Xbox Oneで標準装備となったKinect2。ただコアゲーマーの中には「カジュアルゲーム遊ばないし、そもそも部屋狭いし、イラネ」なーんて思っている人も多いのではないでしょうか。
かくいう筆者もその一人でしたが、E3のマイクロソフトブースで脅威のデモが行われているのを見て、考えを改めました。1から2となって別モノといって良いほどに進化したKinect2についてレポートしましょう。
まず最大の特徴は「狭い部屋でも使用可能になった」こと。Kinect1では全身がキャプチャできるように、ある程度センサーから離れる(そして離れすぎない)必要がありましたが、Kinect2ではぐぐっと近寄って、上半身レベルでも認識可能になりました。一方である程度開けた場所なら、最大6人までのプレーヤーを同時に認識できます。
とはいえ「モーションコントローラ、イラネ」と思っている人も多いはず。ところがKinect2では動きだけでなく、プレーヤーの心拍数や表情まで識別可能となりました。表情は大きく「楽しい」「普通」「悲しい」といった具合に分類され、RGBカメラとIRカメラで肌を撮影、血液の流れによる微妙な変化から、心拍数をリアルタイムで推定できます。体をひねったり、左右に倒したりすることで、スティックの動きにも対応しました。
これらを組み合わせると、プレーヤーの状況をリアルタイムで識別しながら、それにあわせてゲームバランスを調節したり、体の動きでゲームをコントロールしたり、はたまた各種データ(たとえば体の動き幅とゲームのおもしろさの相関関係など)を計測したりすることが可能になる(かもしれない)と推測されます。
つまり、プレーヤーがドキドキしているとゾンビの数が減って、リラックスしていると背後から襲われてドッキリなんて仕様、某有名タイトルで実装されていましたが、似たようなことが可能になる(かもしれない)というわけです。また体を左右に倒すことでステアリングの補助や緊急回避ができる(かもしれない)と聞けば、なるほど「あってよかったKinect2」なんて気になったりしないでしょうか? 「かもしれない」ばかりで恐縮ですが、ま、技術デモですから、はい。
このほか本来のモーションセンサーとしても、赤外線照射方式からTime of Flight方式に変更となり、基礎体力が大幅強化。人間の体を25個のジョイントに分割して認識し、指先の動きや足の動きまで計測できるようになりました。姿勢によって筋肉の各部位にどれだけ力がかかっているか計測したり、手や足の動きの動きや加速度から衝撃度の計算も可能です。体の計測も棒人形のスケルトンモデル、箱の積み重ねで表現されたプレゼンテーションモデル、簡易筋肉がついたマッスルモデルで計測できます。
さらには読み取った点群で体を表現したり、アクティブIRの採用で暗い場所でも認識精度が向上。RGBカメラもVGA(640×480)から1080pに変更となり、撮影したままを表示するモードなどが可能になりました。
もちろん音声認識機能も強化。どこの誰が喋っているのか、口が開いているか閉じているかも認識できます。さらにコントローラの識別も可能で、位置や保持者が変わっても、ユーザーもコントローラのIDも正しく認識されます。マイクロソフトは本気でNUI(ナチュラルユーザーインターフェース)の世界を切り開こうとしています、はい。
ちなみに興味深かったのが、点群モードでは手のひらのエッジなどが自動的に強調されるアルゴリズムが加わっていたこと。また背広や長い黒髪などでは点群がざらついたり、革靴では点群が光ったり、キャプチャの周辺では点群が荒っぽくなったり、といった認識における「癖」のようなものも感じられました。とはいえ、これだけの低価格で高性能なモーションセンサーが民生品で登場することに、改めて驚きを禁じ得ません。
というわけで、なかなかカジュアルゲーム以外への応用が難しかったKinect1ですが、これによって一気にゲームデザインの可能性が広がりそうです。あとは標準搭載(のはず!)の強みを活かして、どれだけおもしろいゲームを開発者が作ることができるか、でしょう。Xbox Oneの最大にして最強の差別化ポイントなわけですから。せっかく8コアあるCPUの一部をKinect2に割いているわけで、別売りなんてもったいなさ過ぎますよね!
ちなみにKinect1と同じようにWindows版の発売も予定されているようですが、ぜひ一般ピーポーがハックしてアプリケーションを自由に開発できるような環境公開も期待したいところです。いやもう、世界中の開発者が発売日を期待すること、間違いなしだと思いますよ、ほんと。
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