『キングダムカム・デリバランス』プレスツアー in チェコ―開発元「Warhorse Studios」へ潜入! | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『キングダムカム・デリバランス』プレスツアー in チェコ―開発元「Warhorse Studios」へ潜入!

『キングダムカム・デリバランス』開発元・Warhorse Studiosの現地オフィス取材と、エグゼクティブ・プロデューサー&リードデザイナーへのインタビューをお届けします。

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『キングダムカム・デリバランス』プレスツアー in チェコ―開発元「Warhorse Studios」へ潜入!
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チェコのゲームスタジオ・Warhorse Studiosによって開発された『キングダムカム・デリバランス』。中世のボヘミア王国を史実に基づき再現した、リアル志向・ハードコアなオープンワールドRPGとして高い評価を得ています。

本作の日本語版が、2019年7月18日にDMM GAMESより発売されます。これに合わせて、チェコ政府観光局およびDMM GAMES協力の下、『キングダムカム・デリバランス』の舞台・チェコを巡るプレスツアーが開催されました。

約10日間に渡る旅程で訪れた名所に関しては、今後別の記事で紹介するとして、今回は、旅の主目的でもある、『キングダムカム・デリバランス』開発元・Warhorse Studiosの現地オフィス取材と、エグゼクティブ・プロデューサー&リードデザイナーへのインタビューをお届けします。

◆Warhorse Studiosはこんなところ!





チェコの首都・プラハに建つWarhorse Studiosを訪れた我々一行。PRマネージャーのTobias Stolz-Zwilling氏(以下、トビー氏)のお出迎えの後、普段はモーションキャプチャースタジオとして使われている部屋へと通されます。部屋には、「ようこそ!」の文字と美味しそうな軽食が。ありがとうございます…!



モーションキャプチャースタジオというだけあって、周辺には撮影に使われた様々な小道具が。トビー氏がひとつひとつ手にとって、どのように使われているかを教えてくれます。一通りの説明が済んだ後、オフィスを見て回ることに。まずは、デザインチームの部署からです。

鎧の細か~いところまで作り込まれています


DLC第4弾のカットシーンがチラ見え

ゲーム内の様々なアートを手がけるデザインチーム。史実に基づき作られている本作では、装備一つとっても、当時の造形が細部まで作り込まれています。写真を見ながらはもちろん、歴史学者の監修を受けながら制作されていくそうです。また、カットシーンもここで作られているようで、ちょうどこのときは、DLC第4弾に使われるカットが作られていました。


様々な資料や歴史学者の監修の元、本作は作られています


マップデザインや建物についても、同じく本物や復元図と見比べながら作られています。ふと、オフィスの壁を見ると、大きな地図が貼ってあります。この地図の地域ごとに、担当するメンバーが決まっているようです。


次はプログラマーのオフィス…なのですが、ここはあまり詳しく見せられないとのこと。トビー氏いわく、紙と鉛筆を非常によく使う部署らしく、確かに、ガラス張りの部屋には大量のメモが貼ってあります。なんとなく意外です。



ルーカスのモデルになった社員さん

こちらは、クオリティチェックなどを行う部署。最終的なゲームの質に影響してくるため、結構な大所帯となっています。気になるのはNPCの写真(上記写真でトビー氏が持っているもの)。ルーカスというNPCなのですが、開発中にこのNPCが大増殖したことがあったらしく、以来「ルーカスはもういらない」という一文とともに、オフィスに貼り出されているそうです。ちなみに、このルーカスはWarhorse Studiosの社員がモデルになっています。

台本の山


Warhorse Studios共同創始者のダニエル・ヴァーヴラ氏

この他にも、社内には『キングダムカム・デリバランス』の紙台本が積まれていたり、ちょっとした買い物スペースがあったり、共同創始者のダニエル・ヴァーヴラ氏(『Mafia II』ではゲームデザイナーを努めた)が歩いていたりと、興味深いものをいろいろと見ることができました。



オフィスを回った後、モーションキャプチャースタジオで日本語版『キングダムカム・デリバランス』の試遊も行われました。このときはまだ、最序盤の部分しか吹き替えがされていなかったものの、吹き替えのクオリティ自体はほとんど問題ありませんでした。やはり、慣れ親しんだ言語でプレイすると、よりスムーズに情報が頭に入ってくるので、没入感が増しますね。

この後は、エグゼクティブプロデューサーのマーティン・クリーマ氏と、リードデザイナーのビクター氏へのインタビューが行われました。

◆エグゼクティブ・プロデューサー&リードデザイナーインタビュー


――今日はよろしくお願いいたします。まず、お二人がどのように『キングダムカム・デリバランス』に関わられているか教えてください。

マーティン:本作のエグゼクティブプロデューサーを務めるマーティンです。ゲームのすべてを見て管理するという立場ですね。ビクターとダニエルの3人でこのスタジオを立ち上げました。

ビクター:リードデザイナーのビクターです。RPGの仕組みからバトルシステムまで幅広く開発を担当しています。マーティンの仕事を複雑に増やしていく仕事ですね(笑)。

ビクター氏(左)、マーティン氏(右)

――『キングダムカム・デリバランス』というゲームを作ったきっかけを教えてください。

マーティン:たくさんの理由がありますが、ひとつはRPGで世界と戦えるものを作りたかったからです。また、RPGというカテゴリーのなかで、遊び方として本作に近しいものはありましたが、歴史とリアリズムを一度に追求したゲームはこれまで見受けられず、それらをしっかり追求した作品を作りたかったというのが根底にあります。

ビクター:私たちは大手のスタジオに所属していましたが、会社に作らされるのではなく、自分たちのゲームを作りたいという思いもありましたね。

マーティン:ビクターは以前、Bohemia Interactive Studioという会社で『オペレーションフラッシュポイント』というタイトルを開発していたんですよ。その前は『マフィア』などを作っていました。

――RPGを作るうえでキャラクターメイキングができるゲームが多くありますが、あえて「ヘンリー」という主人公を立てた理由はありますか?

