2025年1月、ひとつのゲームタイトルがサービスを終了しました。その名は『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』です。
2014年より開発が始まり、2023年にバンダイナムコオンラインよりリリース。しかし、様々な問題からわずか1年半の運営を経てサービス終了となりました。
しかしながらその世界観を引き継いだ後継作品として、2025年7月に中国にて『ブループロトコル:スターレゾナンス(以下、スターレゾナンス)』が登場。本作はいわゆる“おま国”でしたが、2025年内には日本国内でのリリースが予定されています。
本稿ではそんな『スターレゾナンス』に向け、『ブループロトコル(以下、ブルプロ)』をβ版から遊んだプレイヤー目線から、今わかる情報を基に期待と不安を共有したいと思います。
『ブルプロ』との出会いはネットワークテストから―サ終までを振り返る

『ブルプロ』とは、「PROJECT SKY BLUE」というゲーム・アニメなどのメディアミックスを根幹とした総合企画のメイン軸として作られたゲームです。
2023年6月に「劇場アニメに入り込んだような圧倒的グラフィック」を謳い文句に、その言葉通り誇張抜きで“超美麗グラフィックでのゲーム体験”が売りのオンラインアクションRPGとしてリリースされました。
基本プレイ無料で、いわゆるガチャとシーズンパスを課金の主軸として展開。しかしながら、ユーザーとの認識の乖離などを理由に、惜しまれつつも2025年1月にサービスが終了しました。

筆者とブルプロの出会いは2023年3月31日のネットワークテストからであり、アニメ調の運営型ゲームで遊べる『モンスターハンター』のようなものを期待しての参加でした。
基本システムや遊び方については、テスト時代から一時期に行われた改修を除けば大きな変化は起こっていません。そのため、一貫してネットワークテストから正式リリース後までを含めた本作の楽しかった思い出といえば、“MMOあるある”ではあるものの、コミュニケーションに尽きるかと思っています。
特に、先述の通り劇場アニメの中にいるかのようなビジュアルで撮れるスクリーンショットは、大変遊び応えがありました。ほかにもアクション性でいえば、あまり注目はされてなかったかもしれない要素ではあるものの、敵を踏みつけ直上またはバックステップして距離を取ることができる「エネミーステップ」という、あらゆるモンスターを踏み台にジャンプアクションを行える行動が楽しかった記憶です。
そして『ブルプロ』後期に至っては、ゲームシステムがそれまで素材を集めて装備を作るという遊び方から、ハクスラのようなプレイスタイルに変更。希望の武器がドロップされるミッション(ステージ)をひたすら走る、というような方針に切り替わり、開発チームも模索している様が見えました。そこへプレイヤー側も一緒に乗っかるような感じで、開発と一緒にゲームを作っているという感覚が、今思い返すと良い点だったのでしょう。

しかしながら、右肩下がりのユーザー数や課金要素に対する集金の見込みの低さなどが理由で、残念ながら約1年半もの期間でサービス終了へ。
その背景としてはあくまでプレイヤーの憶測ではあるものの、運営側が遊ばせたいコンテンツと、ユーザー側が遊びたいコンテンツに対する認識の乖離などが大きかったのではないかと思います。
実際、コミュニティ間では基本的にはスクリーンショットやコミュニケーションといったエンジョイプレイを軸に遊びたいユーザーが多かった中、高難度アクションを実装することで「誰が遊ぶんだ?」という声もありました。
また、公式配信でたびたび見られる、新規実装クラスやスキルに関する説明が詳しくできていないことなどが、プレイヤーの信用を損なったようにも感じます。
そのほか細かい点としては、メニュー画面のUIや、アドベンチャーボードというサブクエスト要素の使い勝手が悪いこと、そしてPS5/Xbox Series X|S版を代表に、永遠に修正のめどがつかない不具合があったことなどが原因であったかと思っています。

サ終はしたけれど、今度は『スターレゾナンス』に期待大
そんなこんなでサービス終了してしまった『ブルプロ』はバンダイナムコの手を離れて、テンセント傘下のゲームスタジオ・BOKURAの手によって復活。『星痕共鳴(STAR RESONANCE)』として新生することが決まり、このたび7月に中国本土にて先行リリース、年内には日本でのリリースも控えているというわけです。
記事執筆時点で中国環境で遊ばれているプレイ映像やインタビュー記事などを見た限りでは、『ブルプロ』が実装したかったハウジング要素が実装されていたり、斜め上をいく武器種ではなく、正統派な武器種の実装であったりと、比較的人気の出るであろう要素が目につきました。
また、プレイ画面においても基本的にはブルプロを踏襲している点から、旧『ブルプロ』プレイヤーもとっつきやすいのではないかなという印象を受けています。
しかし不安な要素もありといったところで、オープンワールドや箱庭アクションでのアニメ調アクションゲームはすでに『原神』をはじめ、多数のゲームがあるため飽和気味になってきています。
ここに今後参入するということで、どれほどのシェアをとれるのかというのが気になったり、ガチャも衣装をベースにするということで、果たして“集金へたくそ問題”をクリアできるのかが気がかりだったりします。
また、当時より武器の効果音や動作が軽いことについて不満の声もユーザーからあったので、そういったアクション面についても変わっていると嬉しいなと、初期から『ブルプロ』を遊んだいちユーザーとして思います。

なにはともあれ一度は潰えた『ブループロトコル』を、惑星レゾナスという世界で今一度楽しめるということで、楽しみが尽きません。『ブループロトコル:スターレゾナンス』への期待を込めて、こちらの記事を締めたいと思います。
貴公らの旅路に、幸運があらんことを!











