『Atomic Heart』は人生の教科書なのかもしれない。ポリマーグローブを身に着けて過ごして気付いた、人間にとって大切なこと | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Atomic Heart』は人生の教科書なのかもしれない。ポリマーグローブを身に着けて過ごして気付いた、人間にとって大切なこと

国内PS5/PS4版発売までもう少し。吹き替え版の配信にも期待!

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『Atomic Heart』は人生の教科書なのかもしれない。ポリマーグローブを身に着けて過ごして気付いた、人間にとって大切なこと
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みなさん、『Atomic Heart(アトミックハート)』やってますか?どうですか?Windows(SteamMicrosoft Store)/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信開始してからしばらくが経過しましたが、どんな調子ですか?豪華声優が参加する吹き替え版および国内PS5/PS4版を待っている感じでしょうか?


“ソビエトパンク”とも呼ばれるユニークでSF的な世界観の中、謎の超科学技術によってさまざまなロボットやガジェットが登場する『Atomic Heart』ですが、なんといっても一番印象に残るガジェットは、主人公が身に着けているポリマーグローブです。

ポリマーグローブとは、画面左のウニョウニョした触手が出ているグローブのことで、『Atomic Heart』では「チャー・ルズ」という人格を持ったものが登場します。ゲーム内で、ポリマーグローブはアイテムを拾ったり、特殊なスキルを使ったり、主人公と軽妙なやり取りを交わしたりなど、まさに八面六臂の活躍を見せます。

ポリマーグローブが持つスキルは、敵を感電させる「SHOK」や凍結させる「フロストバイト」、そして敵を宙に浮かせて地面に叩きつけたりもできる「マステレキネシス」などなど、バリエーション豊か。ポリマーを敵に噴射して足止めしたり、そこに感電や凍結といった属性効果を「ポリマースロー」で加えたりと、戦略的なゲームプレイも魅力です。

そんなポリマーグローブを使った戦闘がこの『Atomic Heart』のキモとなる部分で、主人公である「P-3」は右手に近接武器や銃器を構えつつ、左手のポリマーグローブでスキル攻撃を発動しながら“パラレルソ連”な世界を駆け回ります。

このポリマーグローブでの戦闘は、頭を使う楽しさだけでなく爽快感もかなりのもの。『Atomic Heart』のプレイヤーなら一度は「ポリマーグローブがあったなら……」と思うことでしょう(まだなら思ってみてください)。ということで、今回はそのポリマーグローブにフォーカスして「もしポリマーグローブが現実で使えたら、どんなことが起こるのか」を考えた、まるで夢のような記事をお送りします。


第一章 ~目覚め~

――ある朝、いつものように幸せそうな面持ちで会議室の床で寝ている拙者……。その枕元には、なにやら不思議なグローブが置かれていました。どことなくハイテクな雰囲気をもった、なんか見覚えがある、なんだったらさっきまでその話をしていたような気がする、そんなグローブが……。

「え、これは、いったい……?」

起床してグローブに気づくと、思わず目を疑いました。そのグローブは、夢にまで見た、そして喉から手が出るほど欲した『Atomic Heart』のポリマーグローブに瓜二つだったのです。いつもまじめにゲームを遊んでいるから、FPSの神様がプレゼントしてくれたのかもしれません。

スッ……

「ウワアアアアア!!!!やった~!!!!」

ぼくは、まるでトレーニングモンタージュの最後のロッキーみたく絶叫しました。ということで、こんなきっかけでぼくとポリマーグローブの奇妙な共同生活がはじまったのです。一体、どうなっちゃうの~?

