面に戻りたい場合は、画面下の「大地図」をクリック。何亭雲の師兄・呂良策がいるので、話をしてみましょう。

師兄の呂良策。話す内容を選べます。またプレゼントを送ったり、教えを受けたり、戦いを挑んだりも可能。好感度が60以上ありますので、仲間に誘ってみましたが、「現在、山に師匠がいないので、離れることができない」とあっさり断られました。

マップ画面に戻り、大理を目指す一行。途中、寺に立ち寄りました。献金をしたり、寺を修繕したり、略奪したりと、様々な選択肢があります。寺にストックされた献金と破壊度が高まると、山賊の略奪に遭う可能性も高くなります。せっかくなので献金と、寺の修繕もしておきましょう。

衡山の側にある町に立ち寄りました。張氏という女性と話をすると、「大理にいる張小乙に届け物をして欲しい」とのこと。クエスト的なものですね。引き受けておきましょう。町では買い物もできます。

全体マップ。地域によっては雨が振っていたり、晴れていたりと、天気にも違いがあります。目的地の大理はマップの左下ですね。まだ距離があります。

広州にいる東方小亮という人物から、「物乞い」のスキルを教えてもらいました。「物乞い」コマンドが追加され、人から物を貰うことができます(再使用には一カ月のクールダウン時間があります。また好感度が0以下だと実行できません)。武侠の世界では、物乞いも門派を作っており、彼ら流の武術を持っています。本作でもそれら武術を学ぶことができます。

マップ上には素材も落ちていますので、拾っていきましょう。レベルが足りないと拾えない場合もあります。また山賊の出現するパネルもあり、戦いを挑めます。

大理は遠く、なかなか到着しません。途中、「五毒教」の本拠地である無量山に立ち寄りました。五毒教は毒を主体とした武術で、頭首は藍鳴凰という女性。ちなみに道場破りもでき、勝ったらレアアイテムを貰えます。

やっと大理に到着し、待ち合わせをしていた燕飛鵬とも合流。ここで開かれる「秘宝大会」に参加するのが目的です。会場への道はダンジョンになっており、道を選択しながら奥へと進んでいきます。

旅館で休息した夜、大会会場が焼き討ちに遭いました。秘宝を狙った賊たちが、大理に侵入してきたようです。混乱の中、何亭雲たちは子供を助けます。しかしそこへ、いかにも強そうな人たちが行く手を塞ぎました。急に漫画調のイラストになりましたね。果たして物語の結末は……。

そして話は、スパくんに戻ります。先程と違って、まだ駆け出しの侠客。村人の依頼を地味にこなしながら、徐々に強くなっていくのがいいでしょう。依頼達成で好感度の上がった村の子供と農夫を仲間に加えましたが、果たして戦力になるのか。続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

遊びやすい武侠オープンワールドRPG

本作はシステムが分かりやすく作られており、ストーリーに沿いながら遊んでいけば、基本的な遊び方はすぐに習得できるかと思います。ゲーム的な束縛は少なく、自由に世界を渡り歩き、人々との絆を深めるなり、最強を目指すなり、思いのままに進めていけるでしょう。

またイベントもどんどん発生するので、退屈せずにプレイしていくことができます。画像の女性は道中、山賊に襲われていたところを助け、そのまま仲間になりました。見かけによらず強いキャラもいたりしますので、戦いを挑む時には相手のステータスを確認しておいたほうがいいでしょう。それと本作は現在中国語(簡体字、繁体字)のみです。テキストは多めなので、今後の展開に期待しましょう。

製品情報

『夢江湖』
開発・販売:侠客工作室
対象OS:Windows
リリース日:2022年7月13日
サポート言語:中国語(簡体字、繁体字)
通常価格:2,050円
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1471180/_/
※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字・繁体字を日本の漢字に置き換えています。
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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