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CEDEC、DiGRA JAPAN、IGDA日本・・・世代交替を通して成熟する業界三団体の現状と新たな連携の可能性

かつて「コミュニティ不毛地帯」で「産学連携氷河地帯」と呼ばれた日本のゲーム業界。しかし、今では大小様々な開発者コミュニティが活動し、産学連携も進みつつあります。

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CEDEC、DiGRA JAPAN、IGDA日本・・・世代交替を通して成熟する業界三団体の現状と新たな連携の可能性
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産学連携をベースに各団体が互いを補完


中村樹之:
産業的な変化で言えば、VRやARといった新しいデバイスが実用化きたのも、過去6年間の変化ですね。スマートフォンのスペックもかなり上昇し、より良質なゲームが作れるようになりました。通信環境も良くなり、ネットゲームの質が変わってきています。AIもここ数年、急速に現場で使われるようになりました。CEDECの講演でも、より具体的な事例が出てきています。

──CEDECは業界トレンドや技術の流れに視線を注いでいますが、DiGRA JAPANやIGDA日本はどうでしょうか?

中村彰憲:
DiGRA JAPANは学際型研究の研究拠点という位置づけですね。対象がゲームであれば、どんな学術的背景があっても参加できる、幅の広い学会です。実際、ほとんどの研究者は自分たちの専門領域に軸足を置いて日々の研究を行っています。教育学・経営学・情報学・工学・医学などです。また、当学会は、設立以来、一貫してゲーム業界に従事している皆さまとの連携や交流を重視しており、年次会での発表にもゲーム開発の従事者ならではの研究を発表していただいてきました。そうした多彩な研究者やゲーム開発の当事者が一堂に会して研究発表を行い、互いに刺激を受け合う点にDiGRA JAPANの意義があります。

高橋勝輝:
IGDA日本ではゲーム開発者個人に焦点を当てています。ゲームには様々な広がりがあるので、どうしても殻に籠もりがちです。そこで各々をつなぐ場を用意することが求められます。特に近年ではUnityなどのゲームエンジンが大きく発展したことで、個人でもプロと変わらないレベルのゲームが作れるようになりました。GlobalGameJamは好例で、プロと学生が互いに個人として参加し、ゲームを作る姿が観られます。

中村樹之:
たしかに過去6年間の変化でいえば、ゲームエンジンの浸透は非常に大きなものがありましたね。

──お互いが補いあっていますね。

中村彰憲:
ここが他のDIGRAチャプターと違うところです。日本では設立当初から、産学連携で進めないとゲームの研究ができないという共通理解がありました。

中村樹之:
CEDECでも公募を通してDiGRA JAPAN、IGDA日本から講演を行ってもらってきました。学術向けにアカデミックセッションがありますし、インタラクティブセッションでも多くの研究発表があります。

髙橋勝輝:IGDA日本でもCEDECと東京ゲームショウにスカラーシップを送り込んでいますね。IGDA日本のメンバーが講演をする例もみられます。

三宅陽一郎氏

各代表が掲げる抱負とは?


──2000年代はまだ、各々の規模が小さかったこともあり、それぞれのメンバーが重複していたりと、ムラ的な意識が高かったように思います。それが2012年を境に大きく変化してきました。

中村樹之:
CEDECでは2009年に会場をパシフィコ横浜に移し、2010年からはセッション公募制に大きく舵を切って、運営委員会の体制も整備が進みました。それまでは大半が招待セッションでしたが、公募制になったことで、よりフォーマルな形になりました。

中村彰憲:
DiGRA JAPANでも2011年から立命館大学の細井浩一先生が会長になり、規約の整備が進みました。実際、2007年に東京大学でDiGRAの世界大会を開催した後、学会の規模が急速に拡大する中、それをまとめる制度や組織体制が追い付かず、年次会など本来学会としてやるべき活動が出来ずにいた時期がありました。そこで細井先生を中心に、組織としての体制強化が図られたのです。

高橋勝輝:
IGDA日本がNPOになったのも、まさに2012年ですしね。その一方で代表も新清士から小野憲史に変わりました。

──世代交替をはたしながら、徐々に組織が成熟化していったのですね。皆さんはいつから代表になられたのでしょうか? また、代表になることで、何か抱負は掲げられましたか?

中村樹之:
自分が運営委員長になったのは2017年ですが、すでにCEDECはかなり大きなイベントで、その規模を保ったまま、運営の改善を進めていくことが第一の課題でした。

その一方で業界内では、CEDECがまだまだリーチできていないところも残っています。そのため昨年から期間限定で講演のタイムシフト配信を行い、CEDECを知ってもらうきっかけとしました。今後は同時通訳などを通して、海外向けの配信も考えていきたいですね。2017年のCEDECは8000人を数えましたが、配信による視聴者も含めて、1万人の規模感を達成したいと思っています。

また、せっかくCEDECを日本国内で開催しているのだから、ビジュアルアーツ・ゲームデザイン・ビジネス手法など、日本的なゲーム開発の知見がすべてCEDECに集約されるようにしていきたいんです。この3つを課題に掲げています。


次のページ:国際化への対応について
《小野憲史》
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