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東京の地下を破壊しながらトレハンに突き進め!レトロ風味の硬派RPGがコンソールに登場『Metro Quester』【プレイレポ】

東京の地下を舞台にしたポストアポカリプス・ダンジョン探索RPG『Metro Quester』。そのプレイレポートをお届けします。

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東京の地下を破壊しながらトレハンに突き進め!レトロ風味の硬派RPGがコンソールに登場『Metro Quester』【プレイレポ】
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寒さが一段と強まる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回はスイッチ/PS4/PS5/Xbox Series X|S/Xbox oneで配信された、ダンジョン探索RPG『Metro Quester』のプレイレポートをお届けします。

『Metro Quester』とは

本作はマンガ『BASTARD!! 暗黒の破壊神』などで知られる漫画家・萩原一至氏が世界観構築を担当し、『モンスターコレクションTCG』などを手掛けたゲームデザイナー・加藤ヒロノリ氏がゲームデザインを行ったPC用ゲーム『Quester』を、家庭用ゲーム機向けにケムコが移植したタイトルです。パンデミックと天変地異が世界を襲い、地下からは異形のモンスターが溢れるようになったポストアポカリプス世界で、生き延びる道を探すべく地下に集った人々――「クエスター」を率いて、広大なダンジョンと化した東京の地下を探索しながら、ダンジョンに巣食うモンスターの撃破と天変地異の謎の手がかりを追っていくダンジョン探索RPGになります。

暗闇に包まれた迷宮を浄化燃料の続く限り探索せよ

本作のゲーム構成は主に「拠点での準備」→「ダンジョン探索」の繰り返しで構成され、ダンジョン探索パートでは自パーティの周辺の状況が2D表示されます。暗闇で表示されているブロックは未探索領域で、自パーティが周辺に近付くことによりその場所が明るく表示されるようになります。こうして未探索領域を少しずつ埋めていくことが、ゲームの目的の1つです。

また、探索パートで1歩歩くたびに「浄化燃料」を消費し、この浄化燃料が0になると強制的に拠点に帰還することに。ダンジョン内には「壊せる壁」も多数存在し、時には「壊せる壁」を「浄化燃料」を消費して壊していくことも必要です。クエスターたちが生き延びるためには食料も必要で、10日ごとに既定数の食料を集めていないとゲームオーバーとなってしまいます。一度探索済みになったエリアはL/Rボタンでマップを参照できるので、これで食料のあるエリアなどを確認・採取を繰り返しながら、未踏破領域に挑んでいきましょう。

最初の拠点は「トーキョー」ですが、探索を進めていくと「ギンザ」「ウエノ」など、東京各地の地名を冠したベースキャンプを発見することがあります。こういった場所には新たなクエスターがいることがあり、仲間に参入させられるほか、拠点を各ベースキャンプに移動することができます。但し拠点の移動には食料がかかるので、残り食料や未踏破領域と相談しつつ、適切なタイミングで拠点を移動していきたいところです。なお各ベースキャンプの位置は現実の東京の地理関係にかなり近いものとなっており、東京在住の方ならば多少ゲームを有利に進められるかもしれません。(逆に言うと、東京の地理に馴染みのない地方民(筆者含む)はちょっと不利かも?)

個性豊かなキャラクターと無数の装備を組み合わせ、最強のパーティを構築せよ

本作に登場するクエスターたちは主にダメージディーラー系の「お巡りさん」「自衛隊」「博士」、タンク系の「機動隊」「乱暴者」、ヒーラー系となる「和尚」「科学者」、ダンジョン探索で真価を発揮する「泥棒」のクラスに分類されていて、それぞれのキャラクターが個性豊かなスキルを覚えていきます。また、各キャラクターは2つの武器と1つのアクセサリを装備することができ、各武器やアクセサリにもスキルが多数付与されています。本作では武器ごとに命中率や攻撃威力に要求される能力値が異なるため、各キャラクターの長所に見合った武器を装備していく必要があります。

