重視したのは“IPとの整合性”と“ゲームとしての自由度”の両立。『ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード』開発者インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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重視したのは“IPとの整合性”と“ゲームとしての自由度”の両立。『ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード』開発者インタビュー

ストームランドの実装やフィードバックを受けて改善に繋げたいと感じたポイントなどについて聞きました。

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重視したのは“IPとの整合性”と“ゲームとしての自由度”の両立。『ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード』開発者インタビュー
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海外ドラマの金字塔として、今なお多くのファンに愛され続けている「ゲーム・オブ・スローンズ」。その重厚な世界観、複雑な人間関係、そして誰が生き残るか分からない緊張感は、映像作品として非常に強い魅力を放っています。

そんな「ゲーム・オブ・スローンズ」の世界を舞台にしたオープンワールドアクションRPG『ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード』では、プレイヤーは原作の主要人物そのものではなく、北部の名家「タイレ家」の後継者としてウェスタロスの物語に関わっていきます。

本作では、ドラマでおなじみのキャラクターやロケーションが登場するだけでなく、回避やパリィを含むアクション性の高い戦闘、4人協力レイドなど、ゲームならではの要素も多数盛り込まれています。

今回は、NetmarbleNEOのジャン・ヒョンイルPDとムン・ジュンギ本部長にインタビューを実施。本作の開発で重視したポイントや原作世界をゲームとして再構築するうえでのこだわり、今後の展開について話を訊きました。

原作世界の再現で重視したのは「IPとの整合性」と「ゲームとしての自由度」

――まず、「ゲーム・オブ・スローンズ」は世界観や人間ドラマが大きな魅力の作品だと思います。ゲーム化するうえで、開発チームがその魅力を再現するために最も大事にしたことは何でしょうか。

ジャン・ヒョンイルPD(NetmarbleNEO):「ゲーム・オブ・スローンズ」は、重厚な世界観と人間ドラマが大きな魅力の作品です。そのため、ゲームとして再現するにあたり、私たちが最も重視したのは「IPとの整合性」と「ゲームとしての自由度」のバランスでした。

原作の複雑な人間関係や政治的緊張感を、プレイヤー自身が体験し、選択できるようにクエストやストーリー構造を設計しています。

また、HBOおよびワーナー・ブラザースとの密接な協力体制のもと、原作の雰囲気や世界観を忠実に再現しながら、ゲームとしての面白さを最大限に高めることに注力しました。

――本作では、原作の主要人物そのものではなく、北部の名家、タイレ家の後継者という立場から物語に関わっていく構成になっています。この主人公設定にした理由を教えてください。

ジャン・ヒョンイルPD:プレイヤーを既存の大貴族ではなく、「タイレ家」の後継者として設定した理由は、原作世界観の整合性を保ちながらも、プレイヤーがさまざまな勢力と自由に関わることができる物語上の自由度を確保するためです。

もし既存の大貴族の後継者として設定してしまうと、原作の既存ストーリーとの衝突が生じる可能性があります。

一方で、新たな小規模家門の後継者とすることで、プレイヤーは特定の勢力に偏ることなく、ウェスタロスの多様な家門やキャラクターたちと自然に関係を築き、自ら選択していけるようになっています。

