「ビジュアル面では、スタジオジブリの映画からインスピレーションを得た」中世シティビルダー『City Tales - Medieval Era』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「ビジュアル面では、スタジオジブリの映画からインスピレーションを得た」中世シティビルダー『City Tales - Medieval Era』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Irregular Shapes開発、PC向けに5月22日に早期アクセスが開始された中世シティビルダー『City Tales - Medieval Era』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Irregular Shapes開発、PC向けに5月22日に早期アクセスが開始された中世シティビルダー『City Tales - Medieval Era』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、中世のヨーロッパを舞台にしたシティビルダー。グリッド式に建物を建設するのではなく、好きなサイズや形で地区を設定することで、建物が自動で生成されていきます。リラックスした雰囲気や色合いも特徴。記事執筆時点では日本語未対応です。

『City Tales - Medieval Era』は、2,300円(8月1日までは20%オフの1,840円)で早期アクセス配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Rémi こんにちは!フランスを拠点とする小さなスタジオ、Irregular Shapesの創設者兼ゲームディレクターのRémi Maletです。スタジオを設立する前は、自動車業界でエンジニアとして働いていました。しかし、ストラテジーやシティビルダーへの情熱が高じて、最終的には自分の夢を追いかけ、本作を作ることとなったのです。

一番好きなゲームですか?でしたら、『Banished』が印象的でしたね。小規模で独立したチームでも、奥深さがあり、やりがいのあるシティビルダーを作れることを教えてくれました。また、『Caesar III』が、私がシティビルダーを好きになるきっかけを与えてくれたことも言っておきたいです。

私はRTSや大戦略ゲームも大好きです。『StarCraft II』『Civilization』(特に『Civilization 4』)、『Total Wars』(特に『Medieval: Total War』)は、何時間もプレイしました。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Rémi 本作は、いくつかの大胆なデザインによって作られています。

まず、地区ベースの計画システムを導入しました。グリッド上に1つずつ建物を配置するのではなく、プレイヤーが自由に地区の形を描くことで、実際の中世都市のような不規則な区画が生まれます。それぞれの区画は、ランダム生成システムを使ってユニークな建物を作り出します。同じ街は1つとないのです。

次に、コンパニオンシステムを構築しました。プレイヤーを孤独な旅にはさせたくなかったのです。本作では、中世の宮廷のように街を支える小さなキャラクターたちを管理することになります。彼らは進化し、経験を積み、物語を動かすことさえあるのです。

これらのアイデアは、このジャンルに新鮮な視点、より芸術的なもの、より没入感のあるものをもたらしたいという願望から生まれました。また、ハードコアなサバイバル系シティビルダーよりも、居心地がよくてリラックスしたものになるかもしれないとも思ったのです。

私たちは、「どうすればプレイヤーに、本当に生きている中世の世界を形成しているように感じてもらえるだろうか?」と自分たちに問いかけたのです。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Rémi もちろんです。ゲーム面では、『Banished』『Caesar III』『Foundation』といった名作にインスパイアされましたが、より大きな都市ですと、『SimCity』や『Cities: Skylines』からも影響を受けています。

ビジュアル面では、スタジオジブリの映画からインスピレーションを得ました。よくある中世の暗い雰囲気ではなく、カラフルで詩的なものにしたいと思ったのです。柔らかなトーンと鮮やかな色彩で、手描きのような見た目を目指しました。私たちが「良い中世感の雰囲気」と呼んでいるものです。

また、実際の中世の町の歴史的な地図などを参考にして、ランダム生成のシステムを構築しました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Rémi 最も記憶に残る瞬間のひとつは、私たちのランダム生成システムで完璧に生成された中世の街を初めて見た日です。何カ月にも及ぶアルゴリズムのチューニングを経て、突然、この生きているようなユニークな街がスクリーンに映し出されたのです。家々は規則的ではなく魅力的で、道は曲がりくねっていて、本当に誰も作ったことがないような感じでした。鳥肌が立ちましたね!

もうひとつの印象的だった瞬間は、Steam Next Festの体験版がリリースされた時です(2025年2月)。40,000人ものプレイヤーが私たちの世界を冒険し、フィードバックをくれ、美しいスクリーンショットまで作成してくれるのを目の当たりにし、チーム全体が深い感動に包まれました。

――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Rémi 最も多かったフィードバックは、本作のリラックス感と没入感についてでした。多くのプレイヤーが、ただ自分の街の中を歩き回り、有機的なレイアウトに感心し、村人たちの生活を眺めるのが楽しいと言ってくれました。これは私たちにとって大きな成功でした。

また、本作の音楽や雰囲気、計画システムの独創性についても高い評価をいただきました。本作のことを 「待ち望んでいた、居心地の良いシティビルダー 」と評価してくれたプレイヤーもいました。

また、本作の改善を続け、コンテンツを追加し、磨きをかけることを後押ししてくれるフィードバックもいただいています。まだ開発途中の早期アクセスであるため、改善の余地があることは承知しています。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Rémi 早期アクセスには明確なロードマップがあります。追加されるのは、

  • 小さな村、謎、城のような新しいシステム

  • 新しいマップ

  • コンパニオンシステムによる、より奥深い物語キャンペーン

  • ユーザーからのフィードバックに基づいた、パフォーマンスの改善と洗練

  • そしてもちろん、あなたの街をより美しくするための多くのビジュアルアップグレードと装飾

私たちは定期的に、6~8週間ごとにメジャーアップデートをリリースします。このロードマップに、コミュニティから報告されたバグを修正するためのマイナーアップデートや、小さな改良を追加することも躊躇しません。

本作は5月22日にリリースされ、7月16日に最初の大きなアップデート0.2が配信されました。新しいマップの追加、完全に再設計されたユーザーインターフェイス、より多くの装飾とグラフィックの改善が行われています。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Rémi 私たちは現在、1.0リリースでより多くの言語を追加することを検討しており、日本語はそのリストに載っています!

私たちはまだ一度も有志翻訳を実施したことがありませんが、このアイデアにはオープンな姿勢です。興味のある翻訳者の方は、コミュニティのDiscordからご連絡ください(リンクは本作のSteamページにあります)。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Rémi 配信も収益化もまったく問題ありません。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Rémi 本作にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます!スタジオジブリの素晴らしい作品が、私たちのアートディレクションにインスピレーションを与えてくれていることをご理解いただけたかと思います。

皆様のご意見、アイデア、ご感想をぜひお聞かせください。特に、ヨーロッパの中世文化をベースにした本作について、どう思いますでしょうか?他の文化からのフィードバックを得るのは、とても興味深いことです。

本作のコミュニティは、いつでも皆様を歓迎します!

また、もし日本の中世を題材にしたシティビルダーに興味がございましたら、ぜひお知らせください。現在、本作のDLC候補について調査中なのです。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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