
The Game Awards 2025でGame of the Yearを含む9冠を達成した『Clair Obscur: Expedition 33』。開発を手がけたSandfall Interactiveが、海外メディアGamesRadar+の取材に対し、本作がどのような環境と判断のもとで生まれたのかを語っています。
若者の街モンペリエが育んだ、新鋭スタジオSandfall Interactive

『Clair Obscur: Expedition 33』は、JRPGから強い影響を受けたフランス発のターン制コマンドRPGです。開発を手がけたSandfall Interactiveは、2020年に設立されたばかりの新興スタジオで、当初は数名規模の小さなチームでした。
CEO兼クリエイティブディレクターを務めるGuillaume Broche氏は元ユービーアイソフト出身の開発者ですが、Sandfall Interactiveは無名のスタジオだったこともあり、新規スタッフ募集への応募者の多くは若手だったといいます。ただし氏はこれを否定的には捉えておらず、「最も優れたポートフォリオは若手からのものだった」と振り返っています。
こうした状況には、拠点を置くフランスの都市モンペリエの地域性も大きく影響しています。老舗スタジオUbisoft Montpellierを中心に、ゲーム関連の専門学校やインディースタジオが集積するこの街は、大規模な大学を擁する学生都市としても知られ、人口の3割近くを学生が占めるとも言われる「フランスでも特に若い街」のひとつです。

また設立当初は資金面にも制約があり、経験豊富なスタッフを積極的に採用できる状況ではありませんでした。しかしプロデューサーのFrancois Meurisse氏は、「若いスタッフは、他社や過去の経験からくる“悪い癖”がなく、ゼロから新しいものやスキルを生み出そうとしていた」と、この環境を前向きに捉えています。
結果として、経験不足を補うためにチームには「2倍の労力」が必要だったと同氏は語りますが、安定や慣例を優先していては生まれなかった発想や試みが、本作においては好影響をもたらしました。
またMeurisse氏は、「他のスタジオと積極的にアイデアや経験を共有し、協力し合えたことが大きな助けとなりました。この業界の、競合よりも共創を重んじる文化から多くの恩恵を受けています」と語ります。
若手人材の集積とスタジオ同士の協調が自然に生まれるモンペリエの土壌こそが、新鋭スタジオによる快進撃の原動力だったと言えるでしょう。
『Clair Obscur: Expedition 33』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに販売中です。








