Gearbox Publishingは、アクションRPGのシリーズ最新作『Remnant II(レムナント2)』をPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信開始しました。
本作は、高評価アクションゲーム『Remnant: From the Ashes』の続編作品です。Rootと呼ばれる植物のような怪物によって侵食された崩壊後の世界を舞台に、生き残った人間が力をあわせて獰猛なクリーチャーや神の如きボスと戦いを繰り広げます。ソロプレイから3人までの協力プレイに対応しています。
分岐するクエストやランダム生成されるダンジョンやエリアなど、高難度アクションとやりごたえのある周回プレイが大きな特徴で、個性豊かな能力を持つ戦闘クラス(アーキタイプ)や装備品のアップグレードなど、プレイヤーごとに異なる戦闘スタイルで人類への大いなる試練へと挑みます。
本稿では待望のシリーズ新作『Remnant II』のプレイレポートをお届けしていきます。
崩壊後の世界で見つけた希望の集落
本作の物語はまず、キャラクタークリエイトから始まります。キャラクターは性別や顔、肌や髪などを組み合わせるほか、ゲームの難易度や死んだらキャラロストになる「ハードコア」モードにするといった選択も可能です。キャラ作成後は、主人公が知り合いの女性・キャスと2人で植物に侵食された町を探索するチュートリアルが始まります。
探索の途中、主人公が瀕死の重傷を負う危機に陥りますが、付近を探索していた人々に救われて一命を取り留めます。救助してくれたメンバーのひとり、クレメンタインはクリーチャーの動きを止める不思議な力を持っているようです。彼らの助けを受け、プレイヤーとキャスは彼らの住む「セクター13」へとたどり着きます。
「セクター13」は崩壊に追い込まれた人類の、数少ない集落のひとつでした。主人公はこの街で彼らに協力することになり、戦うための装備やプレイヤーのアーキタイプ決定などのイベントを経て、集落の長老・フォードとともに、かつて何らかの研究を行っていた施設へと赴きます。
その施設内にあるのは『Remnant: From the Ashes』でもお馴染みの「ワールドストーン」の姿。さらにここで回復アイテムでもある遺物「ドラゴンハート」がもらえます。アイテムや一部NPCの名前など、このあたりは旧作をプレイしているとワクワクする部分がかなり多めです。
ワールドストーンは、異世界へ移動する力を持つ重要な施設です。しかし、ストーンを起動したことでフォードが吸い込まれ、様子を見に来たクレメンタインもどこかの世界へと消えてしまいます。さらに、主人公までワールドに取り込まれて異世界へ。こうして、奇妙な世界を取り巻く冒険の旅が始まります。
物語としては続編であるため、やはり各所に過去作とつながりを感じさせる多くの要素が用意されています。個人的には、ストーンに繋いであるPCのデザインも過去作と同じタイプで嬉しく思いました。
高難度と爽快感を兼ね備えた戦闘!
本作で主人公に課せられる最初の目的は、行方不明になったクレメンタインを見つけ出すこと。主人公はワールドストーンの力を借りながら異世界を探索しながらストーリーを進めていくことになります。
当然ながら異世界にも恐るべきクリーチャーは多く、戦闘は避けられません。プレイヤーはメインとサブ2つの銃器と近接武器が使えるほか、敵の攻撃を避けるドッジが使用可能です。さらに、装備やアーキタイプによってスキルも発動できます。
いわゆる“ソウルライク”と呼ばれるタイプの本作。回復アイテムが回数制だったり、チェックポイントで補給するとワールド内の敵が復活したり、装備品の重量でドッジの速度が変わったりと、慣れないうちは苦戦必至です。敵の中には爆弾を投げる、状態異常にしてくるなど、さまざまな強敵が存在しています。
また、次々と襲ってくる敵を倒していくために銃弾管理も必須です。敵を倒せば弾薬を落とすことがあるのですが、運が悪ければ弾切れになることも珍しくありません。スキルやステージ内のギミックを駆使して消費を減らすことも大切な戦略です。そのほか、セクター13で購入できる弾薬箱を使用するという方法もあります。
もちろんステージには、恐るべきボスも待ち受けています。ボスはいずれも強力ですが、倒されてもチェックポイントですぐ復活できるので、敵のパターンを学びながら何度でも立ち向かえます(ハードコア以外)。全体的に戦闘のテンポは早く、ストレスなく怪物に銃弾を撃ちまくれます。
異世界の謎を解き明かせ!
