気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Nao Games開発、PC向けに6月9日にリリースされた日本産キーボード連打型ハクスラアクション『Berserk or Die』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、戦場にたった一人取り残された兵士を操作し、左右から迫りくる敵を撃退していくアクションゲーム。キーボードのQからRの左4列を押せば左側を、UからPの右4列を押せば右側を攻撃し、スペースキーでスタミナを回復。マウスを激しく動かすと必殺技発動という一風変わった操作法が特徴です。
『Berserk or Die』は、399円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
柴田氏 Nao Gamesの柴田直と申します。約17年ゲーム会社で働いておりました。グラフィックデザイナーで入社し、ディレクター、企画、プログラマーも経験することができました。2021年1月に独立し1人でゲームを製作しております。
一番好きなゲームは『電脳戦機バーチャロン(OMG)』です。スピード感のあるゲームが昔から好きです。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
柴田氏 一言で説明すると左右からくる敵をキーボードを叩くような操作で倒すアクションゲームです。左右からくる敵を倒すゲームは数えきれないほどあり、何か他にはない特徴を出そうとし、アーケードゲームのような体感ゲームに近い操作性にすると面白いと思いました。
体感ゲームは専用コントローラーが必要なものが多いのですが、それだとたくさん人にプレイしてもらうことができません。そこで、ゲーム制作の目の前にあるキーボードを使ったものにしようと考えました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
柴田氏 poncleの方に頂くまで『Vampire Survivors』はプレイしたことがありませんでした。頂いてからプレイして、アイテムの効果などを参考にしたところがあります。私は他のゲームとできるだけ似ていないようにしたいと思っているので、近くなりすぎないようにも意識はしました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
柴田氏 poncleにパブリッシングをしていただいたことです。Bitsummitでponcleの方に声をかけていただいて、次の日に会えないかと言われました。私はおそらくグラフィックのお仕事の話だと思っていたのですが、実際に聞いてみると私のゲームのパブリッシングについてでした。その場で条件面や進め方まで教えていただけるような、話の進行が速いパブリッシャーは初めてで、とても良い印象でした。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
柴田氏 キーボードは言語によっていろいろな配列があるようです。例えばドイツ語圏ならQWERTZ、フランス語圏ならAZERTYというものがあります。このゲームはキーボード全体を使うため、配列が違うとうまく操作できず、対応してほしいといったものです。次のバージョンの1.0.2で対応予定です。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
柴田氏 フィードバックはできる限り細かいものも拾って対応しております。私は1人で作っておりますので、他の方からのご意見はとても参考になります。また、ステージやキャラクターの追加も予定しております。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
柴田氏 特に連絡も必要ありませんし、ご自由に配信などをしていただいて問題ありません。実は私も15年くらい前、PeerCastというもので実況配信をしていたことがあります。その時はゲーム実況で収益化は考えられないくらい規模の小さなものでした。
――最後に読者にメッセージをお願いします。
柴田氏 私のゲームは過去にはなかったもので、実際にプレイしないと楽しさは分からないと思います。ですので、ぜひ一度プレイして今までにない操作性を体験してください。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








