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5V5実装のモバイルMOBA『Vainglory』開発元に訊いた生の声―「げむすぱ読者のために作られたようなゲーム」

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5V5実装のモバイルMOBA『Vainglory』開発元に訊いた生の声―「げむすぱ読者のために作られたようなゲーム」
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YouTube:https://youtu.be/8vzOKiE9sh8

待望の5V5モードが追加され、MOBAとしてさらなる進化を遂げたモバイルゲーム『Vainglory』。Game*Sparkはその開発元であるSuper Evil Megacorpのグローバル・パブリッシング ゼネラルマネージャー テウォン・ユン氏にインタビューを行い、更に「ハードコア化」する今作のゲームモード、e-Sportsシーンへの展開、Super Evil Megacorpが追い求める「モバイルゲーム」のビジョンを語ってもらいました。

■なぜ今「5V5モード」を実装するのか


――本日はよろしくお願いします。まず、テウォンさんの自己紹介をお願いします。

テウォン氏:グローバルパブリッシング部門のゼネラルマネージャーを担当しています。主にビジネスサイドで活動していて、プロモーションや配信に関する戦略、e-Sportsシーンへの展開が主な仕事です。

――5V5モードが公式Webサイトなどで発表された際、ユーザーからはどのような反響を受けましたか。

テウォン氏: 『Vainglory』のユーザーの皆様からは、圧倒的にポジティブな反応をいただけました。社内でも5V5モードの開発が決定した際に盛り上がって、スタッフ同士でもモチベーションが高まっていました。

――なぜ、このタイミングで5V5モードを実装することになったのでしょうか。改めて経緯を教えてください。

テウォン氏: 『Vainglory』をローンチした当初は技術的な限界があったのですが、私達の信条として「ゲームに一切の妥協をしたくない」というものがありました。当時もiOS 6で、Metalという技術もありましたけれど、それでも私達が納得のいく品質の5V5モードは実現できませんでした。ということで、ローンチ時には3V3がベストだと判断していました。現在は技術も発達しましたし、自社開発のゲームエンジンも進化してきたので、今こそ納得のいくクオリティーで提供できると判断しました。

――なるほど。

テウォン氏:例としてお話すると、例えば80年代初頭に「ファミコン」が発売されましたよね。最初はゲームセンターにあるアーケードゲームが移植されるようなことが多かったと思うのですが、同じタイトルでも「ゲームセンターで遊ぶゲーム」と「ファミコンで遊ぶゲーム」というのは品質が大きく違いました。そのとき同じゲーム体験を得られなかったのが不満だったんですよね。例えば『ギャラガ』あたりなのですが。

――80年代のゲームセンターとファミコンの体験が記憶に強く焼き付いているのですね。

テウォン氏:とは言え、数年後にプレイステーションなどの新しいコンソールが出て、品質の差も埋まりました。今はコンソールゲームがアーケードゲームを追い越していると思っています。モバイルゲームとPCゲームも同じ関係にあると思っていて、今は追いついてきたところですが、そのうち追い越せるものであると考えています。

――インタビューを行う前に、5V5モードのハンズオンを楽しませていただきました。私はPC向けMOBAゲームをよくプレイしていましたが、『Vainglory』の5V5はいわゆる「PC用MOBA」にかなり近付いてきたと感じられました。そこで気になったのは、「5V5モードの平均プレイ時間」です。開発チームとしてはどれくらいの長さを想定していますか。


テウォン氏: ハンズオンでお楽しみいただいたものはまだベータ段階ではありますが、想定としては20分から25分ほど。もう少し短くしたいと考えています。それに、いわゆる普通のMOBAって、最初の数分間は大きな動きがなく、プレイヤー同士の直接的な対戦は起こりませんよね。

――いわゆる「ファーム」の時間帯ですね。たしかに、直接殴り合うというよりも「いかに育って攻めていくか」という点を重視することが多いと思います。

テウォン氏:そういったゲームプレイは、観ている人にとって地味かもしれません。そんなわけで、『Vainglory』ではゲームの最序盤から大きく展開して、観ている人も飽きないようなゲームデザインにしていこうという意図があります。

■「モバイルゲーム」と「本格派MOBA」の相性は?