武器やアクセサリは主にダンジョン内に置かれた「金庫」を開けて手に入れるほか、モンスターからも稀にドロップします。固定位置に配置された金庫は一度拠点に戻ると復活するので、強力なアイテムを求めてひたすら金庫漁り……という、トレジャーハンティングの楽しさも本ゲームには詰まっています。

ダンジョン内の敵シンボルと接触すると戦闘へと突入です。本作の戦闘は各キャラクターが覚えているスキルや、武器・アクセサリに付与されているスキルを組み合わせ、1ターンに最大3回行動できる風変わりなターン制。

各キャラクターの左下に表示されている数値は「ヘイト」を表しており、この値が高いほど敵からの攻撃を受けやすくなります。ヘイト値を大幅に上昇させる「前衛」というスキルなどを組み合わせることにより、戦闘におけるヘイトコントロールが可能で、このヘイトの扱いこそがパーティの生存確率を上下すると言っても過言ではありません。なお、本作の戦闘は一度行動を決めてさえしまえば後は高速でターンが進行するほか、進行速度も最大3倍速にまで設定できるので、戦闘のテンポは非常に良いです。この戦闘のテンポの良さと探索画面のレスポンスの良さとわかりやすさが合わさって、本作はダンジョン探索RPGとして小気味よいプレイ感覚に仕上がっています。

キャラクターの掛け合いやストーリー的な演出一切なし。「だが、それがいい」という人向け

ここまで本作のダンジョン探索RPGとしての評価をご紹介してきましたが、本作には人によっては欠点と捉えられる部分も多いです。

その代表格が「キャラクター同士の掛け合いが一切ない」こと。各クエスターは個性的な外見こそ持ってはいるのですが、セリフは一切用意されておらず、仲間に参入する際もフォーマット通りの定型文が表示されるだけで、各キャラクターのバックグラウンドの説明や、キャラクター同士の関係性の説明などはまったくありません。『ウィザードリィ』に代表される、自分でキャラクターを作成してパーティ編成し迷宮に挑むようなダンジョン探索RPGではこのような仕様はある意味必然なのですが、パーティ編成の幅自体はあるとはいえ、プレイヤーキャラクターの個性が固定のRPGでこういう仕様なのはかなり珍しいと思います。

また、ストーリー的な部分が語られるのも一部のブロックを調査したときや、ボス格の敵を倒した際のみ。それもわずかな文章が表示される程度で、演出というものは皆無と言っていいでしょう。という訳で、「キャラクターの魅力」や「奥深いストーリー」といった、90年代以降のJRPGに求められるような要素を目当てに本作を遊ぶと、肩透かしを食う可能性が非常に高いのが本作です。緑色を基調にしたグラフィックもレトロRPG、というか『ドラゴンスレイヤー』を強く意識したのは理解できますが、前述の90年代以降のJRPGの観点からは全体的に簡素という印象が否めません。

しかしながら先述した通りダンジョン探索RPGとしては全体的なテンポも良く、ゲームバランスも絶妙な印象を筆者は受けました。また本作クリア後には「NEW GAME+」、すなわち「強くてニューゲーム」が用意されており、敵がより強化された状態で新たな周回に挑める……とやり込みに向いた仕様も用意されています。「遊びやすいダンジョン探索とトレジャーハンティングに没頭したい」という人には、本作はうってつけのゲームと言えるでしょう。また本作の前日譚となる『Quester: Osaka』のクラウドファンディングプロジェクトも160万円超を集めて終了したので、興味のある方はそちらも楽しみに待ちましょう。

スパくんのひとこと



「ストーリーや設定なんて飾りです、CRPGの魅力はトレハンとキャラクター強化にあります」という人なら、本作を気に入ること間違いなしスパ!



タイトル:Metro Quester
対応機種:スイッチ/PS4/PS5/Xbox Series X|S/Xbox One
記事におけるプレイ機種:スイッチ
発売日:2023年12月15日
著者プレイ時間:15時間
サブスク配信有無:
価格:2,200円(税込)
※製品情報は記事執筆時点のもの

ライター:ずんこ。

ライター/石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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