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Game*Sparkレビュー:『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』“コンボ”が好きなら買え!アーク仕込みのアニメ表現は圧巻、触って楽しいマーベル格ゲー。ただし“入口”に課題

キャラ愛、掛け合い、コンボ研究――“マーベル格ゲー”としての熱量は十分。

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Game*Sparkレビュー:『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』“コンボ”が好きなら買え!アーク仕込みのアニメ表現は圧巻、触って楽しいマーベル格ゲー。ただし“入口”に課題
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ついに発売されたマーベル・コミック×SIE×アークシステムワークスの2D対戦格闘ゲー厶『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』

がっつり描き込まれたアニメ絵と、膨大な量の掛け合いボイス格闘ゲームファンを唸らせるシステムの数々で、何年も遊べるボリューミーかつ懐の深いゲームに仕上がっています!

一方で、日本語での公式情報が少ないなど、いくつかの課題も見えてきました。本記事では、そんな本作のGame*Sparkレビューをお届けします。

※執筆に際し、SIEよりPS5版レビューコードの提供を受けています。

ずっと眺めていられるド派手な演出の数々

本作は4vs4の2D対戦格闘ゲーム。プレイヤーはマーベルコミックスの人気スーパーヒーロー&スーパーヴィランたちのなかから4キャラを選び、ドタバタと対戦を繰り広げます。

アイアンマンやキャプテン・アメリカといった王道のキャラクターから、デンジャーのようなややマニアックなキャラクターまで拾った20人(+1人)が集結。

『ギルティギア ストライブ』や『ドラゴンボール ファイターズ』で培ったアニメーションは今回も達人の域。全キャラクターがヌルヌル動き、縦横無尽に大活躍します。

掛け合いボイスもてんこ盛りで、このキャラって関係性あったの? と思うような組み合わせでも、お互い軽口を飛ばし合っています。筆者は特にカーネイジの挑発的なセリフの数々が好きでした。

エピソードモードで毎度流れるオープニングアニメもバッチバチに決まっていて、ついつい飛ばさずに毎回観てしまいました。

バトルの幕間に語られるストーリーがアメコミ調のタッチで描かれるのも素敵で、どのキャラクターも愛を持って描かれているのが伝わってきました。

一方で最大8人で遊べるパーティアクションのような「アルカディアランブル」や、ローグライク要素を含んだ「アリーナ」、アークの格ゲーではお馴染みの連戦を勝ち抜いていく「サバイバル」といった1人用モードは、コンテンツとして少し弱い印象を受けました。

全体的に、アークシステムワークスが手掛けて良かったというべき画作りでした。マーベルコミックスにあまり興味がない人でも、このお祭りに参加すれば、すぐ心躍ることでしょう。

コンボ練習だけでも楽しい!アシストとコンボリミットによるゲームシステム

さて、肝心のゲームシステムについてもチェックしていきましょう。

本作の基本的なスタイルは、アークシステムワークスの往年の格ゲーとそこまで変わらず、空中ダッシュや二段ジャンプ、ジャンプキャンセルを用いた空中コンボなど、右手が忙しないタイプのゲームです。

注目すべきはやはり4vs4という点。(PS5準拠で)×ボタンを押すことで、時間経過で回復するアッセンブルゲージを使い、後方で待つ仲間に援護射撃(アシスト)をしてもらえます。

数多の複数人で戦う格ゲーと同様に、コンボの繋ぎ、攻めの起点や継続、技の隙消しなどに使用します。このあたりは似たシステムのゲームをプレイしているかどうかで、人によってとっつきやすさが変わってくるポイントかと思います。

同ジャンルのゲームに比べて珍しいところは、体力ゲージ(バイタルゲージ)と、強化版スキルやスーパースキルに使用するスキルゲージ4人共有である点。誰か一人を倒せばそのラウンドは勝利できるので、1キャラさえ練習すれば試合に臨むことができます。

もちろん、高ランクを目指すのであれば、複数キャラクターの練度を上げたほうが望ましいでしょうが、最初から何キャラも練習せずに済むのは良いですね。

他にも初心者救済のポイントとして、連打で一通りのコンボが出てくれる「リンクアタック」と、すべてのスキルに『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズのようなシンプル入力が用意されているところです。筆者としては、PS5の十字キーやアナログスティックで623などの細かい入力をするのはなかなか難しいものがあると感じていたので、シンプルな入力があるのはありがたいポイントでした。

とはいえ、リンクアタックは弱版以外ちょっと頼りない性能をしているため、早い段階でコンボ練習をせざるを得ないのは事実でしょう。

と、コンボの話になったのでそちらも解説しましょう。

本作にハマれるかどうかはここに尽きるかと思います。とにかくコンボが長い! 世には"コンボを食らってるあいだに飲み物を買いに行ける”というミームがありますが、このゲームのコンボは短ければ数秒、長い場合では最大コンボで30秒以上なにもできない状態になります。

とにもかくにもコンボを練習するゲームなのは間違いありません。しかしながら、柱になっているだけあって、このゲームのコンボは奥深いものでした。

まず『ギルティギア』シリーズのガトリングコンビネーションのように、弱・中・強攻撃を順番に押すだけで繋がりますし、そこからどんな必殺技もキャンセル可能で、それをアシストで拾えます。またそこから通常攻撃を繋げたり、相手を空に打ち上げたりするのも容易。そして空中コンボから叩きつけを行って、またそれをアシストで繋げる……といった感じで、大空のごとき自由を感じます。

上手く行かなくても、アシストさえ出せば無理矢理繋げられます(しかもそれを最大3回可能)。『ストリートファイター6』や『餓狼伝説 City of the Wolves』のような比較的コンボルートが決まっているゲームを遊んでいる人はやや面食らうかもしれません。

