気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Darkmatter Games開発、PC向けに9月10日にリリースされた中世の淡路島を舞台にしたオープンワールドストラテジー『Warlord: Awaji』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、中世日本の淡路島を舞台にした没入型ストラテジーゲーム。プレイヤーは侍大将として帝の密命を受けて島全体を征服し、宝を取り戻すことを目指します。ダイナミックなオープンワールドや大規模戦闘、拠点構築、資料に基づく侍の世界などが特徴。日本語にも対応済みです。
『Warlord: Awaji』は、2,980円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Matthewアメリカ・インディアナ州に住んでいるMatthew Konkolyです。26歳で、英語と日本語が話せます。
これまでの人生で一番好きなPCゲームは『Halo: Combat Evolved』ですね。幼い頃、従兄弟に遊ばせてもらったのですが(親には内緒でしたが)、その時初めて『Halo』をプレイし、その圧倒的な自由度と力強さにとても感動したのを覚えています。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Matthew『Warlord』シリーズは、多彩なジャンルを融合させた本当にユニークなゲームです。基地建設、敵との戦い、味方との取引やその管理、広大なオープンワールドの探索、そして大軍勢の指揮、と言ったこれらすべてを、ロード画面や中断を一切挟むことなく、純粋に没入感あふれる一人称視点で体験できるのです。
他のゲームでは、これらの要素がロード画面やワールドマップで分断されがちですが、本シリーズではすべてが一つとなり、私はこれを「没入型ストラテジー」と呼んでいます。
このコンセプトは、過去10年間にわたり前作『Warlord: Britannia』のプロトタイプ制作とリリースを経て作り上げてきたものであり、その中核となるシステムをさらに洗練・進化させた結果、今回の『Warlord: Awaji』として実を結びました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Matthewもちろんです。新しいゲームを作ろうとする時、私はいつも自身の感情に訴えかける参考資料として、映画を1~2本探すようにしています。『Warlord: Awaji』において、それが「もののけ姫」と「ラスト サムライ」でした。本作の見た目やプレイした時の感覚を作り上げる際、これら2本の映画の要素を融合させようとしてみたのです。特に「もののけ姫」は、初期の火薬を使った武器の描かれ方や、「エボシ様がとにかく格好良い」という点で非常に大きな影響を受けました!宮崎駿監督の作品はどれも本当に素晴らしいと思っています。
また、「座頭市」、「御家人斬九郎」、「暴れん坊将軍」など、数多くの時代劇ドラマや映画からもインスピレーションを得ています。日本酒や緑茶を片手に、自分でも呆れるほどのペースでこうした作品を観まくっていますね。黒澤明監督や小津安二郎監督の数々の作品も大好きです。彼らの映画は、私にとってまさに枯れることのない刺激の源泉であり、いつか彼らが成し遂げたことのほんのわずかでも自分も成し得ることができたらと願っています。
他のゲームからは、直接的な(特にアート面での)影響を受け過ぎないように意識しています。その理由は単純で、私は何かの模倣ではなく完全にユニークなものを創り出したいのです。とは言え、基本的なシステム面に関しては、当然ながらこれまでの人生で遊んできたゲームから無意識に影響を受けています。中でも特に印象に残っているのは、『The Elder Scrolls V: Skyrim』、『Kingdom Come: Deliverance』、そして『Mount & Blade: Warband』ですね。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Matthew初めて淡路島の本物の標高データ(ハイトマップ)をゲーム内に取り込んだ瞬間は、息をのむほど感動しました。実際の地形データを使用することは、『Warlord』において私が非常に重要視している要素の一つです。私は意図的に作られたものではない、本物のゲーム世界を創り出したいと考えているのです。ゲームの中で淡路島を探索することができるようになった時は、本当にリアルに感じられ、驚かされました。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Matthew既存のプレイヤーからも新しいプレイヤーからも、絶賛の声が嵐のように寄せられました。6~7時間ぶっ通しでプレイしてゲームを大いに楽しんでいるという報告や、(クリアまでに30時間以上かかる内容であるにも関わらず)わずか数日でクリアしてしまった人も大勢いたのです。
これまでのフィードバックの中で最も印象的だったのは、プレイヤーの方々が火薬を使った武器をいかに楽しんでいるかという点です。最初は驚きびびってしまうのですが、やがてその圧倒的な威力を理解し、敵に対して使いこなすようになります。そうしたプレイヤーの反応をほぼリアルタイムで目にすることができるのは、本当に素晴らしいですね。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Matthew現在の最優先事項は、新規プレイヤーに向けてゲームの初期エリアをできる限り楽しく、シームレスにプレイできるようにすること、そして中盤から終盤のエリアにおける難易度の上昇を滑らかに調整することです。
また、最後の侍の一族を打ち破った後、モチベーションの高いプレイヤーに最後の試練を提供するため、本当の最後にボス戦を追加するかもしれません。その後は、現状でもすでにかなり良好ではあるのですが、ゲームのパフォーマンスと安定性を極限まで高めていくつもりです。
そして最後に、プレイヤーの皆さんに日本文化をより深くお伝えするため、今後実装予定の「ミュージアムモード」の調査を完了すべく、10月に再び日本へ向かう予定です。
――本作の日本語対応状況について教えてください。日本からの反応はどうでしたか?
Matthew本作は日本語に完全対応しており、日本のプレイヤーの皆さんにも大いに楽しんでいただけているようです。翻訳を担当してくれたのは、業界でも豊富な経験を持つ知識豊かなゲーム翻訳者、Chisato Saito(齋藤千聡)さん(Matsurika GamesのCEO)です。彼女はこの分野における本物のエキスパートであり、私は彼女の判断を全面的に信頼しています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Matthewはい、そうした活動はぜひ応援したいと考えていますし、皆さんの取り組みをできる限りサポートしていくつもりです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Matthew私が作ったゲームに興味を持っていただき、ありがとうございます。中世日本の歴史をこれまでにないほど正確かつ丁寧に描くため、私は約7年間にわたって日本文化を学び、日本語の読み書きも含めて流暢に話せるよう努力を重ねてきました。このゲームは、日本の美しさやその素晴らしい文化を多くの方にお届けするため、作られたものなのです。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