第二章 ~初級編~

前述の通り、ゲームの中で大活躍してくれるポリマーグローブですが、現実においても、その用途は多岐にわたります。たとえば、急な買い物などで小銭が必要になった場合……。

「あっ……!!!」

「なんてこった……!!!」

小銭をじゃらじゃらとサイフから落としてしまい、途方に暮れてしまう……なんていうことは誰にでもあると思います。

たくさんの小銭を拾い集めるのはとっても大変ですし、地面って汚いし、しゃがみ込むのは無様でどうしようもないですし、できればやりたくないですよね。

「もう……いいか……」

そういった逡巡を経た結果、小銭を拾い集めることなく、その場を去ってしまうことにも繋がります(誰だってそうなります)。グローブがない普通の状態では、ほとんどの場合サイフから落とした小銭がすべて無駄になってしまうということがわかりますね。つまり小銭しかお金を持っていなかった場合は、破産する可能性も存在する……というわけです。おそろしいですね。

しかし、ポリマーグローブがあれば、もうそんな破産リスクに脅かされることはありません。なぜならポリマーグローブには「アイテムを拾い集める機能」があるからです。

こうやって小銭に手をかざし、「うおおおおおお!!!」と絶叫すると……(ゲーム内では絶叫する必要はありません)。

小銭は綺麗にまとまり、インベントリ(サイフ)へと収まりました。ポリマーグローブのおかげで、お金を無駄にしないで済んだというわけです。すっごい便利だね!

ゲーム本編では、ポリマーグローブを使ってアイテムなどをニョロニョロと収集できます。本作は戦闘の難易度が高めで、ただやみくもに撃っていては弾薬不足になってしまうことでしょう。そこで重要なのが「ポリマーグローブを使った素材収集とクラフト」というわけなのです。

建築やフィールドのデザインを堪能するために練り歩くのも良いのですが、激しい戦闘で上手く立ち回るためにも、素材収集+クラフト要素の活用は必須。リソース不足も武器のアップグレードも、ポリマーグローブのアイテム回収で解決しましょう。並んでいる棚を一斉に引き出してアイテムをかっさらう演出もユニークで、絶妙にやみつきになります。

第三章 ~応用編~

ポリマーグローブは強化することで様々なスキルを使用できるようになります。冒頭でも説明したように、敵を感電させる「SHOK」、敵を持ち上げたり落としたりする「マステレキネシス」、凍らせて相手の動きを止める「フロストバイト」などなど、こちらもクラフト同様に重要な要素。これらの能力も、工夫次第では日常生活に活かせます。

たとえば部屋を暗くしとうなって、ブラインドをいと下ろしたき気分になったとき。いちいち紐を引っ張ってブラインドを下ろすのは大変です。しかし……

「マステレキネシス」の能力を使えば、このように一瞬でブラインドを下ろすことができます。敵性ロボットのいない現実世界においては、これが「マステレキネシス」のもっとも便利な利用法と言い切ってしまって問題ないでしょう。

また、仕事中に喉が乾いてRelax & Chillな飲み物を欲するときだってあると思います。そんなときにはポリマーグローブの能力「フロストバイト」が役に立ちます。

まずRelax & Chillなドリンクをカップにそそぎ……

驚異的な気合いで、カップに向けて「フロストバイト」を放ちます。

すると、みるみるうちに空気中の水分が凝結し(?)、Relax & Chillなドリンクをロック状の氷で冷やすことができました。常温のほうが通みたいなことを言うやつもいるが、おれは冷たいやつのほうがいいんだ。

昼間の社内でドリンクを口にすれば、仕事だって捗るというもの。ポリマーグローブが労働にも役立つということを見事証明してみせました。

「ちょっと、仕事中にそういうものを飲むの、やめてもらえます……?っていうか今日が締切の原稿があったはずですよね……?ちゃんとできてるんですか……ねえ……?」

なんとリラックスドリンクを飲んでいるところを他の社員に発見されてしまいました。個人としては労働に必要だという強い信念から飲んでいるものの、それは社会通念上は許されない行為であるようです。ふ~ん。困りましたね。

「うおおおお!!!フロストバイト!!!!」

でも、ポリマーグローブがあれば大丈夫です。フロストバイトを放てば、社員の動きを止め、強制的に説教をストップさせることができます。こうなってしまえば、あとはこっちのもの。社員が凍っている間に原稿を済ませるのもよし、ドリンクを飲むもよし、いっそ帰ってしまうという手もあります。

