イギリスの競争・市場庁 （CMA）は、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収について、「クラウドゲーム市場の競争に影響を与える懸念がある」ことを理由として却下する判断を下したと発表しました。
クラウドゲーム市場への懸念に対する有効な提案がなかったとの理由
発表によると、2023年2月にCMAが発表した「クラウドゲーム市場への懸念」の調査結果に対して、マイクロソフト側が効果的な提案を行えなかったために今回の判断を下したとのこと。マイクロソフトはすでに60%から70%ほどのクラウドゲーム市場を占め、今回の買収で『コールオブデューティ』『オーバーウォッチ』などのゲームを取り扱うと「市場への影響をより強化する」ことになるとしています。
マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収は2022年1月に発表。これまでイギリス以外にも、アメリカ連邦取引委員会による買収差し止めを求める提訴が起こされています。一方で中小スタジオによる好意的な意見が調査結果として公表されるなど、さまざまな意見がこれまでに公開されています。これまでの各国や企業の反応については下記の記事をご覧ください。
マイクロソフト側は徹底抗戦の意思を表明
今回の発表に対して、マイクロソフトは異議申し立てを行うことを、同社の副会長兼プレジデントBrad Smith氏が自身のTwitterで発表。また、アクティビジョン・ブリザードは、この判断が「英国市民を冒涜している」とコメントし、その上で英国内での成長戦略を見直す構えであることを明らかにしています。
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