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改めて紐解く「Riot Games」と『リーグ・オブ・レジェンド』―MOBAの金字塔の歴史と未来は(前編)

日本で流行している対戦型ゲームには「格闘ゲーム」や「FPS」などが挙げられますが、『リーグ・オブ・レジェンド』が属する「MOBA」というジャンルは、一体どういったものなのでしょうか。歴史を紐解きつつ、現在のゲーム性や見どころまで詳しくご紹介します。

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改めて紐解く「Riot Games」と『リーグ・オブ・レジェンド』―MOBAの金字塔の歴史と未来は(前編)
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日本で流行している対戦型ゲームには「格闘ゲーム」や「FPS」など数多くのジャンルが挙げられますが、『リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)』が属する「MOBA」というジャンルは、一体どういったものなのでしょうか。格闘ゲームは横からの視点での1vs1で、1フレーム単位の見切りや高度な読み合いに加え、攻撃の仕掛け方や返し方も重要となります。FPSの多くは5vs5や6vs6の一人称視点での撃ち合いで、格闘ゲームよりも長いスパンでの戦略や、敵と出会ったときのエイム勝負、リコイルコントロールなどもキモとなります。

一方、MOBAにおいては、多くのタイトルで5vs5、一部タイトルやモードでは3vs3を採用。見下ろし視点で、最短20分から最長60分以上の戦いを繰り広げます。プレイヤー同士が激突し、攻撃を仕掛けたりいなしたりして、さらには「自分たちの位置を敵に知らせるだけ」といったような戦術的な動きまでも取捨選択しつつ、オブジェクト(目標物)を攻撃/防衛して勝利を目指します。

そんなMOBAの特徴は、「短期的戦略(ミクロ)」と「長期的戦略(マクロ)」の両者が必要となるというところ。チェスや将棋といった相手との駆け引きを行うマインドスポーツ的な面と、反射神経やテクニックが求められるフィジカルスポーツな面が、巧みに合体しているとも言えます。

RTSから派生したMOBA


RTS(リアルタイムストラテジー)は、ターン制ではなくリアルタイムで進行していくストラテジーゲームの総称で、『WarCraft』『Command & Conquer』『Age of Empires』シリーズなどが古くから有名です。主に90年代後半にPC向けに発売されてから爆発的な流行を見せたジャンルで、プレイヤーは軍の指揮官となり、戦況を見ながら多くのユニットに指示を出していきます。

MOBAはRTSをベースとしたジャンルではありますが、その発端は『WarCraft 3』のModとして2003年に製作された『DotA(Defence of the Ancients Allstars、DotA)』。ジャンルの初期には「DotA系」と呼ばれていた頃もありましたが、現在ではMOBA(マルチプレイ・オンライン・バトル・アリーナ)という名称に落ち着きました。プレイヤーは自身が選んだ1人のキャラクターを操作して、レベルを上げながら勝利を目指していくのが特徴で、この点がRTSと大きく異なります。ちなみに、各MOBAタイトルによって「プレイヤーが操作するキャラクター」の呼称は“ヒーロー”だったり、そのまま“プレイアブルキャラクター”だったりと異なりますが、『LoL』では“チャンピオン”と呼ばれています。

『リーグ・オブ・レジェンド』とは


『LoL』は、2006年に設立された米Riot Gamesが開発・運営するMOBAタイトルで、『DotA』を製作したメンバーのうちの1人であるSteve "Guinsoo" Frak氏をスタッフに迎え、2009年にリリース。実質的にMOBAというジャンルを確立し、ビジュアル面などは非常にカジュアルに仕上がっているため、競技性の高い洋ゲーらしからぬ作品だと言えます。

初期のアートワークは一部テイストが異なっていたものの、現在はアニメライクで親しみやすいスプラッシュアートを中心に、多種多様なテーマをベースとしたチャンピオンやスキンがリリースされています(ネタ的な要素込みで、旧スプラッシュアートを好むプレイヤーも一部いますが)。リリースから9年が経過した現在でも、絶えず新チャンピオンがリリースされているだけでなく、流行の攻略法である「メタ」も大きく変更され、その時点で強いチャンピオンやアイテム構成、戦法などが変わっていくため、常に新しいチャレンジが求められ、飽きずに楽しむことができます。

ちなみに、MOBAの他タイトルに関しては以下のような特徴があります。

    『Dota 2』: 配信プラットフォーム「Steam」のValveが開発する、MOBAタイトルの先駆け『DotA』をスタンドアローン作品としてリメイクしたMOBAタイトル。プロ大会の賞金額が高いことでも有名で、登場する全ヒーローが最初から使用可能。「クーリエ」と呼ばれるアイテムを運ぶユニットがいるのが特徴。

    『Heroes of the Storm』: Blizzard Entertainmentが開発するMOBAタイトルで、同社のゲームに登場するキャラクターのオールスターゲームと言えます。他タイトルにない特徴として、マップに固有のギミックが仕込まれており、それをどう活かしていくかが攻略のコツ。

開発・運営を行うRiot Gamesとは


『LoL』は、米Riot Gamesで2006年に開発が開始されました。最初期は少数のスタッフで運営されており、共同出資者であるBrandon “Ryze” Beck氏とMerc "Tryndamere" Merrill氏が中心となって開発していました。彼らのモットーは「全てのプレイヤーにフェアであり続ける」ということ。もちろん『LoL』もこのポリシーに則って運営されており、「勝敗を決める要素は“課金”では手に入らない」、つまり「Pay To Win」ではないことが大きな特徴のひとつとして挙げられます。

