『JUDGE EYES:死神の遺言』海外でも高評価、その面白さの理由を紐解く【特集】 3ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『JUDGE EYES:死神の遺言』海外でも高評価、その面白さの理由を紐解く【特集】

セガの龍が如くスタジオが手掛ける『JUDGE EYES:死神の遺言』(以下、『JUDGE EYES』)。その新価格版が7月18日に発売されます。今回は改めて『JUDGE EYES』の高評価の理由、その面白さを紐解いていきます。

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『JUDGE EYES:死神の遺言』海外でも高評価、その面白さの理由を紐解く
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◆キャスティングが見せたゲームの新たな魅力



『JUDGE EYES』の発表で一番注目を集めたのは、主人公の八神隆之を木村拓哉さんが演じることなのは間違いありません。当時は普段ゲームをやらない人達にも情報が広がり、ゲーム以外のメディアでも多く取り上げられていました。木村さんのスター性はそうした広報の役割も担っていたと思いますが、実際にキャスティングはプレイにどう影響したのでしょうか?

発売直後は、やはり「木村拓哉さんを好きに動かせる」という点に注目が集まりました。しかし実際にプレイしてみると、それを楽しむことができるのは不自然に感じさせない演技、演出がしっかりと付けられているからだと感じました。そしてこの「木村拓哉さんが演じている八神隆之」が主人公であることは、ゲーム体験においても大きな効果があります。ムービーシーンはまるでドラマや映画を見ているようで、プレイ画面はそのドラマの人物を自分で動かしているという実感。これは普段目にするような芸能人が主人公で、リアルなCGで再現できるからこその感覚かもしれません。いつものゲームとは違う、新たな没入感を生み出しているように感じました。


本作では、脇を固める役にも中尾彬さん、滝藤賢一さん、谷原章介さんが出演ししています。役の特徴をとらえた演技で『JUDGE EYES』に溶け込み、世界観をより強固にしていました。他にも八神の相棒である海藤正治役の藤真秀さん、城崎さおり役の甲斐田裕子さん、藤井真冬役の清水理沙さん、新谷正道役の桐本拓哉さんなど、紹介できないほど多くの声優さんが出演していますが、どの方もとても素晴らしかったです。

というのも、昨今のリアルなCGのゲーム全てにあてはまることなのですが、キャラクターがリアルな造形だと、演技によっては声が浮いて聞こえることもあります。もちろん本作でもそれが全くなかったわけではありませんが、そう喋りそうなキャラだったことで、全体的にバランスが取れて不自然さはそこまで感じませんでした。

ただ、声優さんが好きなファンたちへの配慮なのか。ガールフレンドにできるキャラクターたちの声優には本渡楓さん、橘田いずみさん、東山奈央さん、佐藤利奈さんという“分かる”キャスティングが成されていました。こうしたところで別の楽しみを提供してくれるのは、龍が如くスタジオらしい粋な演出だと思います。

◆ドラマよりもドラマらしいゲーム



インタビューなどでは、『JUDGE EYES』が元々実写作品用の脚本として存在したものだというのが語られています。ゲームを進めていくと、確かにストーリー自体がドラマ仕立てで、スケール感は映画のよう。そのせいか、「ドラマや映画で実写化してほしい!」という意見も多く見かけます。しかし本作はゲームだからこそ描ける物語。その理由は主にスケールの大きさですが、シナリオの長さにもあります。

『JUDGE EYES』はストーリーをしっかり読み込むと、クリアまで30時間以上かかります。映画でいえば『ロード・オブ・ザ・リング』3周、『スター・ウォーズ』もスピンオフ含めて全部視聴できます。木村拓哉さんの『HERO』シリーズ全ても視聴できそうです。これらのシリーズが長い年月をかけて作られたものと考えると、実写作品としてこの長さのストーリーを見せる事がいかに難しいかが分かります。そして同時に、今一番長いストーリーを見せるコンテンツがゲームであることもよく分かりますね。


しかしゲームという点では、ストーリー重視で長時間プレイするものは既に数多くあります。では『JUDGE EYES』は何が特別なのかと言えば、魔法や特殊能力、怪物などの「ファンタジー要素」抜きの現代の日本が舞台であることでしょう。DLCでビームが出せたりすることは置いておいて、そうした要素抜きでリアルな日本を歩き回れるのは、現在『龍が如く』シリーズ、『JUDGE EYES』ぐらいではないかと思います。


スケールの大きさという点で、過去『龍が如く6 命の詩。』の動画インタビューでは「(『龍が如く』シリーズは)出来たら僕らが映画で作りたい世界観を、毎回壮大なスケールで作っている」と小栗旬さんが語っています。邦画の現状を表している言葉でもありますが、こうした発言から考えても、『JUDGE EYES』はゲームでなければ表現できない物語の一つだったと言えます。

次のページは物語やキャラクターについて

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《タカロク》
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