『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】

ダイスロールで謎が解けなかったり……!TRPGライクが良い感じの“不自由”を与えてくれます。

連載・特集 特集
『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】
  • 『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.』PC-98風なグラフィックで繰り広げられる疑心暗鬼の惑星探索!TRPGライクな“不自由さ”の中で陰謀を紐解け!【BitSummit Drift】

7月19日から21日にかけて、インディーゲームの祭典「BitSummit Drift」が開催中。本記事ではアドベンチャーRPG『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.(スターヴェイル・プロトコル)』のプレイレポをお届けしていきます!


本作はPC-98風なグラフィックとTRPGライクなシステムが印象的なタイトル。発表当初は簡体中国語のみ対応していましたが、「BitSummit Drift」出展にあわせて日本語でのリリースも発表されました。こちらでは、そんな『スターヴェイル・プロトコル』試遊台を触ってみた感触をお届けします。

◆レトロテイストで彩られた世界を調査していこう!TRPGライクなシステムで繰り広げられるアクシデント続きの惑星探索

『スターヴェイル・プロトコル』の物語は、主人公「アーニャ・アフリントン」が宇宙船にて冷凍睡眠を解除されるところからスタート。主人公をサポートしてくれる女性型ロボ「秋海」によると、この時点ですでにトラブルが発生しており、予定よりも20数年長く眠っていたことが明らかになります。アーニャは大手貿易商社の上級幹部として“戦闘特化”ですこし抜けている秋海とともに「惑星沈黙事件」を調査しに向かっていたわけですが、なんと予定より“19280倍”の遅れに!

さらに問題は続き、着陸すらままならず不時着の形となり、宇宙船が大破。この衝撃で主人公・アーニャは一部の記憶を喪失してしまいます。様々な情報が欠落した状態で遭難という不測の事態などに対処することになるので、すべてが未知……。冒頭から謎のトラブル続きで、なにか裏があるかもと不安な気分にさせてくれますね。

秋海と話し合いつつ、不時着時に大破した宇宙船を調査することになるのですが、ゲームはこの未踏破エリアを開拓していくことで進行しそう。ランダムで発生するイベントを「情報」「工学」「実戦」「交渉」の各種ポイントを消費して解決していくわけです。このポイントは、冒頭で選んだ主人公の出自によって初期値が変わります。たとえば「情報処理分析者」であれば当然「情報」ポイントが多く、「機械工学技術者」であれば「工学」が多いといった具合です。

さらに本作はダイスロールによる成否判定システムが存在しており、その補正にも影響してくるため、状況によっては解決できない事態に陥ることもしばしば……かなりのTRPGらしさを感じさせてくれるシステムです。筆者がプレイした際には「情報」ポイントを消費して墜落にかかわるかもしれない陰謀の痕跡を見つけることができましたが、逆に言えば「情報」がなければこれはわからなかったかもしれません。プレイごとに、別のゲーム体験ができそうです。ブースのスタッフに話を聞いたところ、エンディングは複数あるらしく「完全に謎を解き明かすためには何度かの周回プレイが必要になるかも」とのこと!

そんなわけで未解決イベントをできるだけ回収するよう、アイテムなどを探して船内を歩いていると、謎のロボットが襲撃してきました。ここでは戦闘特化型の秋海が前に立ち戦闘を行います。ここで特徴的だったのが、秋海における「攻撃」「防御」などの出力を調整できること。敵にも同じステータスがあるため、「解析」することにより攻撃ミスなどを防ぐことができます。

しかし「解析」も初期ではターンに一回だけ。攻撃と同時に行えるので邪魔にはなりませんが、敵も攻撃してくる中で無制限に行えるわけではありません。解析が間に合わないターンは少ない情報で出力を調整し、攻撃をしかけていくことになります。逆に、敵の種類とステータスが常に一致しているなら、解析する必要のない2戦目が有利かも……? 秋海はスキルとして「磁気銃」から「粒子砲」まで装備していて、可愛らしい見た目にそぐわぬ高火力な兵器をぶっ放してくれます!

そしてこの謎のロボットを掃討すると、これをけしかけた少女「リニーク」が出現しました。このままストーリーは進行し、彼女とともに行動することに……。しかし、場所が移るとはいえまだ不時着した宇宙船の中を完全に調査できていません。「行動回数」あるいは「時間経過」がきっかけとなりイベントが進行していくなら、「周回が前提となる」との言葉通り、初見で真実を知るのは難しいかもしれませんね。

今回、試遊で体験した限りではすべてに猜疑心が湧いてしまうような雰囲気を感じました。実際に本作は“陰謀”などがキーになるらしく、短いデモプレイ中でも蓄積されていった「不安感」はゲームが用意した仕掛けのよう。可愛らしい少女たちとともに、疑心暗鬼を感じることのできる作品です。同時にTRPGライクな「探索の不自由さ」もいい感じで、もう少しで謎がわかりそうなのに!とやきもきさせてくれます。しかしストーリーが(こちらの達成状況にかかわらずですが)サクサクと進むのは良い塩梅です。

また、本作は基本的に常に緊迫感があるものの、冷凍睡眠が解除されたあたりで秋海が「冷凍睡眠のエラーくらいで自分の名前がわからなくなったりしませんよね!」と、“主人公名変更”をどこかメタ的に切り返すユーモアも存在していました。

ちなみに、気になる日本語翻訳についてはかなり精度が高く、筆者が見た限りでは翻訳による不自然な点などは見つかりませんでした。レトロテイストかつ謎に満ちたSFが好きであるという方のみならず、TRPGライクな作品が好きなユーザーには刺さりそうな『STARVEIL PROTOCOL A.A.A.(スターヴェイル・プロトコル)。ぜひチェックしてみてはどうでしょうか。


「BitSummit Drift」は2024年7月19日から21日まで開催。Game*Sparkでは多数の現地取材記事を掲載していくので、今後もお楽しみに!

インディーゲームの祭典「BitSummit Drift」特集記事はこちら!




《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top