常に最善の戦術を選ぶことが最重要!“弾薬、体力”のリソース管理が緊張感を生むターン制ストラテジー『自由の鎖』【先行プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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常に最善の戦術を選ぶことが最重要!“弾薬、体力”のリソース管理が緊張感を生むターン制ストラテジー『自由の鎖』【先行プレイレポ】

回復ポイントも武器商人もいないので、すべて現地補給!

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常に最善の戦術を選ぶことが最重要!“弾薬、体力”のリソース管理が緊張感を生むターン制ストラテジー『自由の鎖』【先行プレイレポ】
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NordcurrentおよびNordcurrent Labsが手がけるPC(Steam)/PS4/PS5/Xbox向けポストアポカリプス・ターンタクティカルアドベンチャー『自由の鎖』が2025年4月15日にリリースされました。

本作は近未来ディストピア世界での東欧を舞台に、エリート特殊部隊としてクリーチャーや敵兵と対峙していくターン制ストラテジーゲームです。『自由の鎖』の魅力を端的に言うならば、「緊張感」そして「資源のやりくり」です。

“自らの部隊が行動を終えた後、敵が一斉に動き出す”という形式のターン制ストラテジーに求める歯ごたえの高さも十二分に備わっており魅力的ですが、本作の難しさ(=楽しさ)は「戦闘で消費してしまった銃弾や体力は、次の戦いにも引き継がれていく」というシビアさにあります。

本作はポストアポカリプスな世界とあって、世界破滅のきっかけになった謎の結晶やそれらに伴う巨大なクリーチャー……そして副産物的に生まれる「能力」ももちろん存在しており、間違いなく本作を彩るひとつの要素です。

しかし基本はハードコアな銃撃戦がメイン!“特殊部隊が敵地のど真ん中で任務を遂行する”体験が味わえる『自由の鎖』、その先行レポの模様をお届けしていきます。

『自由の鎖』Steamストアページ

博士の息の根を止めろ!リソースを管理が重要となる“敵地での作戦”が緊張感を生む

本作は、架空世界でのポストアポカリプスということもあって独自の用語が多めですが、主人公たちが所属するのは「ソブリン」という政権であるということ、そして「革命をもくろむ『スヴェトロフ』を倒す!」という認識さえあればひとまず序盤のプレイに支障はないでしょう。

ゲームを始めるとまずは、主人公となる特殊部隊「フィデル」「ソラ」「コーバン」「デリク」が重要人物「スヴェトロフ」を抹殺するために敵陣に突入するシーンから始まります。しかし乗ってきたヘリは撃墜し、パイロットは死亡! さらには隊員同士が分断されてしまいます。

「コーバン」「デリク」のふたりで行動するわけですが、目の前に立ちふさがるのは現地の敵対勢力のみならず、とんでもなくデカいクリーチャーまで……。いきなり「特殊部隊とはいえ、歯が立たない化け物もいるんだ」という絶望感に襲われてしまいました。

チュートリアル後には「フィデル」「ソラ」に視点が移り、とりあえず「コーバン」「デリク」との合流を目指すことになります。本作の主人公が誰かと聞かれると、筆者はリーダーであるフィデルを挙げたくなりますが……おそらくは“部隊そのもの”が主人公でしょう。それにしても任務目的が「スヴェトロフ博士の息の根を止める」だったりと、荒くれ部隊っぽい台詞回しが非常に良い感じ。

本作では戦闘前の移動などでキャラを自由に操作して探索することが可能で、この戦闘に誰を立たせるかは自由に選ぶことができます。

そして、この自由行動の主な目的は「マップ移動」ではなく、銃弾やクラフト素材を探すこと。本作は原則的に「現地補給」なので非常に重要なフェーズなのです!

この「現地補給」こそが『自由の鎖』最大の特徴と言えるでしょう。

本作には弾薬を補給してもらえる便利なポイントなんてありません。戦闘後に減った体力は引き継ぎですが、回復ポイントなんてありません。

「ライフルの弾薬が少ないから、必死でマップを探索する!」「クラフト材料のスクラップはどこだ!」「医薬品がもう少ないから、瀕死のコーバンには後ろで戦ってもらおう」といろいろ考えさせられるゲームなのです。まさしく“単独で敵陣の中を突っ切る感覚”が味わえる、ミリタリー作品でもあるのです!

ちなみに、探索の途中でとんでもない強敵に出くわすこともあります。弾薬が貴重な本作では避けて通りたい相手ですが、見つかると逃げられません。

ただ、強敵を倒すとショットガンなどの報酬が手に入りますので、報酬とリスクが見事に釣り合ったバランスだと感じました。

『自由の鎖』Steamストアページ

常に“最善の戦術”を実行せよ!行動力の使い方が重要な戦闘

戦闘はAP(行動ポイント)を消費してキャラを動かしていくというオーソドックスなターン制ストラテジーです。本作の面白いポイントとして、“銃弾の命中率を、APを消費して底上げする”というシステムも存在しています。

「きちんと狙う」動作がAPとして消費されるのは納得できますし、システムとしてみても「移動するためのAPを残すか、ここで仕留めるか」と考えさせてくれますね。

APを消費して命中率を上げた結果、難しい攻撃が通った際は嬉しさもありますし、逆に運が悪ければ「仕留めるべきタイミングで外す」なんてこともあるでしょう。さらには敵の銃撃も命中率に左右されるので、運が良ければ弾に当たりません。でも運が悪ければ……。

そして、キャラごとの固有スキルもあり、バイオクリスタルという装備にて特殊能力も設定できます。たとえば「ソラ」は固有の能力として、フックを使用しての長距離の移動が可能です。これを使って狙撃手とするか、あるいは離れた味方のカバー要員として使うかは完全にプレイヤーに委ねられます。

固有能力以外にも、バイオクリスタルという装備を装着することで味方の立ち位置は大幅に変わります。

ステータス変化、回復や被弾ダメージ低下といったベーシックなモノから「発動後、対象とした敵を倒すことでAPを回復できる」「範囲内に入ってきた敵を自動でカウンター狙撃」というものまで。永久的に体力をアップさせるアイテムなどもありますので、強引に攻め込む切り込み役を作ることも可能。

本作で操作できる味方キャラは限られているため、「自分が設定した役割」を各キャラに設定していくことになります。“自分の特殊部隊”を作り上げていく面白さもありますし、なにより役割として上手く機能すると非常に気持ちいい!

本作で一度でも泥沼の戦いをしてしまうと、限りある資源がなくなり後々にまで影響していきます。立て直しに時間がかかるわけですね。ですので、どんな状況でもコスパの良い最善の戦術を実行する必要があり、この緊張感こそが『自由の鎖』最大の面白さでした。

ちなみに、難易度はいつでも選択可能です。「強すぎる」あるいは「簡単すぎる」と感じる方は途中でも設定を変更することができるので、ご安心ください。

筆者は今回のプレイにあたり平均となる「アドベンチャー」を選びましたが、序盤といえども油断すると窮地に立つとはいえ、弾薬が完全に尽きてしまうということはない難易度でした。


総評として、『自由の鎖』は、戦闘で常に最善あるいはベターな展開を求められるため、どんな場面でもスリリングな緊張感が味わえます。

同時に探索でも物資を探すという目的が存在しており、パターン化して飽きることはないでしょう。(特殊な能力はありますが)“物資が限られたリアルな戦場”をこれでもかと味わえる魅力を持った作品でした。

ポストアポカリプス・ターンタクティカルアドベンチャー『自由の鎖』はPC(Steam)/PS4/PS5/Xbox向けに2025年4月15日発売です。

《高村 響》


ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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