「騎士」「傭兵」「暗殺者」それぞれに異なる戦士像を表現

――本作には「騎士」「傭兵」「暗殺者」の3クラスが用意されています。それぞれのクラスで、プレイヤーにどんな違いや個性を感じてほしいと考えて設計したのでしょうか。

ジャン・ヒョンイルPD:3つのクラスは、「ゲーム・オブ・スローンズ」の世界観を象徴する戦士像から着想を得ています。

「騎士」はキングズガードに代表される正統派の戦士をモチーフとしており、両手剣や短剣を駆使する、バランスの取れた戦闘スタイルが特徴です。

「傭兵」はトアマンドや“マウンテン”のような圧倒的な力を象徴する存在で、両手斧やガントレットによる重量感のある攻撃を楽しめます。

「暗殺者」は“顔のない者たち”から着想を得ており、短剣やレイピアを用いたスピーディーかつ精密な戦闘を得意としています。

各クラスは、見た瞬間にどのような戦闘スタイルなのか直感的に分かるよう、ビジュアル面でも明確な個性を持たせています。

――本作では、回避やパリィを含むアクション性の高い戦闘が印象的です。戦闘システムを作るうえで、特にこだわったポイントや重視した手触りがあれば教えてください。

ジャン・ヒョンイルPD:戦闘システムにおいて最も重視したのは、「誰でもアクションの醍醐味を感じられること」と「戦略的な奥深さ」です。「ゲーム・オブ・スローンズ」で描かれるリアルで重厚感のある戦闘を再現するため、パリィ、回避、武器切り替えシステムを軸に設計しました。

基本的な戦闘は初心者でも楽しめるよう間口を広げつつ、エンドコンテンツでは精密なタイミング操作や戦略的な武器運用が求められる、奥深い戦闘体験を用意しています。

物語への没入感と4人協力レイドを体験してほしい

――戦闘だけでなく、探索やストーリー体験も本作の大きな魅力になっていると感じます。開発チームとして、プレイヤーにどんな体験を一番味わってほしいと考えていますか。

ジャン・ヒョンイルPD:開発チームとして特に体験してほしいのは、メインストーリークエストを通じた没入感のある物語体験と、4人協力レイドでの協力プレイです。

ドラマで見てきた「ジョン・スノウ」や「サーセイ」といったキャラクターたちが、ゲーム内で直接プレイヤーに語りかけ、物語を紡いでいく瞬間には、単にゲームを遊んでいるのではなく、自分自身が本当にウェスタロスに存在しているかのような感覚を味わえるはずです。

また、4人レイドで役割分担を行いながら強力なボスへ挑む協力プレイも、ぜひ体験していただきたい要素です。

――「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンにとっては、ウェスタロスの再現度も大きな見どころだと思います。ロケーション表現の面で、特に力を入れた場所や注目してほしい場所があれば教えてください。

ジャン・ヒョンイルPD特に力を入れたのは、「キングズ・ランディング」と「北部」の2つの地域です。

「キングズ・ランディング」は原作を象徴する都市であり、レッドキープ(赤の王城)をはじめとした主要ロケーションを忠実に再現しました。

一方の北部では、厳しい自然環境やスターク家のアイデンティティが息づく空気感を重視し、ウィンターフェルを含む各拠点を細部まで丁寧に作り込んでいます。

原作ファンの皆さんに「まさにこれだ」と感じていただけるよう、ディテール表現には最も多くの時間を費やしました。

Steamテストでは戦闘の打撃感やストーリーに好評の声

――Steamでのテストを通じて、プレイヤーから特に好意的な反応が多かった要素などあれば教えてください。また、開発チームとして手応えを感じた部分があればそちらも教えてください。

ジャン・ヒョンイルPD:特に好評だったのは、「戦闘の打撃感や演出クオリティ」、そして「ストーリーの完成度」です。

原作ファンからは、キャラクタービジュアルや世界観再現の正確さについても高い評価をいただきました。

中でも最も大きな成果だと感じているのは、「原作ファン」と「アクションRPGファン」という異なる2つの層の両方から高評価を得られたことです。

CBTアンケートでも正式サービス開始後にプレイしたいという意見が多く、開発チームにとって大きな励みとなりました。

――一方で、Steamでのテストで寄せられた意見の中で、特に今後の改善につなげたいと感じたポイントがあれば教えてください。

ジャン・ヒョンイルPD:Steamテストでは、本当に多くの貴重なフィードバックをいただきました。プレイヤーの皆さまから寄せられた一つひとつの意見をチーム全体で丁寧に確認し、主に3つの領域で大幅な改善を進めています。

