「今のシステムでゲーム60fps動作させるのはそんなに難しいの?」海外ゲーマーらの激論 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

「今のシステムでゲーム60fps動作させるのはそんなに難しいの?」海外ゲーマーらの激論

素朴な疑問に様々な意見が集まる。

ゲーム文化 カルチャー
「今のシステムでゲーム60fps動作させるのはそんなに難しいの?」海外ゲーマーらの激論
  • 「今のシステムでゲーム60fps動作させるのはそんなに難しいの?」海外ゲーマーらの激論
  • 「今のシステムでゲーム60fps動作させるのはそんなに難しいの?」海外ゲーマーらの激論
I'm obviously not a developer by asking this question, but with today's gaming systems why is it so difficult to make games run at 60fps?
byu/BornYinzer ingaming

60fps。ゲーマーならよく耳にする単語ですが、全てのゲームが実現できないのはなぜ?と思ったことはないでしょうか?この記事はそんな素朴な疑問のヒントになるかもしれません。

I'm obviously not a developer by asking this question, but with today's gaming systems why is it so difficult to make games run at 60fps?(ゲームクリエイターじゃないけど、今のシステムでゲームを60fpsで動かすのはそんなに難しいの?)という興味深い議論がRedditに投稿されています。


目に見えるものも見えないものも処理しなくてはならない

この疑問に対して、「システムで処理できる以上のものをゲームに追加するからだ。簡単なことだ。 どんなゲーム機でも60fpsでゲームを動かすことができるし、何十年もそうしてきた。 ハードの性能の問題ではなく、開発者が性能よりも新機能やより優れたグラフィックを選ぶということだ」というコメントや、「グラフィックだけでなく、チャレンジングなゲーム機能でCPUに負担をかけることも、パフォーマンスをボトルネックにする。『ドラゴンズドグマ』がコンソールでひどかったのがこれが原因だった。 テラフロップスを増やしても、プロセッサーの高い要求には対応できない。 しかし、本質的にはハードへの要求が高まるようなゲームを作るのは、スタジオの選択なのだ」といった意見が見られます。


fps60から少し逸れますが、「グラフィックだけでなく、チャレンジングなゲーム機能でCPUに負担をかけることも、パフォーマンスをボトルネックにする」に対し、「その良い例が、大規模な『Dwarf Fortress』を運営することだ。スーパーコンピュータを持っていても、ゲームにはグラフィックはない。しかし長時間プレイしていると、結局は動作が遅くなります。『CK3』や『RimWorld』も良い例です」とのコメントもありました。

『CK3』や『Hoi4』をプレイするときに、いろんなグラフィックスやエフェクトを「低」や「なし」にする人もいるかもしれません。作ってくれた人に申し訳ないと思いつつ……

ゲームテスターが語る開発現場

「私はビデオゲームのテスターだが、60フレームというのは膨大なフレーム数で、非常に短い時間でプロセッサーが処理する膨大な計算量だ。1フレームは17ミリ秒だ。 ライティング、テクスチャ、VFX、UIなど、プレイヤーが見えるものすべてをレンダリングするのに17ミリ秒。 インタラクション・ボリュームやコリジョン・ボリュームなど、目に見えないものの処理も必要で、オーディオ、アニメーション、AIの処理に17ミリ秒。 変数の計算にも17ミリ秒かかる。これらのバランスを取る必要があるし、 ゲームに追加すればするほど、処理に時間がかかる。」と語る人が登場。

この人物は続いて、「4Kテクスチャはレンダリングに時間がかかるし、高密度のテクスチャも同じだ。より詳細なアニメーション、より正確なコリジョン、より良いライティング。 つまり、ビジュアルクオリティとパフォーマンスの間にまたがる境界線があるわけだ」と現場の声を伝えています。

「さらに、なんとかしてゲームの目標フレームレートを超えることができた場合、その余裕は後でハイクオリティに充てられてしまいます。ゲームの目標が30fpsで、実際には40fpsが出ている場合、より良い布シミュレーションや追加のNPCエージェントを実装する余裕ができることです。それらを追加して再び30fpsに戻ってしまうのです。」などの詳細な解説、さらに目標を超えても、じゃあさらにクオリティを上げようと改善が行われるという意見も見られました。

ゲーム開発はどんどん美麗になり、より多くのキャラが動き、より作りこみが必要になっています。一例としてCEDEC2024の『鉄拳8』エグゼクティブプロデューサー原田氏の基調講演が参考になるかもしれません。28分30秒あたりから、ニューヨークステージを例にステージの作りこみについて語っていますがステージの何十倍もの広さを作っていることがわかります。プレイキャラだけでなく背景の人や看板、車両の動き、光の表現など見えるもの、さらにバックグラウンドで動くものを処理しなくてはならず、何よりもプレイキャラも滑らかに動かそうとするとシステムの処理を超える要求が生じます。ゲーム開発は、開発者のやりたいことをいかにわかりやすく美しく伝えるかのせめぎ合いなのかもしれません。

《HATA》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲーム文化 アクセスランキング

  1. 『カービィのエアライド』22年越しに海外版パッケージの元画像が特定―様々なタイトルで使われる老舗の写真素材集

    『カービィのエアライド』22年越しに海外版パッケージの元画像が特定―様々なタイトルで使われる老舗の写真素材集

  2. 『SILENT HILL f』主人公役・加藤小夏さん、レンタル脱却し「PS5を購入するだけの動画」を投稿!店内を見ながらレジまで、一部始終を撮影

    『SILENT HILL f』主人公役・加藤小夏さん、レンタル脱却し「PS5を購入するだけの動画」を投稿!店内を見ながらレジまで、一部始終を撮影

  3. 海外有名アダルトサイト、もっとも検索された2025年の「ゲームタイトル」「ゲームキャラクター」を公開。栄誉(?)に輝いたのは果たして?

    海外有名アダルトサイト、もっとも検索された2025年の「ゲームタイトル」「ゲームキャラクター」を公開。栄誉(?)に輝いたのは果たして?

  4. 『スカイリム』ヘイムスカーが“コマネチ”説教するMod登場―話が入ってこない全力のギャグポーズ

  5. 呪われたビデオの世界で行方不明の兄を探すサバイバルホラーゲーム『Dead Format』配信!独自制作の実写VHS映像も登場

  6. 『月姫』アルクェイドのモデルとされる人物、詳細23年越しに明らかに―海外ファンの調査、実を結ぶ

  7. 今は亡き伝説のプログラマーによる未発売のNESゲーム『Xcavator 2025』新作として発売へ。パッケージ版ソフトを2026年第2四半期に発売へ

  8. 『SILENT HILL f』加藤小夏さん&岡本基シリーズP緊急インタビュー!「雛子はきっと抱え込みすぎてる」キャラ分析や演技の苦労を訊いてみた【TGAノミネート記念】

  9. 『スパロボOG』新作プラモ「HG ヒュッケバイン(PTX-08R)」が発売間近!新たな商品画像も一挙お披露目

  10. 『ゼルダ』『GTA』らに影響受けたかわいいドット絵のダンジョン探索×ドライビングの終末アクションRPG『RoadOut』2026年3月に配信決定!

アクセスランキングをもっと見る

page top