マーティン:あえてというより、必然的にそうした選択になりました。日本のゲームでも『SEKIRO』や『テイルズ オブ ベルセリア』のように決まっていますしね。

ビクター:ストーリーを重視したゲームを作りたかったので、主人公を確定し、そのうえで彼にまつわるストーリーを作っていくことが大事だと考えました。

――プレイしていてコンバットシステムが独特で面白いと感じたのですが、どのようなところから影響を受けて構築されたのでしょうか。

ビクター:中世という時代のマーシャルアーツをみなさんに紹介するため、非常にリアルにしたいと考えました。このゲームにはHP・MPといった概念はなく、撃たれて「危ない」と感じたらすぐに逃げるというアクションが特色のひとつになっています。つまり、危ない所や行ける所を体感してもらうことに重きを置いたコンバットシステムです。

本作では、RPGとアクションゲームを融合したいと考えています。アクションゲームが苦手な方でも、レベルアップして、新しい武器を入手すればバトルがしやすくなる。一方、レベルが一番低い状態であっても、アクションが上手ければどの敵でも倒せるようになっています。


――とてもリアルで、あらゆる場面で重みを感じます。

マーティン:現在『テイルズ オブ ベルセリア』をプレイしていて、作中に多くの選択があるのですが、メインストーリーに対する分岐はありません。そのため、お金を貯めて武器を買って、アクションを派手にすることに重きを置いているゲームだと感じています。

『キングダムカム・デリバランス』は逆で、選択が大きな要素になっています。自分の選択によって進み方も変化するため、自分がどうなりたいかというビジョンやイメージが大事ですね。

――主人公の一挙手一投足がゲームに影響を与える感じがあり、ゲームの中で主人公として生きているという感覚があります。ゲームではいろいろな武器やアイテム、NPCといったバリエーションがありますが、おおよそどれくらい用意されていますか。

ビクター:NPCは約3,000人です。武器や防具はすべて鉄で作られているので数は多くありませんが、バトルスタイルは豊富な種類を用意しています。長剣を装備している時、短剣と盾を装備している時では戦い方が異なるというのは想像できると思いますが、こうしたバリエーションを多く用意しています。

――それは楽しみですね!今の所、剣と拳しか使っていないので。

マーティン:ボヘミアなどの歴史的世界観は自分たちに近い存在であり、ゲームとして作りやすかったですね。


――今回、日本で展開するにあたって、日本の市場をどのように捉えていますか?

マーティン:日本の市場について詳しくはまだ分からないのですが、日本から出てきたゲームはとても好きです。『DARK SOULS』『ファイナルファンタジー』『メタルギアソリッド』など、自分たちは多く影響を受けていると思います。また、他国に比べてゲームは日本の文化に深く根付いていると感じています。また、中世という舞台は、日本を含めて似たような作品も多くあるため、受け入れられる土壌があると思っています。

――日本語吹き替え版についての感想をお願いします。

ビクター:声優さんの演技の仕方が異なり、そのポテンシャルの高さに圧倒されました。自分たちのゲームではありますが、違う作品をプレイしているような感覚もありましたね(笑)。

――最後になりますが、他にも中世を舞台にしたRPGはたくさんありますが、『キングダムカム・デリバランス』ならではの魅力を教えてください。

ビクター:選ばれし者ではなく、ごく一般的な少年だった自分が、いろいろな試練や事件に巻き込まれながら成長して生き抜いていき、最終的には騎士になるという人生を追いかけるロールプレイが差別化のポイントだと思います。


――『グランド・セフト・オートV』や『レッド・デッド・リデンプション』などのオープンワールドタイプのゲームは、成熟した男性が主人公ですが、ヘンリーのような普通の青年から始まるのは日本のRPGっぽいなと感じました。

マーティン:バトル中に他の騎士たちが攻めてきた時、がんばっても戦えなかったのが、武術を覚えていくと戦えるようになる。書物や書籍も読めませんが、勉強すると読めるようになる。本作では、単純に話が進めばできるようになるのではなく、自分で自分を鍛えていくことでできるようになるといった面白みもありますね。

NPCはリアルに生活をしていて、服を着替えたり、ご飯を作ったり、日によって行動が変化します。地形にもこだわりを持っていて、メインクエスト以外にも歩き回っていただき、いろいろなものを見てほしいですね。例えば、外から見ると風車が回っていますが、中に入ると仕組みとして動いているといったディテールも作り込んであるため、密度の濃いリアルな世界観を味わってほしいですね。

――余談ですが、序盤にスカリッツに戻ってきて両親を埋葬するシーンがあり、大きなメイスを持った敵と戦います。これは負けイベントかと思うのですが、勝てるのでしょうか?

ビクター:逃げ回ることはできますが、勝つことはできません(笑)。

――そうなんですね(笑)。本日は、ありがとうございました。発売を楽しみにしています。


『キングダムカム・デリバランス』日本語版はPS4/PC向けに8,180円(限定版は11,620円、ダウンロード版は7,360円、全て税別)で2019年7月18日に発売予定です。


取材協力:チェコ政府観光局、DMM GAMES
《Game*Spark》
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