「飯野賢治没10周年企画」から「AC部特別展示」まで登場の「Archipel Caravan 2023」!17日のトークでは“WARP 同窓会”も開催された【イベントレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「飯野賢治没10周年企画」から「AC部特別展示」まで登場の「Archipel Caravan 2023」!17日のトークでは“WARP 同窓会”も開催された【イベントレポ】

「飯野賢治没10周年企画」が行われた「Archipel Caravan 2023」の模様をレポ。トークショーでは飯野賢治氏が立ち上げた株式会社WARPに、かつて所属していたメンバーも登壇しました。

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「飯野賢治没10周年企画」から「AC部特別展示」まで登場の「Archipel Caravan 2023」!17日のトークでは“WARP 同窓会”も開催された【イベントレポ】
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2023年12月15日から12月17日にかけて、東京日仏学院にて「Archipel Caravan 2023」が開催されました。東京日仏学院にて3日間かけて行われた本イベントでは、ゲームクリエイターである飯野賢治氏の足跡を追った「飯野賢治没10周年企画」を中心とし、同氏の足跡を追ったドキュメンタリー「Memories of Kenji Eno」や三上真司 × 神谷英樹の対談、AC部によるマスタークラスなどのイベントが行われました。

本稿ではそんな「Archipel Caravan 2023」をレポ。ゲーム史に残るであろう飯野賢治氏の展示会から、AC部が生み出した「イルカのイルカくん」がならぶ“日本ポップカルチャーの祭典”そしてトークイベント「WARP 同窓会」の模様もお伝えしていきます。

◆でっかい「イルカのイルカくん」がお出迎え! ポップカルチャーで彩られた東京日仏学院

「Archipel Caravan 2023」では、ドキュメンタリー放映や対談といったイベントのみではなく展示も豊富。「飯野賢治没10周年企画」特設展示会に始まり、AC部の特別展示としてgroup_inouの楽曲「THERAPY」にて登場し現在も活動する人気キャラクター「イルカのイルカくん」やアニメ「ポプテピピック」で話題となった「ヘルシェイク矢野」にまつわるグッズが並んでいました。

2階には坂本眞一氏や山村浩二氏などのアートも展示、筆者が来訪した17日にはAcky Bright氏によるライブドローイングも開催されており、飯野賢治氏をモチーフにしたアートが完成していく姿をゆったりと眺めることも可能でした。

同日にはgroup_inouのimai氏によるライブも行われ、10時から21時という長尺のイベントながらも解放感と豊かさを感じられる空間が形成されていた「Archipel Caravan 2023」、次回開催などはまだ未定ですが、気になった方は「Archipel」をチェックしてみてはいかがでしょうか。

◆「Memories of Kenji Eno」トークイベント“WARP 同窓会”では「今のゲーマーが羨ましく思える熱気」が垣間見えた。

そして「Archipel Caravan 2023」の中心的なイベントと言えるのはやはり飯野賢治氏にまつわる展示と言えるでしょう。特設展示会では“ゲームクリエイター”として名を馳せつつも、2013年に夭折した同氏の足跡を辿ることができました。

『Dの食卓』や『エネミー・ゼロ』、『リアルサウンド 風のリグレット』といった名作にまつわる展示物をはじめとし、「飯野賢治没10周年企画」と銘打たれた本展示会に相応しく当時を感じさせてくれる品々が並びます。

Game*Sparkでは「飯野賢治とは何者だったのか?」と題し連載企画も開始しています。ぜひそちらとあわせて、ゲーム史の中で際立つ異彩を放っていた同氏の足跡を追ってみてはいかがでしょうか。


ドキュメンタリー先行上映の後に開催されたトークイベントでは、夫人の飯野由香氏とともに、飯野賢治氏が立ち上げた株式会社WARP(現フロムイエロートゥオレンジ)にかつて所属していた林田浩典氏、宮崎朋浩氏、菅村弘彦氏らが登壇。「WARP 同窓会」と題して当時を思い出すトークイベントが開催されました。

トークでは飯野賢治氏がどのように破天荒であったかというところまで話が広がり、途中からは客席に座っていたWARPメンバーの須藤氏を壇上に招き、話題に花を咲かせました。

話は開発の裏話から社内で行われていた「罰ゲーム」までに展開されました。社内にパスポートを用意して、誰かひとりを不意打ちのように海外取材に連れていくといったエピソードや、“公開するべきか困る”ほどの面白い悪戯までが明かされることとなり、大きな盛り上がりを見せました。

制作チームが“バンド”であるとした飯野賢治氏について、今のゲーマーでは詳しくない方も多いでしょう。多くのゲーマーの関心は未来に向いていて、次にどのようなゲームが自らを楽しませてくれるかということに着眼を持つ人も多いはずです。

これは非常に素晴らしいことで、「未来を向くということ」においては数々の先鋭的な作品を発表した飯野賢治氏はその精神を強く持っていたはずでしょう。まさに知れば知るほどゲーム文化に必要な方であったと実感できるドキュメンタリー、そしてトークイベントとなりました。

「今、飯野賢治氏が生きていたらどんな作品を作るか」という問いに、登壇者の方々は迷うことなく自然を再現できるということから“オープンワールドに着手するはず”と意見を一致させます。当時のWARPには“今のゲーマーが羨ましく思える熱気”が存在していたということは確かでしょう。


飯野賢治没10周年にちなんだドキュメンタリー映像は、12月23日午前10時からArchipelのYouTubeチャンネルで公開予定です。

《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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