マイクロソフトは9月22日、XBOX部門における新たな大規模組織再編を明らかにしました。
今回発表された内容は、単なる人員削減だけではなく、大規模な管轄・担当・体制の変更が含まれます。本記事では、今回発表された内容をまとめて紹介します。
次回『Halo』をActivisionが開発へ―Halo Studiosはサポート中心に
今回の発表の中でも、特に大きな変化となるのが『Halo』シリーズの開発体制です。発表によれば、次回の『Halo』タイトルはActivisionが開発を担当することになりました。

Activision内には『コール オブ デューティ』の既存チームや今後の開発計画とは独立した、『Halo』専用の新たな開発チームが設立されます。これまでシリーズを担ってきたHalo Studiosには小規模なチームが残り、『Halo』コミュニティや現在展開中のゲームのサポートを継続するとのことです。
つまり、Halo Studiosそのものが即座になくなるというわけではありませんが、今後のシリーズ本編開発における中心的な役割はActivision側へ移ることになります。
Activisionの管轄が大幅拡大―Rare、World's Edgeも傘下へ
Activisionが担当するのは『Halo』だけではありません。今回の再編では、『Age of Empires』シリーズを手がけるWorld's Edgeと、『Sea of Thieves』を運営するレア(Rare)もActivisionの管轄へ移行します。

そのため今回の変更によって、Activisionは『CoD』だけでなく、『Halo』『Sea of Thieves』『Age of Empires』など、XBOXを代表する複数の大型フランチャイズに関わる組織となります。
Obsidianはベセスダ管轄へ―新作『Fallout』を共同開発
Obsidian EntertainmentはBethesdaの管轄へ移ります。
Obsidianは現在進行中の『Grounded』などのプロジェクトを引き続き進める一方、Bethesda Game Studiosと共同で新たな『Fallout』プロジェクトを開発していることもあらためて明言されました。
Obsidianはかつて『Fallout: New Vegas』を開発したスタジオでもありますが、今回発表された新作がどのような作品になるのか、現時点で詳細は明らかにされていません。

Turn 10とPlayground Gamesがひとつのスタジオに
『Forza Motorsport』シリーズを手がけるTurn 10 Studiosと、『Forza Horizon』や新作『Fable』を開発するPlayground Gamesは、ひとつのスタジオへ統合されます。

両スタジオは10年以上にわたって技術面やクリエイティブ面、フランチャイズ運営で協力してきたといい、今回の再編で正式にひとつのチームとして活動することになります。新体制では、『Forza』および『Fable』シリーズに注力する方針です。
Microsoft Casual GamesはKingへ
『Solitaire』『Mahjong』『Minesweeper』などを手がけるMicrosoft Casual Gamesは、Kingの管轄へ移ります。Kingは『キャンディークラッシュ』シリーズなどで知られるActivision Blizzard傘下のモバイル・カジュアルゲーム企業です。
マイクロソフトは今回の統合について、カジュアルゲームの設計とライブ運営における2つの組織をまとめるものと説明しています。
XBOX全体で268人削減―再編はまだ完全には終わっていない
今回の組織変更と同時に、268のポジションを削減することも発表されました。対象にはHalo Studiosをはじめとするファーストパーティースタジオのほか、XBOX Game Studiosの管理部門や中央機能部門なども含まれます。
Matt Booty氏によれば、7月以降に実施されたスタジオ売却などを含めると、以前発表していた組織再編計画は「およそ4分の3」まで完了したとのこと。つまり、今回の発表をもってXBOXの再編がすべて完了したわけではなく、今後もさらなる変更が行われる可能性があります。
Compulsion、Double Fine、Undead LabsはXBOXから離れる形に
XBOX傘下スタジオの売却・独立についても新たな情報が明らかになりました。8月にはCompulsion GamesとDouble Fine Productionsが、保有IPやバックカタログ、一定の運営資金とともに経営陣へ移管されています。さらにUndead Labsについても同様の移行が完了しました。
『State of Decay 3』は新たなパブリッシャーのもとで発売されますが、発売初日からGame Passに対応する予定には変更がないとのことです。
Ninja Theoryは閉鎖の可能性―2件の売却交渉が不成立
より深刻な状況に置かれているのが、『Hellblade』シリーズなどで知られるNinja Theoryです。マイクロソフトによると、同スタジオについては2件の別々の契約交渉が進められていたものの、いずれも成立しなかったとのこと。
そのため現在は、別の選択肢を引き続き模索しながら、スタジオ閉鎖案について従業員との協議を開始するとしています。現時点では閉鎖が正式決定したわけではありませんが、Ninja Theoryの存続が不透明な状況となっています。
Arkaneについても協議継続中
Arkaneについても、現在何らかの協議が続けられていることが明らかになりました。
こちらは2026年末まで協議が続く見込みとされていますが、具体的にどのような選択肢が検討されているのかは説明されていません。
『Halo』から『Fallout』、スタジオ売却まで―XBOXの組織構造そのものを組み替える再編
今回の発表を整理すると、単純な「268人のレイオフ」ではなく、XBOX傘下の開発スタジオやフランチャイズを、Activision、ベセスダ、Kingといった大きな組織へ再配置する再編となっています。
特に『Halo』の次回作をActivisionが担当することは、長年シリーズを担ってきた343 Industries、現在のHalo Studiosを中心とする体制からの大きな転換です。一方で、ObsidianとBethesda Game Studiosによる新たな『Fallout』、Turn 10とPlayground Gamesの統合など、開発チーム同士の結びつきを強める動きも見られます。
その裏ではスタジオの独立・売却や人員削減が進められており、Ninja Theoryについては閉鎖の可能性も浮上しています。Matt Booty氏は10月6日にXBOX全体のタウンホールを実施し、これまでの再編を振り返るとともに、今後について説明するとしています。
最近では、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが手放した小島秀夫監督の新作『PHYSINT』とパートナーシップを組んだことも記憶に新しいXBOX。今後の動向はどうなっていくのでしょうか。










