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【GC 14】『The Sims 4』エグゼクティブPをインタビュー、シムに秘めた千姿万態の民族性

gamescom 2014にて、『The Sims 4』のエグゼクティブプロデューサーを務める、Rachel Franklin氏にインタビューを実施。開発の思い出や職場の多様性が与えた影響など、本作が生んだ可能性を語ってもらいました。

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【GC 14】『The Sims 4』エグゼクティブPをインタビュー、シムに秘めた千姿万態の民族性
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gamescom 2014初日のEAメディアブリーフィングにて、ユニークなプレゼンテーションで観客の笑いを誘ったシリーズ最新作『The Sims 4』。来月の発売を目前にして、本作のキャラメイキングを体験できる「The Sims 4 Create A Sim Demo」が全ユーザーを対象に解禁されました。今回、gamescom会場にて、本作のエグゼクティブプロデューサーを務める、Rachel Franklin氏にインタビューを実施し、開発の思い出や職場の多様性が与えた影響など、『The Sims 4』が生んだ可能性を語ってもらいました。

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――本作の開発にあたって最も楽しかった思い出を語ってください。

Rachel Franklin:ゲームがある程度出来上がって、チーム全員で遊べるようになった瞬間かな。みんなでハプニングとかおかしかった瞬間の写真を送りあったりしてた。笑えるバグが発生した時なんかの。ある時、1体のシムが鏡の前で歯を磨いていたんだけど、どういうわけか彼女のベッドがまるごと体に突き刺さっていたの。可笑しいでしょ。



またある時はこんなこともあったかな。シムが死ぬ時って死神がやってくるんだけど、彼にも人格がちゃんと設定されているのね。それで取り残されておなかを空かせた赤ちゃんにミルクをあげていたの。そういうクスっと笑える瞬間をみんなで振り返る時が最も楽しかった。開発チームにとっての小さなサプライズがとてもいい思い出になったかな。

――『The Sims』は女の子向けのゲームだと言う人もいるようですが、実際のところはどうなのでしょう。ユーザーの男女比率について教えてください。

Rachel Franklin:そうね。確かにそういった見方はあるみたい。だけど面白いことに、実際は現実世界と同じでフィフティフィフティ。もちろん、男女ではゲームへのアプローチの仕方や遊び方は違うと思うけれどね。『The Sims』シリーズのユーザーに決まった特色はないの。ありとあらゆるタイプの人たちがこのゲームをプレイしているから。

――開発チームの中での男女比率についてはどうでしょうか。

Rachel Franklin:ゲーム業界全体を通して、おそらく私たちのスタジオが最も女性の多い職場でしょう。それだけでなく多種多様なバックグラウンドを持った人々がいて、女性が占める管理職の比率も高い。ゲーム業界ではとても稀なことよね。このことは作品作りにも多大な影響を与えているんですよ。



「The Sims 4 Create A Sim Demo」をプレイしたなら気がついたかしらね。このゲームを開発する際に様々な意見が飛び交っていたんだけれど、チームメンバー全員をシムで再現できる仕様にすることが最も重要視されたの。だから開発において最も注力した部分は、キャラメイキングに千姿万態の民族性を持たせることだった。

顔の骨格をバリエーション豊かにして、そこからさらに細かく微調整できるようにした。アジアの人々、アフリカの人々、ヨーロッパの人々、そしてアメリカの人々。あらゆる文化背景を持つ人たちのシムを作れるようにね。私たちにとってそれが最も大切なことなの。

――青や緑のスキンカラーを用意したのはそういったメッセージも込めて?