「ポリマースロー」はポリマーを射出するスキル。感電や凍結と組み合わせた相乗効果を狙える

『Atomic Heart』でもこのように“敵を足止めするスキル”を使って、戦闘を有利に進められます。例えばロボットが敵であれば「SHOK」の感電は有用ですし、激しい動きを見せる敵に対して「ポリマースロー」や「フロストバイト」を放てば最高の足止めになります。

ゲームを始めたばかりの頃はちょっとした相手とも接戦になりがちですが、スキルを駆使すれば上手く切り抜けられるはず。アイテム回収&クラフト要素と共に、常に「ポリマーグローブで出来ること」を意識しながら挑みましょう。

他にも「ゲームのことはあまり詳しくなく、口で説明しても“とても仕事をしているようには見えん、この給料泥棒!”と一方的に機嫌を損ねる他部署の偉い人」なんていう存在と、ぼくのようなゲームライターが鉢合いそうになるときだって、ポリマーグローブがあれば解決してくれます。

なので、楽しくゲームを遊んでいるときに、他部署の偉い人特有の革靴っぽい足音が聞こえてきて焦りに焦りまくったとしても……

左手のポリマーグローブで部屋の鍵を急いで締めながら、右手のSteam Deckで『Atomic Heart』を起動し、部屋の隅っこのほうに移動して楽しく遊ぶことだって出来るのです。

『Atomic Heart』はSteam Deckでも快適にプレイ可能。マシンスペック的にすべて最高設定のグラフィックスでは難しいものの、少し調整するだけで問題なく遊べます。PSコンソール版の国内向け発売が近付くところですが、プレイ環境の選択肢のひとつとして覚えておくと吉でしょう!

最終章 ~因果応報~

ということで、現実世界でもポリマーグローブが役に立つということがご理解いただけたかと思います。まだプレイしていない方も予習はバッチリということで、あとは『Atomic Heart』をプレイするしかないですね!しかも作中のポリマーグローブは「チャー・ルズ」という人格を持っており、主人公に向かってたくさん喋りかけてくれるので、ぼくが入手したグローブよりもっと楽しいかもしれません!

ん……?

「お前……やりすぎたようだな……」

なんと、ぼくのポリマーグローブも喋りはじめました!!実は、このグローブは意思をもっており、使用者の適性を試していたのです。

「ほんと……だめだよ」

ポリマーグローブはそう続けます。自分の都合で労働中に飲酒して社員を氷漬けにするなど、その邪知暴虐な振る舞いは、ポリマーグローブを扱う者としてまったく適格ではありませんでした。

「SHOKだ!!」

「うぎゃああああ!!!!」

NUMBER GIRLみたいなフォントでポリマーグローブが絶叫するやいなや、体に電流が走ります!

この世に悪の栄えた試しなどなし。悪しき行いは、必ず自分のもとに返ってくるのです。強大な科学力、軍事力、技術力などの暴力で他者を意のままにしようとし、従わせようとし、自分の都合ばかりを優先した挙げ句、さもそれを当然かのように振る舞うなど……許されざる行為なのです。

技術だけでは人間の心までは変えられない……ポリマーグローブ、そして『Atomic Heart』はそういった人生訓を教えてくれました。

戦略性と爽快感を兼ね備えたシューターとしての楽しさ、そしてなんと言っても建築&キャラクターデザインが尖っていて魅力なFPS『Atomic Heart』は、Windows(Steam,Microsoft Store)/Xbox Series X|S/Xbox One(Game Pass対応)/海外PS5/PS4向けに配信中。国内PS5/PS4版は4月13日に発売予定です。また、同日から岩﨑洋介さんや市橋尚史さんをはじめとする豪華声優陣による日本語吹き替えも配信されます。

『Atomic Heart』公式サイト
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