
ゲームエンジン「Unity」で知られるUnity Software Inc.について、アメリカの投資会社「Silver Lake」やサウジアラビアの政府系ファンド「PIF(Public Investment Fund)」による、買収へ向けた協議が行われたとロイターが報じています。
評価額は約250億ドル……EA買収に続いてUnityも視野か
ロイターによると、Unity社の株式の約8%を保有するSilver LakeとPIFは、ここ数週間の間に買収に関わる協議やコンタクトをとってきたことが報じられています。
Unity社は第3四半期の決算を発表したばかりで、全体の売上高は前年同期比で32%増加の6億2,200万ドルを記録。GAAPベースでは上場以来初となる四半期黒字を達成したことを報告しています。特にAIを活用した広告プラットフォーム「Vector」が前年同期比で126%増と急成長を遂げ、黒字化を牽引する大きな要因となっています。
協議のなかではUnity社の評価額は約250億ドル(約3.8兆円)にのぼるとし、報道の後には同社の株価が4%上昇するなどの影響も見られています。また、関係者によるとUnity社は今回の提案を受けて、投資銀行と協力して今後の選択肢を検討しているようです。合意についてはまだ確定しておらず、計画や条件は今後も変更される可能性があるとのこと。
PIFやSilver Lakeなどによる買収としては、2026年の8月に正式に買収が完了したエレクトロニック・アーツの買収も記憶に新しいでしょう。EAの買収にはPIFとSilver Lake、そしてトランプ米大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏が設立した「Affinity Partners」という投資家グループによる買収が行われており、その規模は550億ドル(8兆円以上)にものぼります。
『モノポリー GO!』を手掛けるScopelyや、『ポケモンGO』を開発・運営するNianticは現在この投資グループの傘下にあります。両社がUnityのゲームエンジンを使用している点や、Silver Lakeが2017年にUnity社へ4億ドルの出資を行っている点など、同投資グループとUnity社との深い繋がりをロイターは指摘しました。
また、買収が実現すればUnity社の運営方針や料金体系の変化など、懸念するポイントも生じるでしょう。過去にUnityは一定の規模を超えたUnity製のゲームに対して、インストール数に応じて利用料がかかる「Runtime Fee」を設定しようとしたことがあり、猛反発の末に撤回しました。
最新バージョンの「Unity 7」や、GoogleとのパートナーシップのもとAIを活用した開発環境「Unity Spark」「Playground」でも注目されているUnity社。個人開発者も採用することが多いUnityが仮に買収された場合、どのような影響が業界や開発者に及ぶのか、今後の動向にも注目です。