Rachel Franklin:ハハハハ。『The Sims』シリーズは現実にあるものとみんなが信じるもののバランスで保たれているの。現実的過ぎても面白くないし、逆にそうでなくても楽しめないと思う。肌の色が青だろうが緑だろうが、そこに愛着が生まれればそれでいいの。創造する自由を与えたかった。遊ぶ自由、楽しむ自由をね。

――メディアブリーフィングで紹介されたカウプラントのような面白植物が登場するのはそういったポリシーからだったのですね。

Rachel Franklin:その通り。ビックリするし、笑えるし、その方が楽しいじゃない。



――DLCのリリース予定について教えてください。

Rachel Franklin:今のところは一切発表していない状態ね。だけど5年以上もアクティブなコミュニティーを保ち続けている過去作品を見れば分かるように、最初にリリースするゲームは次に築くものの土台に過ぎないの。私たちは常にユーザーが何を欲しがっているのか知りたくってたまらない。フィードバックが私たちが次に作るものの手助けをしてくれるから。今回もたくさんのリクエストをもらえるのがとても楽しみなんです。

――DLCはユーザーのリクエストがそのまま反映されると?

Rachel Franklin:うーん、そのままダイレクトに反映できるってわけではないけれど。例えるなら、患者はお医者さんを訪ねて自分の症状を大雑把に説明するよね。そしたらドクターは何が起こっているのかを突き止めなくっちゃいけない。ユーザーがリクエストをする時も同じようなもので、具体的な時もあればとてつもなく曖昧な時もある。私たちはそれを受けて根底にある願いを特定しなければいけないの。何が本当に求められているのかをね。

建物を作るビルドモードがいい例ね。仕様が複雑で初心者が始めるには取っ付きにくかったし、間違えたら全部壊して一から作り直さなくちゃいけないのがとても面倒だった。その時に既存の仕様へ修正を加えることもできたけれど、そうする代わりに私たちはビルドの手順そのものを作り変えたの。それで関連する問題を全て一網打尽にできた。こんな説明で分かってもらえるかな。



――繰り返しの質問になってしまうかもしれませんが、ユーザーに届けたい本作の最も革新的要素は何でしょうか。

Rachel Franklin:大きな革新は3つね。1つ目はさっきも話したシムメイキングとビルドモード。シムやお家を作る時の基盤は完全に新しいものにした。感覚的でとっつきやすいようにね。2つ目はシムに吹き込んだ潤沢な個性。細かいところにまで到っていて、些細な要素に思えるかもしれないけど、それぞれ絶大な影響を及ぼしているの。ウォークスタイルとかね。1つ1つがシムの個性を語っている。

その他には、シムの遺伝システムなんかもそう。1体あるいは2体のシムから両親や子供、それに双子、あらゆる組み合わせで血縁関係を生み出せる。それがシムにさらなる個性を与えてくれるのね。そして繊細に投影された内面の個性と外見の詳細は、シムの感情や振る舞いといったゲームプレイに多大な影響を及ぼすことになる。

3つ目は、プレイヤーがギャラリーとシェア機能を使って他のプレイヤーといかにインタラクトできるかという点。たとえば、私が新しいシムを作ってギャラリーでシェアしたとしましょう。あなたが私とフレンドならすぐにお知らせが届いて、レイチェルシムをあなたのゲーム内で使うことができるの。私が生み出したシムの個性が、あなたの生み出したシムの個性とインタラクトする。それってシェア機能が生み出す素敵な可能性だと思う。

――それでは最後に、日本で『The Sims 4』を心待ちにしているファンへ向けてメッセージをお願いします。



Rachel Franklin:日本にいるファンのみなさんが大好きです。あなたそっくりのシムを作ったり、あなたの知る誰かを再現したり、個性豊かなシムメイキングとそれらをコントロールする醍醐味をたっぷりエンジョイしてくれることを願っています。どうか気に入ってくれますように。

――あなたにお会いできてとても光栄です。本日は素敵なお時間をどうもありがとうございました。

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個性あふれるシムをバーチャルライフに放り込む人生シミュレーター『The Sims 4』は、PCを対象に、Eelectronic Artsから海外で9月2日に、国内で9月4日に発売されます。さらに詳細になったシムの性格、よりユーザーフレンドリーになったクリエイションツール、そしてプレイヤー間のインタラクションが持つ可能性。リリース目前にして改めて語られた3つの革新要素は、シムズライフを大いに拡大してくれるでしょう。作品に秘められた千姿万態の民族性。個性と個性の交差点に湧き上がる新たな独自性が、尽きない好奇心を掻き立てます。
《河合 律子》

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