気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Seethingswarm開発、PC向けに7月28日にリリースされた2Dドット絵アクション『Primal Planet』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、恐竜と古代の部族、宇宙人が一堂に会する奇妙な世界を舞台に、一介の洞窟住人から惑星最後の希望へと成り上がる2Dドット絵アクション。サバイバルクラフトやメトロイドヴァニアの要素が盛り込まれています。日本語にも対応済み。
『Primal Planet』は、2,300円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Albertこんにちは、Albert van Zylです。Seethingswarmとしても知られています。南アフリカ出身で、現在はフィンランドを拠点に活動しているソロ開発者です。Flash時代からゲーム開発を続けており、本作はこれまでで最も野心的なプロジェクトとなっています。
お気に入りのゲームをひとつに絞るのは難しいですが、『Subnautica』『Far Cry Primal』『Hollow Knight』といった作品からは、大きな影響を受けました。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Albert本作は、言葉を使わずに語られる感情的な物語であり、過酷でありながらも美しい先史時代の世界を舞台にしています。そこには生態系があり、生物たちは独立して行動するため、プレイヤーがいなくても世界が存在しているかのような感覚を味わえます。
このアイデアは、人生においてずっと大好きな恐竜やSFへの愛から生まれました。特に「ジュラシック・パーク」を見直した際に強く影響を受け、生存がより大きな何かの一部に過ぎない、あの野生的で太古の感覚を表現したいと思ったのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Albertあります!本作は非常に幅広い作品からインスピレーションを受けています。例えば、ゲームでは『Far Cry Primal』『Subnautica』『PETER JACKSON’S キング・コング』『Celeste』『Axiom Verge』『Hollow Knight』『Rain World』『ゼリアード』などです。また、アニメや映画ではゲンディ・タルタコフスキーの「プライマル」、「ジュラシック・パーク」シリーズ、そして「宇宙戦争」などです。
これらの作品が、本作の感情的なストーリーテリングや雰囲気、ゲームプレイを形作る際に大きな影響を与えてくれました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Albert忘れられない瞬間のひとつは、本作の生態系が本当に生きているかのように動き出したときです。ラプトルがプレイヤーの操作とは関係なく小さな生物を狩る姿を見たとき、この世界がまさに生きていると感じられました。
もうひとつのハイライトは、娘を抱き上げる、妻を抱きしめるといった、言葉を使わない感情的なジェスチャーを作り上げたことです。後にプレイヤーたちから、そうした小さな言葉のない瞬間の数々が、物語への深い共感につながったと聞き、とても大きな喜びを感じました。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Albertプレイヤーたちからは本作に対して、とてもポジティブな反応をいただいています。IGNのレビュアーは「ここ数年でプレイした中でも最も魅力的なゲームのひとつ」と評し、そのクリエイティビティと雰囲気を高く評価してくれました。PC Gamerは「2025年にこれまで遊んだ中で一番楽しかった」と述べ、Eurogamerはゲームにちりばめられた豊富なシークレットや細部へのこだわりを称賛してくれました。
しかし最も心に残ったのは、プレイヤーたちからの感情的な反応です。あるプレイヤーはこの体験を「セリフのないピクサー作品のようだ」と表現し、特に父親と家族の絆を評価してくれました。また、別の親御さんは「子どもと一緒に協力プレイできたのは、とても貴重で意味のある体験だった」とシェアしてくださり、それが強く心に残っています。
本作はまさにそうした感情的な反応を生み出すことを目指して開発されたため、プレイヤーたちから直接そうした声をいただけるのは本当に報われる思いです。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Albertリリース以来、より良く出来たマップやイルカに乗れる機能など、いくつかの快適さ向上アップデートをすでに実装しました。現在は、エイリアンの世界を垣間見せ、物語をさらに深める「拡張エンディング」を含む新たなアップデートに取り組んでいます。
こうしたアップデートを作る上で役立った、プレイヤーの皆さんによるフィードバックには、本当に感謝しています!
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Albertはい、もちろんです!プレイヤーの皆さんが本作を配信したり、コンテンツを作ったりすることを大いに歓迎します。YouTubeやTwitchなどのプラットフォームで収益化するのもまったく問題ありません。コミュニティが本作の体験を共有してくれるのを見るのは素晴らしく、とても感謝しています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Albert日本のプレイヤーの皆さん、そしてインディーゲームのファンの皆さん…ご支援いただき、ありがとうございます!本作が日本を含む世界中の人々に遊んでいただけていることは、私にとって大きな喜びです。言葉がなくても、本作の物語や世界が皆さんの心に特別な形で届くことを願っています。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