――『Vainglory』に確実に「PC向けMOBA」らしいゲーム性に近付いてきたと思いますが、そういった本格的なルールを取り込むことは、逆にスマホやタブレットと相性が悪くなるのではないでしょうか。例えば、「マウスとキーボードでじっくり遊ぶ」のと「スマホの画面をタップしながらじっくり遊ぶ」のでは、プレイフィールドに差が出てくるのではないかなと。正直なところ、「お手軽さ」とは相反する要素ではないか、とも思いました。


テウォン氏: スマートフォンやタブレット向けだからと言って「カジュアルにしなきゃいけない」「ルールをシンプルにしなきゃいけない」という意見には賛成できません。ただ、『Vainglory』のゲームデザインとして、ゲーム進行による報酬などで「モバイルゲーム的な要素」を取り込んではいます。

――そういったポイントは私達が知っているモバイルゲームらしい部分ですね。「ログインボーナス」のようなしくみなども。

テウォン氏: しかし、ゲーム内のマッチで言えば、徹底した本格的ゲーム体験を提供したくて、モバイル向けにも「本物のゲーム」をリリースしたいのです。「ゲームのようなもの」ではなくてね。コンソールやPCで高品質かつ本格的なゲームをプレイする人はたくさんいますが、モバイルでゲームを遊ぶ人にもそういった「高品質で本格的なゲーム」を楽しみたい方は大勢いらっしゃると思っています。スマホユーザーの中にも、「ハードコアゲーマー」や「ハードコアゲーマーになり得る方」は沢山いることでしょう。

■更なる「ハードコア」化を遂げ、e-Sportsシーンはどう動いていくのか


――5V5モードが競技シーンに導入された際、どのように戦略が変わっていくと思いますか。

テウォン氏:現在の3V3で展開する大会では、やはりメタ(流行している戦略、対策、プレイング)に沿って動いているプレイが多いんですよ。最初の数分間はみんなほとんど同じ動きをしていて。それは本来私達としては意図していないことですし、その幅が広くなれば更に楽しいものになるでしょう。

――『Vainglory』のe-Sports施策や、今後のプランについて教えてください。特に観戦する一般ユーザー、サポーターの存在は大きいでしょうし、ファンコミュニティー向けの取り組みがあれば教えていただきたいです。

テウォン氏: おっしゃる通り、サポーターやファンの存在はe-Sportsとして進歩していくために必要不可欠です。『Vainglory』の運営で言えば、各地域のコミュニティーマネージャーが日々ユーザーとコミュニケーションを取っています。ローンチ時にe-Sportsらしさを強く売り出したことは実はなかったのですが、コミュニティーからの声に応える形でここまで発展させてきました。

――なるほど。運営側がゼロからプッシュしてきた、という形ではなかったのですね。

テウォン氏: また、先日のアップデートでは「お気に入りのチームのバッジを購入して応援できる」という要素も追加しました。こういった「ファンのためのコンテンツ」を作り続けていきたいとも考えています。あとはトークショーを開催したり、選手の趣味や年齢などを紹介するプロフィールを押し出して親しみを持ってもらったり、多方面に取り組んでいます。

――これはほとんど個人的なリクエストなのですが、スマートフォン/タブレット向けゲームであることを意識した、特別なグッズ展開は用意されていないのでしょうか。例えば、チームロゴが入ったスマホケースや特別カラーのイヤフォン、充電バッテリーやUSBケーブルといったような、「スマホ/タブレットでしか出来ないアクセサリー」など。

テウォン氏: そうですね、私どもが自らそういった取り組みはしていないのですが、ファンやコミュニティーが自主的に制作することはあります。壁紙などもですね。運営側としては、毎週フリーでプレイできるキャラクターのローテーションを選ぶときに「e-Sportsチームが選ぶオススメのヒーロー」といったようなことは行っています。

――最後に、Game*Sparkのユーザーに向けてメッセージをお願いします。私達のメディアの読者は主にコンソール/PCゲームを遊ぶ方が多く、MOBAプレイヤーもいますが、大半はPC用の作品を選んでいます。そういったゲーマーに向けて、5V5モードが導入されて更に「ハードコア」になる『Vainglory』の面白さを教えてください。

テウォン氏: そうであれば、『Vainglory』はGame*Sparkの読者の皆様のために作られたようなものです(笑)。なぜかというと、私自身がハードコアなPCゲーマーですし、20年以上PCゲーム開発に関わってきました。そんな生活の中で「仕事で疲れてPCに向かう体力がない」というとき、ちらっとスマホを見ても、自分が遊びたいようなゲームなんてひとつもなかったんですよね。そういったこともあり、「本物のゲーム」をモバイル向けにも提供したいと考えています。5V5で遊べる『Vainglory』は、PCのMOBAにも劣らない、あるいはPCのMOBAを追い越した作品になると思います。

――本日はありがとうございました。

《カミヤマ》

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