まず1つ目は最適化です。さまざまなスペック環境でも快適に遊べるよう、パフォーマンス改善に注力しています。「ゲーム・オブ・スローンズ」の重厚な世界観に見合うクオリティを、安定して提供することが私たちの責任だと考えています。

2つ目は、プレイ体験における不便さの改善です。UI/UXや進行導線における不要な部分を洗い出し、プレイヤーがより自然にゲームへ没入できるよう調整を進めています。

3つ目は、初心者向け導線の強化です。新規プレイヤーが敷居の高さを感じないよう、チュートリアルやガイドシステム全体を強化する予定です。

さらにバランス面についても、成長実感をより明確に得られるよう、データ分析をもとに細かな調整を行っていく予定です。

今後は「ストームランド」や新レイドも追加予定

――今後のアップデートや改善に向けて、開発チームとして特に注目してほしいポイントは何でしょうか。プレイヤー体験が大きく変わると考えている部分があれば、あわせて教えてください。

ジャン・ヒョンイルPD:今後のアップデートで注目していただきたいのは、新地域の追加とエンドコンテンツの拡張です。

最初の大型アップデートでは「ストームランド」地域を追加し、「深淵の祭壇」や「レイド:クラーケン」を実装予定です。

その後もシーズン制運営を通じて、新たなストーリーエピソードや地域を継続的に追加していきます。まだ公開していないウェスタロスの象徴的な地域も順次登場予定ですので、原作ファンの皆さまにはぜひ期待していただきたいです。

また、戦闘バランス、コンテンツボリューム、UI/UXなども、各アップデートを通じて継続的に改善していきます。

――本作を開発する中で、物語、世界観、戦闘、演出など開発チームとして特に自信を持っている部分を伺いたいです。

ジャン・ヒョンイルPD:特に自信を持っているのは、ストーリーと世界観の再現度です。

HBOおよびWarner Bros. Gamesとの緊密な協力に加え、IPホルダーから委託を受けた海外ストーリーライターとの共同制作を通じて、原作ファンにも納得していただけるレベルのストーリークオリティを実現できたと自負しています。

また、Unreal Engine 5で描かれる高品質グラフィック、英語フルボイス、原作俳優をベースに制作した3Dキャラクターモデルについても、大きな自信を持っています。

戦闘システムに関しても、デュアルウェポンシステムや戦略性の高さなど、高い完成度を実現できたと考えています。

原作ファンはもちろん、アクションRPGファンにも楽しめる作品に

――最後に、Game*Spark読者の「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンはもちろん、原作を知らないアクションRPGファンに向けてメッセージをお聞かせください。

ムン・ジュンギ本部長:Game*Spark読者の皆さま、「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンの方はもちろん、原作をご存じないアクションRPGファンの皆さまにも、『キングスロード』は十分に楽しんでいただける作品です。

原作ファンの方には、ドラマでは描かれなかったウェスタロスの裏側を探索する新たな体験をお届けできると思います。

また、原作を知らない方でも、重厚なオープンワールドストーリー、戦略性の高いアクションバトル、協力型マルチプレイの魅力を存分に楽しんでいただけます。

長らくお待ちいただいたすべての皆さまに感謝するとともに、ウェスタロスでお会いできる日を楽しみにしています。


ドラマで描かれたキャラクターやロケーションを忠実に再現しつつ、プレイヤー自身の立場からウェスタロスに関わっていく『ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード』。原作ファンにとってはおなじみの世界を別角度から味わえる作品であり、原作を知らないプレイヤーにとっても、重厚な世界観を備えたアクションRPGとして楽しめる作品になっています。

今後は「ストームランド」や新レイドなどの追加も予定されており、正式サービス後の展開にも注目したいところです。

『ゲーム・オブ・スローンズ:キングスロード』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)、モバイル向けに配信予定です。

ライター:タケダだいゆう,編集:みお

ライター/ドット絵描きライター タケダだいゆう

ドット絵を描いてゲームを作るライター。趣味が増えすぎてゲーム制作の手が止まることが悩み

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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