よりパワフルなゲーム体験を味わえるゲーム機「PlayStation®5 Pro」が、ついに発売を迎えました。GPUの強化やアップスケーリング技術“PlayStation®スペクトルスーパーレゾリューション（PSSR）”の導入、レイトレーシング機能の強化などゲームの体験をさらに底上げする機能が多数備わっており、特に大作が好きなゲーマーにとっては要注目なゲーム機といえます。
「PlayStation 5 Pro」公式サイト
本記事では、そんな「PlayStation 5 Pro（以下、PS5 Pro）」の機能や魅力、そしてこのモデルならではの魅力にマッチするタイトルをひとまとめにして解説。購入を迷っている方はぜひチェックしてみてください。
強化されたGPU性能と「PlayStation スペクトルスーパーレゾリューション（PSSR）」がもたらすものとは？
PS5 Proで多くのゲーマーが期待しているのは、やはりグラフィックとパフォーマンスの向上でしょう。まず、グラフィックを処理するGPUは既存のPS5と比較するとコンピュートユニットの数が67%増加し、GPUメモリも28%高速化されます。これによってゲームプレイ時のレンダリング速度が最大45%アップ。つまり、美麗なグラフィックを処理する速度がこれまで以上にスムーズになっているのです。
SIEとAMDが共同開発した新技術「PlayStation スペクトルスーパーレゾリューション（PSSR）」は、機械学習ベースの技術を活用したAIアップスケーリングで、映像の鮮明さをより引き出すことができます。
これらの機能は、人物やオブジェクト、環境などのグラフィックがリッチなAAAタイトルにおいて恩恵を受けられるでしょう。大規模なオープンワールド、もしくはそれに近いデザインのゲームを好むゲーマーにとっては良い選択肢となるはずです。具体的なタイトルとしては、『ドラゴンズドグマ2』や『ホグワーツ・レガシー』、『FINAL FANTASY VII REBIRTH』といったPS5 Proの機能を活用するための無償のソフトウェアアップデートが提供されている「PS5 Pro Enhanced」の表記があるタイトルで効果が見られそうです。
『FINAL FANTASY VII REBIRTH』では、従来の「グラフィックモード」と「パフォーマンスモード（ソフト/シャープ）」の特徴を両立した「エンハンスモード」が用意されています。9月開催の「東京ゲームショウ2024」で事前プレイに参加したGame*Spark編集長も、広大なワールドで描かれる自然環境やスピーディーな戦闘アクションを隅々まで堪能。4K相当のグラフィック/60fpsを実現する「エンハンスモード」の効果を緑豊かな草原のフィールドで味わい、揺れる草木や遠景の表現力の向上だけでなく、アクション発生時でも揺るがない安定したパフォーマンスを実感できました。
レイトレーシング機能の強化でリアルさ向上！
PCでもコンソールでも、安定して楽しむまでのハードルが高いレイトレーシング機能。光線を追跡することで光の当たり方や水面の反射などが現実に近い描写になるというスゴい技術なので、重くなるのは当たり前といえば当たり前です。
PS5 Proでは既存のPS5からさらに強化した「アドバンスドレイトレーシング技術」を搭載しており、光や影、反射表現などのリアリティはさらに上昇。リアルな映像が肝となるレースゲームや、シネマティックなアクションアドベンチャーなどが好きな方に刺さる機能となっています。具体的なタイトルとしては、『グランツーリスモ7』『ザ クルー：モーターフェス』『The Last of Us Part II Remastered』が挙げられます。
また、『グランツーリスモ7』も「東京ゲームショウ2024」のPS5 Pro試遊タイトルとしてピックアップされていました。こちらの見どころはなんと言っても「光に関わる表現のすべて」です。
車体が大きめな「アルファード」のメタリックカラーで、天候はライティング感が分かりやすい「快晴」や“水たまり”の反射もじっくり見られる「雨」をチョイスするという、まさにPS5 Proのレイトレーシングを体感するための“全部盛り”な設定で挑戦。更に美しく感じられるグラフィックスはもちろんのこと、質感を高めながらも安定しているフレームレートでのゲームプレイは、PS5 Proだからこそと言える魅力でした。
「PlayStation 5 Pro」公式サイトWi-Fi 7対応&ストレージ容量の増加でオンラインゲームも安心