本作の大きな特徴のひとつにランダム性の高さがあります。ゲーム内には数多くのワールドが存在しているのですが、最初に主人公が飛ばされる世界からして決まっていません。また、ダンジョンなどはプロシージャル生成される仕様です。
マップ内にはさまざまなオブジェクト目標があり、なかには謎解きやパズルなどの要素も用意されています。現時点だと一部日本語翻訳や表記の問題もあって少し分かりづらい部分もありますが、基本的にはそこまで難しいものでもありません。マップ内の目標地点やクエスト目標をしっかり追えば、ストーリー進行自体は問題ないと思います。
しかし、本作の探索要素はそれだけで終わってはもったいないものです。公式の開発チームから「開発チームでもすべてを体験できない」とコメントするほど、ゲーム内の各マップ内にはさまざまな秘密やイベントの分岐が用意されています。隠し通路やギミック、会話の選択肢など非常に豊富で、解けば貴重なアイテムなども獲得できるのです。
こういったランダム性と豊富な謎解き・隠し要素のおかげで、同じステージ内でも何度でも遊べるのは『Remnant II』の大きな魅力でしょう。入るたびに思わぬ展開が待ち受けている、そんなこともあるかもしれません。ワールドストーンからクイックマッチもできるので、ソロプレイだけでなく世界中のプレイヤーと気軽に遊ぶこともできます。
なお、どうしても謎解きや攻略で詰まってしまった場合はワールドストーンから「キャンペーンのリロール」をすることも可能。そうすることで、これまでとまた違ったワールドの順番で始めることもできるようになりますよ。
自分だけのスタイルで生き延びろ!
『Remnant II』では、強力な怪物たちと戦うためにさまざまな戦い方も用意されています。特に「アーキタイプ」の存在により、大きなプレイスタイルの差が出るつくりです。前作『Remnant: From the Ashes』でもクラスの概念はありましたが、初期以外はそこまで極端な差が出るものではありませんでした。
本作では、アーキタイプごとに使用できるスキルが変わるだけでなく、レベルアップすることでさまざまなパーク(パッシブ)が得られます。また、体力やスタミナアップなどのアップグレード要素の「特性」もアーキタイプごとに異なるので、特異な戦闘スタイルはそれぞれ大きく異なります。
そのほか、武器に装備して効果を発揮する「武器モッド」「ミューテーター」、特殊効果を持つ装備品「アミュレット」「リング」などの装備品が存在します。さらに、遺物に3つまで装着できる「フラグメント」などがあり、組み合わせ次第で大きな効果を得ることができます。
筆者は追尾する電撃を発射する武器モッドを愛用しているため、電撃効果を大きくする装備品をつけて戦いました。なかには「体力が減っている状態で攻撃力アップ」などの効果を持つ装備も複数あるため、上手く組み合わせることで恐るべき火力を持つ戦闘スタイルも楽しめると思います。
もちろん、基本的な武器を新しく購入したり、クラフトしたり、アップグレードすることも可能です。ボスを倒して入手できる素材アイテムでクラフトできる装備品もあるので、周回することでどんどんプレイヤーを強化可能です。
さらに、ゲームが進めば新たなアーキタイプを使用可能に。そのうえキャラクターに2種類のアーキタイプを設定することができるようになります。遊べば遊ぶほど本作の戦略は大きく広がっていくのです。
『Remnant II』では、歯ごたえのある高難度戦闘やさまざまな異世界を旅する雰囲気など、前作『Remnant: From the Ashes』で評価された多くの面白さをさらにボリュームアップしています。その上で、プレイヤーごとの個性を出せるキャラクター育成や豊富なイベントなど、ゲームを繰り返しながらキャラを強化していく本作ならではの楽しさにもあふれています。
ただし、現時点では日本語翻訳の質があまり高いとは言えない部分も。謎解きに直結する手紙の文字が一部欠落している(詳細表示することで対処は可能)、キャラのセリフが少しおかしいなど、雰囲気の良い作品だけにその世界観を少し壊してしまうような事が多く、少しもったいなく思います。
純粋にゲームとしては、探索も戦闘もやりごたえ抜群です。最初は勝てないと思えるようなボスでも、何度も挑みながら装備や特性を変えてみたり、マルチで挑んでみたりと、さまざまな知恵を駆使すれば倒せるようになっています。広い世界を探索すれば、そこにきっと答えは隠されているのです。
前作のファンはもちろん、強敵と戦いながら銃をぶっ放したい人なら間違いなくオススメ!戦闘・探索・育成どの要素も高品質スパ!
タイトル:Remnant II
対応機種:PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2023年7月26日
記事執筆時の著者プレイ時間:12時間