2013*年末企画 Game*Sparkが見た『2013年のゲーム業界動向まとめ』 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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2013*年末企画 Game*Sparkが見た『2013年のゲーム業界動向まとめ』

2013年はゲーム史にとって記念すべき年になりました。特にハードウェアにおいては次世代機の登場により、新たな一歩を歩んだとも言えます。今回は、Game*Sparkでも取り上げた今年2013年のゲーム業界のトピックスをザッピングしていこうと思います。

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2013年はゲーム史にとって記念すべき年になりました。特にハードウェアにおいては次世代機の登場により、新たな一歩を歩んだとも言えます。今回は、Game*Sparkでも取り上げた今年2013年のゲーム業界のトピックスをザッピングしていこうと思います。

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- January

まずは1月、昨年倒産したTHQについて、米破産裁判所が競売取引を受理しました。これによりTHQ自体や残されたIPも売却となる形に。『Saints Row』や『HOMEFRONT』などを含めた様々なタイトルの存続が危ぶまれていました。

他には、現在Game*SparkのRETRO 51の連載でもお馴染みの須田剛一氏率いるグラスホッパー・マニファクチュアを、ガンホー・オンライン・エンターテイメントがグループ化。モバイル系タイトルで大きな成功を収めているガンホーとタッグを組んで制作される『リリィ・ベルガモ』も来年に控えていますが、グラスホッパーらしさを損ねない制作が行われることは今年のTGSでのステージイベント(iNSIDE)などでも垣間見れました。


- February

後にエンターテインメント史に残る作品となる『Grand Theft Auto V』の発売日が発表されました。当初予定していた日程よりも少し遅れるといったこともありましたが、結果的に本年最も満足度の高かった作品のひとつとも言える結果を残しました。

そして2月の最も大きなトピックと言えば、21日に開催された「PlayStation Meeting 2013」での「PlayStation 4」発表。先立って様々な憶測が海外、国内メディアでも飛び交っていましたが、SCEJ河野氏が「閉じてない世界」と表す通り、SNSサービスとの連動やシェア機能などオープンなハードウェアサービスとなりました。


また『人喰いの大鷲トリコ』を手がけている上田文人氏がSCEを退社新ゲーム機「Ouya」の発売日情報なども目を惹くニュースでした。

- March

3月はインディー系開発者向けイベント『ビット・サミット』でスタート。追って発表となる次世代機のインディー系タイトルのバックアップなどもありますが、この段階でも既に大いに注目を浴びていることが感じられました。

どの業界にも通じますが、3月はゲーム業界でも人事の動きがありました。スクウェア・エニックスHDの和田洋一が退任し、代わって松田洋祐氏が代表取締役に就任。他にもEAの最高経営責任者ジョン・リッチティエロ氏の辞任Epic Gamesの元プレシデントで顧問役のMike Capps氏が退陣するなどの動きがありました。

3月終わりには海外での『Minecraft: Xbox 360 Edition』のセールスが600万本を突破し、シリーズ総計も1,500万本以上の躍進を見せる結果も出ていました。


- April

この月はちょっとお固い、各ゲーム会社の業績発表が多数。中でもGame*Sparkではソニー、任天堂の2012年4月から2013年3月の業績をお伝えしていました。ソニーのゲーム部門においては売上高7071億円の黒字で着地。任天堂も6354億円以上の売上高を記録していました。前者はPS Vitaの価格改定の影響もあり前年よりは数字を落としましたがそれでも黒字に。後者はWii Uの苦戦により営業赤字を395億円の赤字を計上しましたが、2012年末頃の為替相場が円安に触れていたことや『Newスーパーマリオブラザーズ2』、『とびだせ どうぶつの森』といった3DSタイトルが牽引したことで経営利益は104億円になりました。



Xbox 360を有するMicrosoftについては米企業のため、同期間での年間業績は発表がありませんでしたが、発表のあった前述の2社においては安心しきれる結果とは言い切れないものの、黒字着地である点においてはまだまだゲーム業界の将来を見据えることができる数字にとも言えます。

- May

5月は、こちらも今年のトップクラスの代表的ニュースである「Xbox One」が発表。以前より様々な憶測が飛び交っていましたが、結果として海外大手小売店の歴代予約記録を塗り替えるなど、高い評価を得ることができました。


- June

世界最大のゲームの祭典E3 2013が開催。発表されていた2台の次世代機とそれらからリリースされるタイトルラインナップも発表があり、前年を上回る4万8000人の来場者となりました。また開催地ロサンゼルスへ4000万ドルの経済効果もたらしたと推測(主催者調べ)。海外におけるゲームコンテンツへの注目度を物語っていました。

一方国内で話題となったのはインデックス倒産の可能性。『ペルソナ』シリーズの存続や『ドラゴンズクラウン』のリリースに不安がよぎった人も多かったかもしれませんが、7月にはセガサミーHDにより買収されるなど、結果的に魅力のあるIPの存続が決定し、ファンが胸をなで下ろす一幕となりました。

- July

任天堂のマジコン訴訟に決着が付いたことが発表されたのが7月9日。DSで起動する悪名高い装置の販売に対し東京地裁へ提訴していましたが、結果として被告へ9562万円の損害賠償支払い及び販売行為の差止めといった判決になりました。被告の計6社へ対し、任天堂と共にカプコンやコナミ、バンダイナムコなどのソフトウェアメーカー計49社が総力を挙げて結集。それまでの損害だけでなく、ゲーム業界の未来をも救った裁判となりました。

他にも『ウルトラストリートファイターIV』が発表されたEVO 2013の開催や『GTA IV』の売上が2500万本を突破などが目立った情報でした。



- August

gamescomが開催された8月。ついに欧米でのPlayStation 4の発売日が発表されました。この時点では日本地域での発売日などは具体的には触れられておらず、やきもきした人も多かったのではないかと思います。他にも驚かされた内容としては、欧米でのニンテンドー2DS発表。3Dを取っ払ったことや折り畳めない3DSであることで、初めて聞いた時は個人的には頭の中に?が浮かびましたが、安価である点や幼児向けの視力問題などを回避できる点などにおいては、一定の評価を得ている印象もありました。


ちなみにGame*Sparkの公式Twitterアカウントが、この頃フォロワー数1万人を突破しました。スパくん万歳!

