Mark DeLoura氏は、任天堂やTHQ、UBIソフトを経て、2013年から2014年末までホワイトハウス米合衆国科学技術政策局デジタルメディア部門シニアアドバイザーを務めた人物で、昨年のホワイトハウスで開催されたゲームジャムの企画にも携わっています。
DeLoura氏の任期の間、米政府のビデオゲームに対する姿勢は大きく変わったと語っています。数年前のゲーム会社は、コネチカット州の小学校で起こった銃乱射事件の証人として招かれるといった、政府にとって社会問題の当事者として扱われることが多い状況でしたが、2011年に合衆国憲法修正第一条の下にゲーム会社は保護されなければならないという最高裁の判決が出て以降、政府はゲームをどのように社会に役立てていくかという動きにシフトしていったとしています。
DeLoura氏は、他の多くのメディアが時間が経つにつれ社会に影響を与えてきたことを例に、ビデオゲームも米社会の抱える課題を解決する可能性を持っていると語っています。また、ゲーム会社への税金控除を進めることによって、技術系の雇用増加の可能性を説いています。
米国では、教育や医療でもビデオゲームの活用が目立っており、政府があらゆる分野でビデオゲームの活用を推し進めているのが見て取れます。一方で、ビデオゲームの軍事活用も目立ってきており、国防省は現在『Call of Duty』などの戦争ゲームを海兵隊員の戦闘トレーニングツールとして活用する動きを見せています。さらに、それらの主なゲームプレイヤーである若年層に目をつけ、求人活動に利用していることも議論を呼んでいます。
国がビデオゲームを社会に役立てようとする動きは、国内のゲーム産業の活性化や文化としての発展を促進する材料として歓迎すべきものではありますが、軍事活用といった負の部分もあることから、これからも議論を重ねていく必要がありそうです。
関連リンク
編集部おすすめの記事
ゲーム文化 アクセスランキング
-
海外人気サンドボックスゲーム『Garry's Mod』製作者が任天堂関連のSteamワークショップアイテムの削除要求に応じる「二度とアップロードしないでほしい」
-
『スト6』リュウ、豪鬼の大迫力な“ミューラルアート”がTシャツに!経年とともにロゴが徐々に姿を現すクラックシャツは、手作業で数十回も塗り重ね
-
自動化RTS『Oddsparks: An Automation Adventure』早期アクセス開始―へんてこ可愛いキャラクターの“スパーク”とクラフトし冒険の旅へ!
-
マネ厳禁!職場でこっそり遊べるゲームって……?
-
eスポーツ大会の真っ最中に「マウス充電切れ」のハプニング…!しかし咄嗟の機転でチームを勝利に導く
-
あの狂気が再現…!映画「ジョーカー」の非公式オープンワールドゲーム映像が凄まじいクオリティ
-
ドラマ「フォールアウト」はゲーム版と矛盾?物議醸した出来事をトッド・ハワード氏が説明
-
『星のカービィ』生みの親・桜井政博氏がカービィを食べちゃった?美味しそうにフォークを入れる写真にファンも「だめぇぇぇぇぇ」
-
ユービーアイソフトジャパン設立30周年!「ゲームと共に、時代を生きろ」特設サイト公開&年間記念キャンペーン実施
-
ドラマ「フォールアウト」で熱視線の“作中時系列”問題に新たな説が浮上。登場人物が「わざと嘘をついていたのかも」と初作開発者が語る