ディストピアADV『Beyond a Steel Sky』ほほえみと幸福の未来都市へようこそ市民!【プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ディストピアADV『Beyond a Steel Sky』ほほえみと幸福の未来都市へようこそ市民!【プレイレポ】

今回は、本作からでも楽しめる、海外ADV作品の26年振りの続編『Beyond a Steel Sky』をお届けします。

連載・特集 プレイレポート
ディストピアADV『Beyond a Steel Sky』ほほえみと幸福の未来都市へようこそ市民!【プレイレポ】
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Beyond A Steel Sky - Official Story Trailer 2020

今回は2020年7月17日にRevolution Software LtdよりPC(Steam)向けにリリースされた『Beyond a Steel Sky』について生の内容をお届けしたいと思います。



『Beyond a Steel Sky』とは



本作は、1994年に発売された前作『Beneath a Steel Sky』から、26年ぶりとなるアドベンチャーゲームの続編です。物語は前作から10年後のユニオンシティを舞台に、主人公ロバート・フォスターとなって、大きく発展を遂げた街でうごめく陰謀を解き明かしていきます。


コミック風のアートディレクションは前作と同様に、「ウォッチメン」で知られるアーティストのデイブ・ギボンズ氏が担当しています。前作をプレイ済みのプレイヤーは、様々なオマージュと懐かしさを覚えることでしょう。筆者は前作を知りませんでしたが、GOGにて『Beneath a Steel Sky』が無料で手に入ることを知り、前半を少しプレイしてみました。ドットで描かれたアニメーションとフルボイスで展開されるポイント&クリックADVゲームで、本作は前作と同様の流れが、そのまま3Dアドベンチャーゲームになったという印象です。

前作『Beneath a Steel Sky』

前作『Beneath a Steel Sky』

本作『Beyond a Steel Sky』

本作がはじめてのプレイヤーでも、本編の中で過去の流れを知る機会があるため、前作をプレイしていなくても問題なく楽しめます。ゲームの操作はゲーム用コントローラー、キーボードとマウスに対応しています。


『Beyond a Steel Sky』の実内容に迫る!



本作の物語は、コミックを読み進めるスタイルで始まります。「ギャップ」と呼ばれる荒地にある村で、平和を取り戻し暮らしていたフォスターは、友人とその子供「ミロ」と共に釣りへ出かけます。釣りを楽しむフォスター達の前に、突如、湖から現れた謎のロボット。4足歩行のロボットから出てきたアンドロイド達に襲撃を受け、「ミロ」が誘拐されてしまいます。負傷した友人を村へ連れ戻し、ロボットの後を追い砂漠をさまよった末に、再びユニオンシティへ導かれるところから本編が始まります。



入口のゲートを抜けると、ドロイドの「2CU」が新規訪問者フォスターを出迎えます。2CUからユニオンシティの説明を受けることに。大きく発展したユニオンシティでは、「マイノス」と呼ばれるコンピューター・ネットワーク・システムが街全体を管理し、そのシステムはあらゆるものに繋がっています。全ての住人は、「Uチップ」と呼ばれるマイクロチップを人体へ埋め込む必要があり、IDや個人情報、街の設備を利用するのに必須となっています。最初の目的は、Uチップを手に入れて、街に入ることです。


入口付近では、「ギャップランダー(ユニオンシティ外で暮らしている人々の名称)」と呼ばれる子供達や、入場ゲートの故障を直したいエンジニア、立ち往生している運送トラックの運転手の問題を解決しながら、ロボットやミロについて訊いて周ります。会話はフルボイスで展開され、質問項目を選択して話を進めていきます。問題を解決していく過程で、ゲームのキーアイテムである「ハッキングツール」と「Uチップ」を手に入れます。


「ハッキングツール」は、周辺にある「マイノス」に繋がっている設備をハッキングすることができ、一定範囲であれば複数の設備に同時に接続し、設定を組み替えることができる画期的なツールです。設定を組み替えがパズル要素となっていて、エリアを巡回しているドロイドと設備を同時にハッキングする場面もあり、「タイミング」も重要な要素になっています。


「Uチップ」は一時滞在者用と正式市民用があり、手に入れた時点では滞在者の設定となっているため、ユニオンシティに入ることができません。ギャップランダーの子供達の問題を解決することで、偶然にもユニオンシティ外で亡くなっていた市民「グラハム」のIDを手に入れユニオンシティに潜入します。


「常に笑顔を心がけましょう」が合言葉のユニオンシティ。この街に不釣り合いなピエロの形をした自販機以外は、皆受け入れやすい笑顔で出迎えてくれます。ただし特定のNPC以外は話しかけることはできません。




前作をプレイしたことのあるユーザーにとっては、街がどの様に発展したかを見れる他にも、多くのオマージュがあり、思い出がよみがえることでしょう。


ハッキングツールで全てが思いのままに!



本作をプレイしていく上で肝となるのが、ハッキングツールです。これさえあれば、自販機から1日1本までしか手に入れられないドリンクを、いくらでも手に入れられる様に設定を変えることもできます。ときには屋内を掃除するドロイドを、屋外清掃に変更し、複数の個所をハッキングすることで救助に使うといったことも可能です。




エリア上に何があるか、どんな設定の項目があるかを把握して、現場を観察しながら問題を解決していくのは、さながら探偵の様。全体を通してパズルは難しくありませんが、どうすればいいか分からなくなった際は、オプションメニューからヒントを得ることもできます。1度ヒントを使うと、次のヒントは時間を置いてからでなければ見ることはできませんが、行き詰まることのない親切な設計になっています。

ハッキングは、ブロックの組み合わせで「設定」を変更するシステムで、一部特定の形のブロックしか扱えないものもあります。エリアに存在するブロックを把握し、ハッキングシステム範囲内で、「設定」を移動できるかを探ることが重要です。


一部のイベントでは、時間制限の中で選択を迫られ、失敗すると死亡する場面もあります。選択は「QTE」ではなく、ハッキング又はターゲットを選択するだけなので、コマンドキーの入力ミスで失敗することはありません。死んでも直前からやり直しになるので、むしろ死んだ場合どの様なイベントが発生するのか試したくなります。



ここまで紹介してきた『Beyond a Steel Sky』ですが、先行で「Apple Arcade」にて配信されていたものの、ゲームの進行には問題がない細かなバグが残っています。NPCが床や壁をすり抜けたり、会話している時に他のNPCが間に入って見苦しくなる、浮いているなどの不具合があります。


ごく一部ハッキング時の「設定」ブロック名が、他と同じ内容に変わってしまうこともあり、ゲームプレイやストーリーがしっかりできているだけその点が残念です。しかしながらSteamの掲示板を見ると、開発元も不具合は把握しているようなので、今後の修正が期待できます。ユニオンシティでどのような物語が待ち受けているのか、じっくりストーリーを楽しみたいプレイヤーにオススメの作品です。



タイトル:Beyond a Steel Sky
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日: 2020年7月17日
記事執筆時の著者プレイ時間:5時間
価格:3,600円
《うなぎ》
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