ただ、これを強制的にリセットする仕組みが「コンボリミット」の概念。2ヒット目から表示される青いバーで、各攻撃の重さやヒット数に応じて上昇していくものです。マックスまで溜まると、相手が大きく吹き飛び、コンボが強制的に中断されます。

つまり「コンボリミットが来るまでになるべく火力の高いコンボを入れましょう」という仕組みで調整しているわけです(アシストを入れるとリミットが減ったり、◯版のスキルを当てても増えなかったりと細かい仕様があります)。

この天井がなかなか面白い要素になっており、簡単さ、火力、〆後の状況など、さまざまな面からコンボを開発していくことができます。「とりあえずこれ」という決まり切ったコンボを真似するだけではなく、アドリブで拾い直す瞬間もあるうえに、コンボリミットをチラ見してルートを変えるといった楽しみもありました。

また、キャラクターレッスンという項目で使い方や基本コンボを学べるのですが、このなかの「レベルアップミッション」は高評価したいところ。これは、特定の状況で指定された技を入れて、ある程度以上のダメージを出さなければいけないという、まるで自由記述問題のようなミッションです。

気分はさながらコンボ職人。「あ~、これは結構ダメージ出るけど拾えないな……」と、あれこれ考えながらベストなコンボを選択していくのが非常に面白かったです。これを全キャラ分やるだけでも、相当な時間遊べちゃうのではないでしょうか。

もちろん、時間が経てばユーザーが模範解答をネットに上げていくとは思いますが、あえてそれを見ずに試行錯誤するのもオススメです。なかには同じスキルを何度も何度も当てるというふざけた課題まで存在します。

といった感じで、とにかく本作はコンボに次ぐコンボ!コンボが好きな人は買って損なしです!

やっぱり4vs4は難しい? コミュニティ頼りな運営

と、演出の派手さやコンボ練習の面白さは手放しで褒められるものの、やはり気になったのはこのゲームの複雑さ・ハードルの高さでした。

いくら連打コンボで遊んでもそこそこ楽しいとはいえ、ちゃんとした試合をしようとなると、覚えることは膨大です。1キャラだけでも大量のコンボルートや立ち回り、セットプレイがあるというのに、それがあと3キャラも覚えないといけないとなると、気が遠くなります。

ずっと遊び続けていれば、4キャラを手足のように動かせるようになり、お互いのキャラ相性を見ながら臨機応変にカウンターピックをして戦えるようになるのでしょうが、果たしてその醍醐味を味わえるところまで辿り着ける人がどれほどいることか……疑問に思ってしまいます。

それを補助する導線があまり引かれていないのも気になるところです。

アシスト周りの細かい挙動・仕様や、防御のテクニックなど、最初のチュートリアルで教わることよりもちょっと深い情報はすべて「バトルガイド」の項目に文章でまとめられています。それぞれ項目ごとに実践できるチュートリアルもありますが、これをひとつずつ確認して頭に叩き込むのはマストといっていいでしょう(知らないとただ損をするばかりです)。もう少しこの追加チュートリアルが「遊び」としてゲーム内に組み込まれていてほしかったところです。

また、これはほぼすべての対戦ゲームに言えることではありますが、奥深い対戦をするうえで必要になってくる知識やテクニックは、コミュニティやユーザーがネットに掲載する情報頼りになっている節があります。

これらすべてを開発が発売前から想定するのは不可能だとは思いますが、もはやeスポーツとしてコミュニティと二人三脚で盛り上げるのが当たり前な昨今であれば、どのタイトルももっと相互に共有し合ってほしいなと日頃から感じています。

本作は公式の日本語Xアカウントもなく、公式YouTubeが挙げるキャラクターガイドも英語のものしかありません。日本でのヒットを目指すには、心もとない状況にも見えます。

すでにいくつかの2D対戦格闘ゲームを遊んできた人なら、見覚えのあるシステムばかりなので問題なく遊べるでしょうが、初めて格ゲーを買ってみたプレイヤーを逃さないような仕組みやコンテンツを、もっと積極的に出していく必要はあるでしょう。

その他、アシストを連打すると順番が入れ替わったり自分の腕前を自己申告する形であるがゆえにランクマッチのプレイヤースキルに幅があったりと、細かい問題点もありますが、そのあたりはアップデートなどで是正されていくことを祈りましょう。

コマンドは簡単で、キャラクターや演出も魅力的ですが、やはり長いコンボを練習したり、アシストを絡めた戦術を積極的に調べたりする必要はあり、プレイヤーが自身で高くモチベーションを保つ努力をすべきであると感じました。

そもそもエピソードの最後に登場するボス・チャンピオンもCPUのくせになかなか強く、格闘ゲームにまったく触れたことがない人では到底敵わないでしょう。

深い部分は充分に成立しているゲームだからこそ、初心者の目線に立った丁寧な施策が早急に求められます。

©2026 MARVEL

©2026 Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by ARC SYSTEM WORKS CO.,LTD

Game*Spark レビュー『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』 PS5 / PC 2026年8月7日

ド派手な演出と掛け合い、そして無限の可能性があるコンボが楽しい

GOOD

  • アークシステムワークスの描く魅力的なキャラクターと演出の数々
  • やればやるほど上手くなれるコンボやセットプレイの構築
  • 簡単な入力とリンクアタックで初心者でも楽しいバトル

BAD

  • 日本語の公式情報が少ない
  • 拭いきれない4vs4というハードルの高さ
  • 同ランク帯でも感じるプレイヤースキルの差
【PS5】MARVEL Tōkon: Fighting Souls
¥6,606
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
Marvel Tokon: Fighting Souls ストーム ゲーム アート トレーナー
¥4,150
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:各務都心,編集:みお

ライター/ 各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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