ちなみに、アイテム名やチャンピオンの名前にはスタッフの名前などが一部使用されており、なんと日本で発売されたゲームが元ネタとなったものも。以下に代表的なものを掲載します。

ライズ(画像左):米Riot Games Co-founderの愛称
トリンダメア(画像右):同じく米Riot Games Co-founderの愛称



Guinsoo's Rageblade(アイテム名):米Riot Games 開発者、『DotA』製作者(Guinsoo)
Randuin's Omen:開発スタッフ(Randuin)
Youmuu:同人ゲーム『東方』シリーズの登場キャラクター(魂魄 妖夢)

2014年4月にはRiot Gamesの日本法人が設立。実質的に「日本サーバー始動の予告」となりましたが、約1年経過して正式展開の動きは見えず、既に海外サーバーを利用していたプレイヤーはやきもきすることに。そんな中、2015年11月に開催されたイベント「League of Legendsプレイヤーズ・クラブ」にて、Riot Gamesスタッフが「日本サーバーは桜の咲くころに来る」と発表しました。

いよいよ待ちに待った日本展開が確定したことに湧きたつ『LoL』ファンが見られた一方で、「“桜の咲く時期”というのは何月を指しているのか?」と心配する声も当時は散見されました。その後、2016年1月末にクローズドβテストの募集がスタートし、同年3月にはオープンβテストが幕開け。このテストから1年の節目を迎える2017年3月1日より、正式運用が開始されました。

『LoL』の特徴


前述のように、『LoL』は競技性が高いゲームシステムを持ちながらも、親しみやすいビジュアルを特徴としています。古くから提供されているチャンピオンは、スプラッシュアートがモダンなものに差し替えられたり、ゲームバランスを整えるために性能やスキルも「リワーク」という形で刷新されることがあります。

特に、チャンピオンスキンに関しては、特定のテーマに沿って制作され、複数のチャンピオンが同じテーマのスキンを持つということが多く、友達とプレイする際にもお揃いでプレイすることもできます。また、「アルティメットスキン」と呼ばれる高額スキンでは、独自のモーションやスキルエフェクト、別のボイスが用意されており、お気に入りのチャンピオンでリリースされている場合は、よりチャンピオンへの愛が深まるとも言えます。

魔法少女をテーマにしたスキン「スターガーディアン」シリーズのジンクス

見た目通りハチがモチーフとなった「ビーモ」。元のチャンピオン名はティーモ

独自のエフェクトなどが付いているアルティメットスキンの「ラックス」

また、『LoL』の特徴として、海外・国内を問わず、参加声優を公式には発表していませんが、日本の『LoL』に限り、一部チャンピオンの声優が公開されています。

競技シーンとファンの繋がり


競技性の高いゲームとして、やはり欠かせないのがプロシーンです。多くのプロチームからスタープレイヤーが生まれ、惜しまれながら引退していったプレイヤーも数知れません。世界各国にリーグやチームがあり、日本にもプロシーンが存在していますが、世界で認められるプレイヤーが多く、特に爆発的な盛り上がりを誇る海外の競技シーン関連の動画をご紹介します。

NA LCSのTeam SoloMidのDyrus引退セレモニー。ここまでファンに支えられた選手は珍しい。北米リーグではお馴染みの「TSMコール」も聞くことができる


『LoL』を語る上では絶対に外せない「xPeke」というプレイヤー名が用語となった伝説のプレイ。味方に注意を引いてもらい、たった1人でバックドア(敵を自陣に近付けた状態で敵陣のオブジェクトを攻撃すること)を行い、敵の追撃をかわしつつチームの勝利を掴み取った

Aphromooによる国別対抗の国際大会 All-Star 2015でのスーパープレイ。サポート役にも関わらず、奇襲してきた相手を驚異的なテクで返り討ちに

一方で、Riot Gamesからは選手が試合前にリラックスしている状態が見て取れる「Mic Check」という動画も公開中。真面目な顔をしている選手よりも、試合直前にふざけにふざけまくってリラックスしている選手の姿が目立ちます。こういった裏側が垣間見えるのも『LoL』プロシーンの特徴です。

EU LCS 2018 Spring Splitの一幕。とても大勢の観客に見守られる中の試合直前とは思えないリラックス感

2016 All-Star、チーム戦でも1vs1でも非常ににこやか

プロシーンはTwitchやYouTubeにて配信が行われていますが、リーグ公式サイトの「lolesports.com」では、リアルタイムで選手のスコアとともに配信を見ることができるようになっており、より詳細に試合データをチェックできます。

国内ではLeagueUと呼ばれる大学リーグの支援も


海外でも大学リーグのサポートが行われていますが、国内では「LeagueU」という名称で、大学の『LoL』の競技シーンがRiot Gamesにサポートされています。国内大会である「Japan College Cup」の結果をもとに日本代表を選出し、米Riot Games主催の学生世界大会「International College Cup(ICC)」も実施。各大学のLoLサークルへの支援だけでなく、東西学生リーグの公式サポート、さらには協力各社の好意により、PCやデバイスまでがイベントで利用可能となっており、学生でもイベントが行える環境が整っています。



後編では、「2017年から2018年にかけての歩み」「国内外の配信者カルチャー」「ファンコミュニティーの盛り上がり」、そして「今後の『LoL』に望めるもの」をご紹介。ここ一年間のメタ(攻略の傾向)や世界のプロ選手、更にはコスプレイヤーなどゲーム外の楽しさまでお届けします。

後編を読む
《kuma》

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