既存のPS5の無線LANは「Wi-Fi 6」に対応していましたが、PS5 Proでは最新規格「Wi-Fi 7」に対応します。具体的にどのように変わっていくのでしょうか。
総務省が公開している資料によれば「Wi-Fi 7」の大きなメリットとして、最大通信速度が9.6Gbpsから46Gbpsと約4.8倍にまで向上していることが挙げられます。あくまで理論値であり、環境によって異なることには注意が必要ですが、この進化はFPSや格闘ゲームなどオンラインゲームを楽しむ人にとっては大きなメリット。より安定した速度で通信できるため、ラグに悩まされることも少なくなるはずです。
加えて、帯域幅に「320MHz」が追加されたことでより多くのデータ量が送受信できるようになりました。わかりやすいところではゲームのダウンロード速度がより高速になるという恩恵があり、大ボリュームになりがちな大規模AAAタイトルなどを更に高速でダウンロードして楽しめます。
これらの機能と相性が良い改良点として、デフォルトのストレージ容量が1TBから2TBへと増加したことも注目したいところ。大作リリースが多数控えている中でも同時に多くのゲームをインストールしておけますし、オンラインゲームの頻繁なアップデートやコンテンツ追加で困ることも少なくなるでしょう。ビッグタイトルを好む方やオンラインゲームを中心に遊んでいる方にも、ネットワーク面での向上は強い恩恵となりそうです。
購入してから間もない頃は「大丈夫かな？」と思っていても、ストレージのやりくりでゲームを入れたり消したりするようになると意外とストレスになりがち。「あのゲームもこのゲームもやりたいけど、1TBは心許ない……」と思っている方や、「自前でM.2 SSDを追加導入するか迷っている」という方も、安心感を持てる2TBストレージはオススメできます。
結局どれで遊ぶのがいいの？編集部オススメタイトル3選
ここまでで、さまざまな層のゲーマーに刺さるであろう「PS5 Pro」の魅力を紹介しました。ここからは、具体的にはどういったタイトルがオススメなのかをご紹介します。
『Rise of the Ronin』
幕末時代を描いたオープンワールドアクションRPGである本作は、「PS5 Pro Enhanced」に対応します。和と洋が入り交じる19世紀の混沌とした時代の日本の風景がより美しく精細に描かれるほか、Team NINJAらしい手応えのある戦闘アクションがより高いフレームレートで楽しめるようになっているようです。
一部で話題を呼んだ歴史上の偉人たちとの恋愛模様も、PS5 Proの美麗さを持ってすれば、より好きになってしまうかも知れません……！
『Stellar Blade』
主人公イヴの美麗さが話題になった本作。PS5 Proでは朽ちた都市の表現、グロテスクで精細な敵キャラクターなどビジュアル面でのアップグレードに期待がかかります。もちろん、イヴの艷やかで美麗なフォルムも！
そして、本作は戦闘の難易度が高めなのもPS5 Proの恩恵を感じられそうなポイント。敵を見切って回避やパリィをしなければなりませんが、パフォーマンスがより向上しより安定したフレームレートが出ることで強敵と戦いやすくなりそうです。
『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』
およそ10年ぶり新作となるバイオウェア新作RPGですが、こちらも「PS5 Pro Enhanced」への対応が発売前から明かされていました。PSSR技術によってグラフィックの品質がアップグレードしており、没入感を高めてくれるといいます。
加えて、60fpsのパフォーマンスモードではレイトレース環境オクルージョンも有効になっていて、画質優先30fpsモードでなくともリアルな表現を楽しめるとのこと。新たな大作RPGということもあり、ぜひ美麗なグラフィックでじっくり体験したいところです。
「PlayStation 5 Pro」は、定価11万9,980円(税込)で発売中です。発売を控えているビッグタイトルを美麗なグラフィックス&なめらかなフレームレートでプレイしたい方や、これまでリリースされてきた名作をリッチな環境で再び体感したい方は、改めて公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。
「PlayStation 5 Pro」公式サイト
