
ついに2025年も大みそか。読者の皆様も、もしかしたら部屋の掃除に追われているところかもしれません。そんな掃除の中出てきた古いゲームに「もうこれ今のPCじゃ遊べないんだよなあ…」と思うこともありえるでしょう。しかし、実はそのゲーム、いまのPCでも普通に遊べてしまうかも知れません。
特に何もないなら昔のゲームでも今のPCで動作する
まず前提として、Windowsにおいては最新の11においても十分な互換性は確保されており、特別な原因がないならば、多くのゲームはそのまま動作します。2025年の更新の中には古いゲームのムービーが真っ赤になってしまう不具合などもありましたが修正済みです。では、どのようなケースで、動作しないゲームが出てくるのでしょうか。
一番多いのはランタイム類の不備
もっとも多いだろうケースがランタイム類の不備です。このケースではゲームが単純に起動しないか、起動しても開始のムービー後に確定で進行が止まってしまう、なんてこともあったりします。Steamで配信中のゲームの場合、Steam側で必要なランタイムのインストールを行ってくれることも多く、普段はあまり気にすることのない部分ですが、今回のようなケースではそうもいきません。
たいていの場合、足りないものは「.NETの過去バージョンランタイム」「VC++の過去ランタイム」になるので、それぞれ所定の場所からダウンロードしましょう。
そして立ちふさがるSafeDisc
そして、ここからは今回の本題です。PC中心だったコアゲーマーの皆様ならおそらく持っているはずなのが、プロテクトに「SafeDisc」を採用されたタイトルです。Windowsの更新に伴い実行できなくなったこのプロテクトは、2000年代に多くの(Steamでもいまだ販売されていない、その見込みもない)国産ゲームで用いられた経緯もあり、多くのゲーマーがその措置に悩んだことでしょう。もしかすると、それらのタイトルのためだけに古いPCをまだ保持しているという方もいるかもしれません。

今回ご紹介するのは、「SafeDisc」を現代PC上で再現してしまう「SafeDiscShim」です。これは大まかに言えば「SafeDisc」の挙動をエミュレートして、同様の結果を得るもので、もちろん公式でもなければ、Windowsの更新に伴い実行できなくなったプロテクト部分そのものでもないのですが、それでもかつてのゲームが、面倒なOSのモード切り替えなどもなく通常のアプリのように再び動作するようになります。

とはいえ非公式のため同ツールの利用については読者の皆様自身の判断と責任のもとで行ってください。また、あくまで「SafeDisc」と同様の結果を得る、というだけなので、いわゆるNoCD的なものでもなく、ゲーム実行にはディスクが必要になることにもご注意ください。
使用方法は簡単。ダウンロードページからセットアップ用のexeをダウンロードして実行し、インストールするだけです。

本稿については動作確認に、今でも続編を望んでやまない方も多そうなトンデモ軍艦作成&海戦STG、『鋼鉄の咆哮2 エクストラキット』『鋼鉄の咆哮3』を利用しています。
動いたとしても不具合がある場合
もちろん個々のゲームは動いた場合でも表示不具合に恵まれることもあります。それらの際に有用なのが古いDirectXなどのエミュレーションDLL「dgVoodoo2」です。もともとは、名前通りに、かつて存在した「Voodoo」ブランドのビデオカードの専用API「Glide」を現代PCでエミュレーションするためのものだったのですが、その後、機能が拡張され古いDirectXなどにも対応しました。
必ずしも状況の改善になるとは言えませんが、例えば動かそうとしたゲームがDDraw.dll、D3DImm.dllの問題を訴えながら起動しなかったり、コマ送りでしか動作しなかったり、ほかにもDirectXの古い表示系に起因した不具合を抱えているとみられる場合は試してみる価値は十分にあります。
利用法は比較的簡単で、ダウンロードしたファイルの中のMSフォルダのなかから、「動かそうとするゲームが」32bitアプリの場合はx86フォルダからD3D9.dll(DX9以降のゲームはこれだけでいい)、DDraw.dll、D3DImm.dll、D3D8.dllをゲームの実行ファイルと同じフォルダに置くだけです。動かそうとするゲームが64bitアプリの場合はx64フォルダのD3D9.dllを使いましょう。

その後は、同梱のdgVoodooCpl.exeとdgVoodoo.confを同じフォルダに置き実行、DirectXのビデオメモリなどを設定してやればOKです。ただし、dgVoodooCpl.exeはウイルス誤検出の常連のため、気になる方はdgVoodoo.confをテキストエディタなどで手動で調整してください。
なお、同様のツールとしてはSteam Deckなどでも(LinuxでWindowsのゲームを動作させるために)技術が使われている「DXVK」がありますが、こちらはエミュレーションするDirectXバージョンが比較的新しい世代(DX9以降)に限られるためご注意ください。なお、いずれのツールも利用については読者の皆様自身の判断と責任のもとで行ってください。

部屋からふと発掘された懐かしのゲーム。もちろん、今回紹介したような方策を試してもプレイが難しい、あるいは致命的でない不具合とは付き合うことになるケースもあります。今回でいうならば初代『鋼鉄の咆哮』はどうやっても画面色やUIが正常に表示されなかったり、『鋼鉄の咆哮3』では64bitOS特有の不具合「ブリーフィング画面のテキストが全文表示しきれない」などは解決に至っていません。

そして、ハードコアゲーマーの皆様の持つタイトルであれば、いい値で売れる、なんてことも少なくはないでしょうが、手放す前に「まだ遊べるかもしれない」可能性を試してみるのは悪くはないかもしれません。










