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『ブルリフ燦』の“男性主人公”に見る、ひとつの期待─バトルに広がりを持たせる「フラグカード」にも要注目

「BLUE REFLECTION」シリーズの最新作となる『BLUE REFLECTION SUN/燦』の正式サービスが近づいていますが、そのリリースに先駆けて行われたクローズドβテストのプレイレポをお届けします。

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『ブルリフ燦』の“男性主人公”に見る、ひとつの期待─バトルに広がりを持たせる「フラグカード」にも要注目
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コーエーテクモゲームスのガストブランドといえば、錬金術をモチーフとする「アトリエ」シリーズが特に有名ですが、近年新たなIPがシリーズ展開を遂げ、注目を集めました。それは、2017年に幕を開けた「BLUE REFLECTION」(以下、ブルリフ)シリーズです。

「アトリエ」のアーランドシリーズでキャラクターデザインを担当した岸田メル氏が発案し、さらには監修も手掛けた異色作ながら、1作目の『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』で確かな人気を獲得。2021年10月に続編の『BLUE REFLECTION TIE/帝』が発売されたほか、少し遡る2021年4月にはテレビアニメ『BLUE REFLECTION RAY/澪』を放送するなど、多方面にわたる活躍を見せました。

ですが、「ブルリフ」の新たな動きはこれだけに留まりません。時間軸上で『BLUE REFLECTION RAY/澪』と『BLUE REFLECTION TIE/帝』の間に位置する『BLUE REFLECTION SUN/燦』(以下、ブルリフ燦)が、iOS/Android/PC(DMM Game Player)向けに今冬リリースされます。

そのサービス開始に先駆け、クローズドβテストが2022年12月上旬に行われました。「ブルリフ」の新展開であり、シリーズ作の空白期間を繋ぐ『ブルリフ燦』がどんなゲームになったのか、このβテストのプレイ体験を元にお届けします。また、本記事はCBT版プレイレビューのため、リリース版とは異なる可能性があります。

■「ブルリフ」に男性主人公が登場した手応えは?

これまでの「ブルリフ」作品は、世界の危機に立ち向かう少女たちの戦いと、彼女たちの青春群像を重ね合わせて綴られてきました。この『ブルリフ燦』も、“灰の滅び”に抗うべく、激戦に身を投じる少女たちの姿が描かれます。

ですが、過去作との大きな違いとして目につくのが、男性主人公の存在です。1作目の「白井日菜子」をはじめとした少女たちが主人公を務め、数々の戦いに抵抗しながら彼女らの葛藤や成長を綴ってきました。

しかし『ブルリフ燦』では、主人公を男性にバトンタッチ。また、名前も任意で入力可能なので、過去作よりもプレイヤーとの距離感が近く設定されています。会話のあるパートは、基本的に主人公の視点で少女たちと関わるので、男性プレイヤーならば没入感が増す効果が得られるかもしれません。

一方、「ブルリフ」は少女同士の関わりを描いてきたシリーズなので、この変更点が気になる方も少なくないはず。果たして主人公が男性になった「ブルリフ」は、どんな味わいになったのか。まずはこの点について、筆者なりの感触をお伝えします。

特別な力が発現して「イローデッド」となった彼女たちは、恐るべき敵を打倒する強大な能力を持ちますが、その内面は等身大の少女に他なりません。好きな食べ物があり、自分の意思を持ち、恋に憧れることも。もちろん内面はそれぞれで異なっていて、気持ちが合わないこともあれば、無二の絆で結ばれることもあります。

そうした少女同士の枠の中に、男性主人公という自分が(立場的には指揮官的な存在として)入っていく流れに、最初は戸惑いがありました。「ブルリフ」シリーズにおける、自分(男性主人公)という存在の違和感を、勝手に感じていたのかもしれません。

しかし少女たちの多くは、男性主人公に対してニュートラルもしくは好意的に接し、受け入れてくれます。また、「おでかけ」を重ねることで関係が少しずつ深まり、距離が縮まっていく嬉しさも実感できました。

過去作では少女同士の関係性をたっぷりと堪能できましたが、本作では“男子と女子”のやりとりが盛り込まれたことで、これまでの「ブルリフ」では描かれなかった新たな反応や意外な一面が見られる機会が生まれたように感じます。

また“男子と女子”という関係性は、=“恋愛関係”に直結するのかといえば、少なくとも今回のテストの段階では断言できないと感じました。もちろん、少女たちと主人公の関係性が良好な描写も多々ありますし、淡い好意を覗かせることもあります。ですが、露骨な恋愛描写などは(現段階では)それほどなく、いい意味で適切な距離感を保っているように思います。

これは個人的な願望も含みますが、今回のテストプレイを通して「『ブルリフ燦』は“男女の友情”を描いてくれるのでは?」という期待を抱きました。元々、本シリーズは少女たちの群像劇を取り扱っており、百合的な要素は見た目の印象ほど色濃くはありません。

愛情よりも友情や友愛といった関係性が主だった(と筆者が受け止めている)ため、この『ブルリフ燦』も同じ路線で進むなら、主人公が男性になったことで“男女の友情”を見せてくれるのかもしれません。

“男女の友情”を描くゲームは案外少ないので、そうした新境地への期待も込め、『ブルリフ燦』の物語に可能性を感じています。根拠と呼ぶほどのものではありませんが、冒頭に「顔は一緒……でも、今回は男の子なのね」といった一文も飛び出しているので、これまでの路線を“男女”で表現するのでは、と勝手にワクワクしているというのが率直な心境です。

とはいえ、主人公が男性になったことで、何の問題もないとは言い切れません。少女同士だからこその儚さや美しさ、やるせなさが宿るのもまた事実。そこに魅力を感じている「ブルリフ」ファンも多く、男性主人公に難色を示したとしても無理のない話でしょう。

本作の主人公は会話パートにビジュアルが出てきますし、一定の個性を持って振る舞うため、存在感もあります。少女同士の関係だけを楽しみたい方にとって、この主人公は悪い意味で気になるかもしれません。これはキャラクター性以前の問題なので、相容れなければどうしようもない点です。

またプレイヤーによっては、「俺は女の子になりたいんだ!」という願望を持つ方もいるかと思います。過去作では叶えられたプレイスタイルが、最新作では満たされない──そこに不満を持つことは、決しておかしな話ではありません。

男性主人公という『ブルリフ燦』の挑戦が気になる方、シリーズを通してこの世界への理解を深めたい人などは、一度触れてみても損のない作品だと思います。また、筆者のように“男女の友情”といった新たな境地に期待するのも、ひとつの道でしょう。

ですが、男性主人公に引っかかりを覚える場合、プレイするかどうかは、正式サービス後の評判を見るまで待つ、というのがベターかもしれません。主人公の性別については、一般的なゲームであっても意見が分かれるもの。女性主人公でこれまで通してきた「ブルリフ」シリーズの最新作ともなれば、重要視するのも当然です。



《臥待 弦》
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