- September

何と言っても注目度が高かったのが、海外での『Grand Theft Auto V』発売。翌月10月には様々な記録を樹立したモンスタータイトルとなりました。


また欧米でのXbox Oneの発売日が11月22日に決定したのが9月でした。またTGS 2013の前に開催されたのがPS4の国内発売日ソフトウェア準備のため国内での発売日が2月22日となった点は、アジア地域におけるXbox Oneの具体的な発売日の未発表と同様、肩を落とした発表であったことは否めませんでした。


しかしながら、やはりTGS 2013は大盛り上がり。ハードローンチの年ということもあり、過去最多の33カ国・地域から352の企業/団体が出展し、これまた過去最多の27万人の来場者数を記録するビッグイベントに。前述の3日間開催されたE3 2013の来場者数を大きく上回る数になっているところも特筆すべき点です。

更に同月にはValveがSteamOS/Steam Machines/Steam Controllerを順次発表。Steamのリビングルーム進出にはユーザーにとっても関心度の高い情報ではないでしょうか。現在の家庭用ゲーム機の概念を覆す存在として、今後の動向に注目が集まります。


また任天堂前社長である山内博氏の訃報が飛び込んできたのがTGS開期中。家業だった任天堂の社長に22歳で就任し、花札メーカーからビデオゲーム業界のトップまで任天堂を成長させ、2002年に退任。その後は同社相談役や社会貢献活動に余念のない人物として知られていました。



October

10月には、ゲーマーにとっても馴染み深いトム・クランシー氏の訃報もありました。小説家としての活動を主としながら、1996年にゲームスタジオを共同設立。今なお多くリリースされている同氏の名前を冠した作品群など、与えた影響力が大きかった人物でもありました。


ハードウェア関連としては、Xbox 360が全世界での販売台数8000万台を突破したニュースや一時代を築いたWiiの生産が終了し7年の歴史に幕を下ろすなどのニュースがありました。ソフトウェアにおいては国内で『討鬼伝』が47万本『モンスターハンター4』が300万本の売上を記録するなどといった、ゲーム業界を潤すニュースも散見されました。

- November

そして11月、欧米ではPS4Xbox Oneの両雄がついに発売され、ゲーム史において重要な月になりました。PS4は北米地域では15日に発売。24時間の間に実売100万台を達成したニュースが報じられました。また翌週にリリースとなったXbox Oneも100万出荷セールを記録。比較としては同じ天秤にはかけられないものの、共に勢いは前世代のハードを大きく凌ぐものとなり、ゲーム業界全体にとって明るい話題が多く見られました。また海外メディアもこぞって両機種の比較検証を実施。中にはそれぞれの製造コストなどを比較するサイトもありました。



- December

今月12月にはPS4/Xbox Oneの販売数などが多く報道されました。また月初に国内で開催されたPSアワードでは、国内でも10月に発売された『グランド・セフト・オートV』が欧米企業としては初めて「プラチナプライズ賞」を受賞。他にも「ユーザーチョイス賞」を受賞するなど、100万本以上を売り上げたモンスタータイトルが栄誉を勝ち取りました。


他にも米国のAmazon.comが主催したBEST OF 2013 VIDEO GAMESでは『The Last of Us』が1位を獲得、『Minecraft: Xbox 360 Edition』は売上本数が1000万本に到達するなど、『GTA V』同様、今年を象徴する作品が名を連ねるニュースがありました。
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さて、以上が大まか且つ偏見に満ちた2013年Game*Spark的2013年ニュースまとめとなります。今年、筆者が個人的には何よりも注目したトピックスは次世代機についてでした。PS4に比べ海外企業である所以か、国内発売日などの具体的な発売情報が明らかになっていないMicrosoftのXbox Oneについては取り上げられる数も限られていましたが、「どちらが優れている」などといった議論はさておき、何よりもゲーム業界全体にとって活気溢れるメモリアルな年となったことは言うまでもありません。

2014年はこれらの次世代機にてリリースされるソフトの情報で溢れることにもなりそうですが、それに加えSteam MachinesやOuyaなど、目を離せないハードの情報も増えてくることも考えられます。10月にお伝えした記事ではエンターテインメント業界におけるゲーム産業の未来を危惧する内容もご紹介。人やお金が大いに動き、多くの人を魅了するコンテンツながら、未だどこか閉塞感があるゲーム業界。世の中でその確固たる地位を築くには、来年も今年のように熱気溢れる年が来る必要があるかもしれません。

読者の皆さんにとっては今年どんなニュースが気になりましたか?Game*Spark内でも取り扱われなかった情報も含め、是非とも皆さんの2013年トピックを教えてください!
《ハンゾウ@編集部》
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