
資金難が報じられていたゲームスタジオ・DON’T NODが、事業継続に向けて進める再編計画について、フランスのゲーム業界労働組合「STJV」の同社支部は10月27日、レイオフ後の開発体制などを批判する声明を発表しました。
資金難から再編・法的保護へ
DON’T NODは、初代『ライフ イズ ストレンジ』や『ライフ イズ ストレンジ 2』をはじめ、『Vampyr』『Lost Records: Bloom & Rage』などを手掛けたゲームスタジオ。なお、近年の『ライフ イズ ストレンジ』シリーズはDeck Nine Gamesが開発しており、2026年3月発売の『ライフ イズ ストレンジ リユニオン』も同社による作品となっています。

DON'T NODを巡ってはこれまで、追加の資金調達が実現しなければ2026年11月にも資金が枯渇する可能性があるとして、監査役が事業継続に懸念を示していました。
その後、同社では9月1日に新たな再編プロジェクトへの着手を発表。同月4日の続報では、パリに置くスタジオの開発体制を1つの制作ラインに集約し、最大90名にも及ぶ人員を削減する可能性を示しました。
さらに、10月20日の発表によれば、パリの経済活動裁判所は19日付で、事業継続と資金確保に向けた法的保護手続きの開始を承認。これにより手続き開始前の債務の支払いを凍結し、事業を続けながら資金調達や再建策を探ることになります。
また、最新の再編案では、パリのスタジオで最大85名がレイオフの対象となる可能性があると明かした一方、NetflixのIPを用いた新作を開発中のカナダ・モントリオールのスタジオには影響しないと言及。会社では再建に取り組むものの、外部資金の確保が急務であり、2027年1月31日以降の事業継続には重大な不確実性があるとしました。
人員削減後の開発体制に懸念
こうしたなか、STJVのDON’T NOD支部はパリのスタジオにおける再編計画を明かし、アニメーター6名全員、ゲームデザイナー8名中4名、アソシエイトプロデューサー6名全員、プログラマー22名中18名などがレイオフの対象になると説明。開発中の新作「P14」を完成させる体制が整っていないと批判しました。
また、「P14」には約100名のスタッフが携わっており、現時点でも作品の規模は縮小されていないとのこと。経営陣は外注を大幅に増やす方針で、残るチーム責任者に外注先の管理とレイオフされるスタッフの制作業務を担わせようとしていると言及しています。
これに対して同支部は計画の実現性を疑問視。アウトソーシングにかかる費用や、制作を通じて蓄積したノウハウの喪失が軽視され、短期的な節約が優先されていると批判しました。
今後について、同支部によると従業員の代表機関であるCSE(社会経済委員会)が、11月3日に計画への意見を示す予定とのこと。その後、フランスの地方行政機関(DRIEETS)が計画の承認を判断し、承認された場合には11月25日にもレイオフ対象のスタッフに解雇通知が届く可能性があるとしています。








