海外メディアのPC Gamerによると、今回の情報はValveのプログラマーであるJohn McDonald氏がGDC 2018で講演したものであるとのこと。同氏はこの講演でチーターBANにディープラーニングを利用する「VACnet」を紹介したとされています。
同氏によると、「VACnet」は『CS:GO』に使用されているアンチチートプログラムの一部であり、プレイヤーの射撃の角度や武器の種類、距離、結果(命中、ミス、ヘッドショット)などの情報から「Atom」と呼ばれるデータを作成。これを140個集めることで、一定の特徴を学習しエイムアシストなどのチートを検出する仕組みであるとのこと。ただし、BANに関しては「VACnet」ではなく「Overwatch」という人間のチェックを挟んだチート判断プログラムで行われており、「Overwatch」における報告ルートの1つとして「VACnet」が用いられることが明らかにされています。
プレイヤーによるチーターの報告で実際にBANされるのは15~30%であるものの、VACnetによる報告では80~95%にも上るという、その高い信ぴょう性も発表されました。
なお、チートの解析には1試合につきCPU1個あたり約4分かかり、『CS:GO』では1日でおよそ60万試合が行われているため、全ての処理を行うには計算上240万分かかるとのこと。Valveではこの解析を1日で行うために、必要となるCPU1,700個の2倍となる3,400個のCPUを今後の発展を見越して購入。54個のCPUコアと128GBのRAMを搭載したブレードサーバーを64機導入していることが公開されました。
また、2017年12月初旬には、「VACnet」を利用した「Overwatch」のチーター判別率がそうでないものを上回ったと報告されています。同氏は「VACnet」を他のSteamタイトルにも応用したいという意思を示しているということです。
関連リンク
編集部おすすめの記事
特集
ニュース アクセスランキング
-
【PC版無料配布開始】鋼鉄拳ウサギのメトロイドヴァニア『フィスト 紅蓮城の闇』本編&『Olympics Go! Paris 2024』インゲームアイテム―夏のセール中のEpic Gamesストアにて
-
Humble Gamesの事業再編を受けて農場SLG『Coral Island』開発元がコンソール対応についてアナウンス―アップデートやスイッチ版リリースが不透明な状態に
-
『桃鉄』最新作が安い!『マリオ』『ポケモン』などもお手頃価格─『バルダーズ・ゲート3』2,728円など、ゲオ店舗のセールを現地調査
-
もう「Prologue」は時代遅れ?Steam、ユーザーも開発者もみんなニッコリの無料体験版の仕様変更実施へ―体験版専用ストアページやユーザーレビューに対応
-
Netflix映画版『バイオショック』製作は予算や規模の縮小ありつつも進行中―プロデューサーのロイ・リー氏が言及
-
『アーマード・コア6』発売から1年経たずに世界累計出荷本数300万本を突破!フロム作品の好調セールスが続く
-
2016年に発表され、その後開発中止や再始動など紆余曲折があった『Year of the Ladybug』現行プロジェクト版の1stティザー映像公開!2024年秋に何かが起こる?
-
『モンハンワイルズ』現状ではスイッチ版はない―『モンハン』世界を最大限描くことを目指すため
-
韓国ゲーム企業では歴代最高額を調達!『Stellar Blade』『メガニケ』のSHIFT UPが韓国株式市場に上場―収益はポートフォリオの多様化へ利用予定
-
『CoD:MW3』AI生成のスキンアイテム販売―AI台頭によるアーティスト解雇への懸念も